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【映画】嘘を愛する女 (2018年)
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出演:長澤まさみ、高橋一生、吉田鋼太郎 他
ジャンル:サスペンス
私のおすすめ度:★★★★☆(4)
この映画、まず題名が気になってました。
そして公開当時(最近ですが)、周りにちょっと不思議な方がいたんですよね。
凄くいい人なんだけど、それって本当なのかなって思ってしまうようなことが立て続けにあるっていう……
その方は仕事上の付き合いしかなかったので、その後、疎遠になってしまいましたが。
では以下ネタバレレビューとなります。
震災で電車が停止し、駅から歩くことになってしまった時に長澤まさみさん演じる主人公の由加利と高橋一生さんが演じる桔平が出会います。
駅で過呼吸になった由加利が桔平に助けてもらったことがきっかけで付き合うようになり、二人の同棲生活が始まります。
どちらかというと女性側が積極的で、付き合うパターンという描かれ方。
駅で再会して声をかけたのも、付き合おうと言い出しのも由加利。
彼女はキャリアウーマンで自分自身にも自信があるというところなんでしょうか。
結婚して本当は子供が欲しいけど、桔平が研修医でお金がなく煮え切らない為、合コンで遅くまで家に帰らなかったり、お酒ばかり飲んでいたりと観ていて好感が持てない要素も結構あります。
ある日、由加利の母親が田舎から遊びに来ると連絡があり、彼女は桔平を無理矢理、親に紹介しようと食事の予定を入れます。
約束場所のレストランにいつまで経っても桔平は現れず、由加利が家に帰ると、しばらくして彼女は警察から呼び出しを受けます。
実は桔平は、待ち合わせの途中に事故に遭い、意識を失ってしまっていたのです。
しかも彼の研修医のI.D.も、名前も全て嘘。
私は、これは詐欺師か、犯罪者だったパターンかなと読んでいたのですが……
由加利は、どうしても彼の素性が気になり、仲の良い同僚の叔父、吉田鋼太郎さん演じる、探偵の海原に素性調査を依頼します。
この映画で一番面白かったのは、この素性調査でした。
桔平は、ある喫茶店で小説家のようにパソコンで物語を書いていました。
そのパソコンをコインロッカーから見つけ出し、探偵事務所のハッキングもできる助手にパスワードを解析させ、フォルダを開いてみると、その中には彼の書いた小説がありました。
その小説には、彼の素性に関するヒントが沢山、隠されていて、由加利は探偵の海原と瀬戸内まで作品に描かれている場所を探しに行きます。
こういった謎解き要素とヒューマンドラマの融合、素敵ですね。
またこの桔平の役柄が一生さんに見事にはまっています。
特に一生さんのファンではないのですが、彼は時々、本当に役がはまっていて、凄くその役の男性に共感できてしまうんですよね。
やっぱり演技が上手な役者さんなんだと改めて思いました。
正直、回想シーンが多く、なんなら吉田鋼太郎さんの方が出番多いです!
どちらも好きな俳優さんなので満足ですけどね。
最終的に桔平の素性は判明するのですが、奥様がお子さんと無理心中を計り、自死することに失敗した奥様が車に自ら轢かれ亡くなってしまうという、かなりヘビーな経験を負った男性でした。
私はてっきり何かの事件の犯人かと予想していたのですが、全く外れてしまいました。
もっと極悪非道な一生さんも観てみたい気がしますけど。
結局、彼の素性を知った由加利は彼を許し、今までの自分を反省し、意識の戻らない彼の面倒を見ることになります。
最後は、ハッピーエンドと言っていいんでしょうか……
でも明るい兆しは見えていたので良かったと言えるのではないでしょうか。
由加利がなんで仕事ばかりして、全然尽さなかった自分を桔平が好いてくれたのか不思議がる台詞がありましたけど、きっと仕事の為にプライベートを犠牲にした昔の自分と似た環境にいる由加利を癒してあげたかったのかなと思いました。
難しい問題ですが、やはり自死というのは、残された周囲の人を、行き場のない気持ちにさせてしまうものだなと思います。
桔平が家族と住んだ街を逃げ出し、都会に紛れて偽名まで使い、自分を忘れようとしたというのは、何とも切ない気持ちになりました。
意識が徐々に回復し、由加利との新しい人生が送れるようになることを願いながら作品を観賞し終えました。
