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第2章『エルフの里編』
ひと時の安息
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夜ご飯を食べ終わって風呂で汚れを落とした俺とアーシャは、自室に戻り就寝の準備をしていた。
今日の俺はただアーシャに張り付いていただけで何の役にも立てなかった、それはとても悔しいしそんな自分が腹立たしい………取り敢えず今すぐに少しでも強くなる方法、つまり進化をしようと思う。
アーシャは進化するとレベルが下がるから弱くなるといっていたが、俺は余分な経験値を貯めておけるので時間を掛ければ一応そのリスク無しに進化出来るだろうと思う。
だが……これまでの感じからして効率は良くないと思うし、進化によって新しいスキルなんかを手に入れる事も出来る、折角護って貰えるのだしさっさと進化してアーシャと対等になりたい、そしてアーシャを護れるように。
………進化可能先を見てみるか。
――――――――――――――――――――――――
【進化可能先を表示します】
フライングラーヴァ/ランク:D-
成虫になるまで飛ぶ事を我慢できなかった芋虫、たとえ摂理に逆らったとしても彼は飛びたかったのだ
ドラッグラーヴァ/ランク:D
致死毒や回復薬などの様々な薬物を扱う事ができる芋虫、しばしば人間に捕獲され回復薬を絞り取るために傷つけられ、傷を癒すために分泌した回復薬を採集される
ガーディアンラーヴァ/ランク:D+
迷宮を這い回る幼虫、その巨体と高い防御力は同じランク帯で追随を許さない、動きは鈍重なので迂回する事をお勧めする
マジックコクーン/ランク:D
自身に適性がある魔法を扱うことのできる繭、近づくと魔法を撃ってくるので要注意
カモフラコクーン/ランク:D
認識をすり抜ける繭、たとえ触れられたとしても繭だと気付かれる事は無い
――――――――――――――――――――――――
………今回はDランク帯だけのようだな、1つずつ確認していくか。
フライングラーヴァ………?この進化可能先は[擬態]で鳥になって飛び回ったからだろうか、選ぶつもりはないが。
ドラッグラーヴァ、人間に狙われるっていうか捕まったら悲惨な結果を迎える事を除けば、こいつはかなり魅力的だと思うし精霊魔法みたいにかなりの応用が効きそうだ。
ガーディアンラーヴァは動きが鈍そうだな、幼虫だから仕方がないのかもしれないが、きっとアーシャ達の動きについていけないだろう、[擬態]すればいいかもしれないが折角の高い防御力は下がってしまうだろう。
マジックコクーンは魔法が使えるみたいだ、とうとう俺も魔法使い!異世界に転生したんだから魔法を使ってみたいと思うのは俺だけか?………それにアーシャ達は従魔も含めて全員魔法が使えるから、仲間外れっていうか疎外感みたいなのを感じていたんだよな。
カモフラコクーン、こいつはミミックラーヴァの上位互換といえるだろう、………アーシャ達にも気付いて貰えなくなるんじゃないか?仲間がいなければこいつに進化していたと思う、だが今のところ[擬態]で十分だ。
………アーシャにも相談しておこう、重要な事は相談するって決めたのだし、いきなり俺が進化していたらビックリするかもしれないからな。
『アーシャ、進化しようと思うんだが………』
俺はアーシャに進化可能先、そして俺がそれぞれについてどう思っているのかを詳細に伝えた。
「分かったわネラ!ネラがなりたいものになりなさい、私はネラがどれを選んだとしてもあなたの事を支えるわ!!」
………アーシャは俺に進化先を強制するつもりはなく俺の意思を尊重してくれるみたいだな、つまり対等の相手として見てくれているって事だ。
『アーシャ、………じゃあ今から進化するぞ』
………進化に伴い意識が遠くなっていく、この微睡むような感覚が1人のときは恐ろしかったが、アーシャに護られている今ではとても心地良い。
次に目が覚めた時には、護られるだけじゃなくてアーシャをサポートする為の力を手に入れられる筈だ、きっと………アーシャの役に立てる存在に。
――――――――――――――――――――――――
【進化を開始します………】
――――――――――――――――――――――――