本日の結論: 高橋一生成分より、吉田鋼太郎成分が強め。
ジャンル:サスペンス
私のおすすめ度:★★★★☆(4)
この映画、まず題名が気になってました。
そして公開当時(最近ですが)、周りにちょっと不思議な方がいたんですよね。
凄くいい人なんだけど、それって本当なのかなって思ってしまうようなことが立て続けにあるっていう……
その方は仕事上の付き合いしかなかったので、その後、疎遠になってしまいましたが。
では以下ネタバレレビューとなります。
震災で電車が停止し、駅から歩くことになってしまった時に長澤まさみさん演じる主人公の由加利と高橋一生さんが演じる桔平が出会います。
駅で過呼吸になった由加利が桔平に助けてもらったことがきっかけで付き合うようになり、二人の同棲生活が始まります。
どちらかというと女性側が積極的で、付き合うパターンという描かれ方。
駅で再会して声をかけたのも、付き合おうと言い出しのも由加利。
彼女はキャリアウーマンで自分自身にも自信があるというところなんでしょうか。
結婚して本当は子供が欲しいけど、桔平が研修医でお金がなく煮え切らない為、合コンで遅くまで家に帰らなかったり、お酒ばかり飲んでいたりと観ていて好感が持てない要素も結構あります。
ある日、由加利の母親が田舎から遊びに来ると連絡があり、彼女は桔平を無理矢理、親に紹介しようと食事の予定を入れます。
約束場所のレストランにいつまで経っても桔平は現れず、由加利が家に帰ると、しばらくして彼女は警察から呼び出しを受けます。
実は桔平は、待ち合わせの途中に事故に遭い、意識を失ってしまっていたのです。
しかも彼の研修医のI.D.も、名前も全て嘘。
私は、これは詐欺師か、犯罪者だったパターンかなと読んでいたのですが……
由加利は、どうしても彼の素性が気になり、仲の良い同僚の叔父、吉田鋼太郎さん演じる、探偵の海原に素性調査を依頼します。
この映画で一番面白かったのは、この素性調査でした。
桔平は、ある喫茶店で小説家のようにパソコンで物語を書いていました。
そのパソコンをコインロッカーから見つけ出し、探偵事務所のハッキングもできる助手にパスワードを解析させ、フォルダを開いてみると、その中には彼の書いた小説がありました。
その小説には、彼の素性に関するヒントが沢山、隠されていて、由加利は探偵の海原と瀬戸内まで作品に描かれている場所を探しに行きます。
こういった謎解き要素とヒューマンドラマの融合、素敵ですね。
またこの桔平の役柄が一生さんに見事にはまっています。
特に一生さんのファンではないのですが、彼は時々、本当に役がはまっていて、凄くその役の男性に共感できてしまうんですよね。
やっぱり演技が上手な役者さんなんだと改めて思いました。
正直、回想シーンが多く、なんなら吉田鋼太郎さんの方が出番多いです!
どちらも好きな俳優さんなので満足ですけどね。
最終的に桔平の素性は判明するのですが、奥様がお子さんと無理心中を計り、自死することに失敗した奥様が車に自ら轢かれ亡くなってしまうという、かなりヘビーな経験を負った男性でした。
私はてっきり何かの事件の犯人かと予想していたのですが、全く外れてしまいました。
もっと極悪非道な一生さんも観てみたい気がしますけど。
結局、彼の素性を知った由加利は彼を許し、今までの自分を反省し、意識の戻らない彼の面倒を見ることになります。
最後は、ハッピーエンドと言っていいんでしょうか……
でも明るい兆しは見えていたので良かったと言えるのではないでしょうか。
由加利がなんで仕事ばかりして、全然尽さなかった自分を桔平が好いてくれたのか不思議がる台詞がありましたけど、きっと仕事の為にプライベートを犠牲にした昔の自分と似た環境にいる由加利を癒してあげたかったのかなと思いました。
難しい問題ですが、やはり自死というのは、残された周囲の人を、行き場のない気持ちにさせてしまうものだなと思います。
桔平が家族と住んだ街を逃げ出し、都会に紛れて偽名まで使い、自分を忘れようとしたというのは、何とも切ない気持ちになりました。
意識が徐々に回復し、由加利との新しい人生が送れるようになることを願いながら作品を観賞し終えました。
本日の結論: 高橋一生成分より、吉田鋼太郎成分が強め。
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