「………ネラ、おやすみなさい」
返ってくることのない返事に微笑み瞼を閉じる、じきに彼女も眠りに落ちるのだった。
今日の俺はただアーシャに張り付いていただけで何の役にも立てなかった、それはとても悔しいしそんな自分が腹立たしい………取り敢えず今すぐに少しでも強くなる方法、つまり進化をしようと思う。
アーシャは進化するとレベルが下がるから弱くなるといっていたが、俺は余分な経験値を貯めておけるので時間を掛ければ一応そのリスク無しに進化出来るだろうと思う。
だが……これまでの感じからして効率は良くないと思うし、進化によって新しいスキルなんかを手に入れる事も出来る、折角護って貰えるのだしさっさと進化してアーシャと対等になりたい、そしてアーシャを護れるように。
………進化可能先を見てみるか。
――――――――――――――――――――――――
【進化可能先を表示します】
フライングラーヴァ/ランク:D-
成虫になるまで飛ぶ事を我慢できなかった芋虫、たとえ摂理に逆らったとしても彼は飛びたかったのだ
ドラッグラーヴァ/ランク:D
致死毒や回復薬などの様々な薬物を扱う事ができる芋虫、しばしば人間に捕獲され回復薬を絞り取るために傷つけられ、傷を癒すために分泌した回復薬を採集される
ガーディアンラーヴァ/ランク:D+
迷宮を這い回る幼虫、その巨体と高い防御力は同じランク帯で追随を許さない、動きは鈍重なので迂回する事をお勧めする
マジックコクーン/ランク:D
自身に適性がある魔法を扱うことのできる繭、近づくと魔法を撃ってくるので要注意
カモフラコクーン/ランク:D
認識をすり抜ける繭、たとえ触れられたとしても繭だと気付かれる事は無い
――――――――――――――――――――――――
………今回はDランク帯だけのようだな、1つずつ確認していくか。
フライングラーヴァ………?この進化可能先は[擬態]で鳥になって飛び回ったからだろうか、選ぶつもりはないが。
ドラッグラーヴァ、人間に狙われるっていうか捕まったら悲惨な結果を迎える事を除けば、こいつはかなり魅力的だと思うし精霊魔法みたいにかなりの応用が効きそうだ。
ガーディアンラーヴァは動きが鈍そうだな、幼虫だから仕方がないのかもしれないが、きっとアーシャ達の動きについていけないだろう、[擬態]すればいいかもしれないが折角の高い防御力は下がってしまうだろう。
マジックコクーンは魔法が使えるみたいだ、とうとう俺も魔法使い!異世界に転生したんだから魔法を使ってみたいと思うのは俺だけか?………それにアーシャ達は従魔も含めて全員魔法が使えるから、仲間外れっていうか疎外感みたいなのを感じていたんだよな。
カモフラコクーン、こいつはミミックラーヴァの上位互換といえるだろう、………アーシャ達にも気付いて貰えなくなるんじゃないか?仲間がいなければこいつに進化していたと思う、だが今のところ[擬態]で十分だ。
………アーシャにも相談しておこう、重要な事は相談するって決めたのだし、いきなり俺が進化していたらビックリするかもしれないからな。
『アーシャ、進化しようと思うんだが………』
俺はアーシャに進化可能先、そして俺がそれぞれについてどう思っているのかを詳細に伝えた。
「分かったわネラ!ネラがなりたいものになりなさい、私はネラがどれを選んだとしてもあなたの事を支えるわ!!」
………アーシャは俺に進化先を強制するつもりはなく俺の意思を尊重してくれるみたいだな、つまり対等の相手として見てくれているって事だ。
『アーシャ、………じゃあ今から進化するぞ』
………進化に伴い意識が遠くなっていく、この微睡むような感覚が1人のときは恐ろしかったが、アーシャに護られている今ではとても心地良い。
次に目が覚めた時には、護られるだけじゃなくてアーシャをサポートする為の力を手に入れられる筈だ、きっと………アーシャの役に立てる存在に。
――――――――――――――――――――――――
【進化を開始します………】
――――――――――――――――――――――――
「………ネラ、おやすみなさい」
返ってくることのない返事に微笑み瞼を閉じる、じきに彼女も眠りに落ちるのだった。
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