3 / 9
お客様には懇切丁寧に
しおりを挟む
●お客様には懇切丁寧に
「何でよそ者に金を払うんだ?しかもゴミ掃除人風情が!」
受電卓で新人が暴れていると通報があった。山吹は顔をしかめる。
「ちょっと羅生君」
羊頭狗肉を地で行く巨漢がパイプ椅子からはみ出している。給付金は転移に巻き込まれた旧日本国民全員に申請資格がある。人権を与えられている筈のオークでも頭ではわかっているがつい粗暴さが口に出る。
「この野郎!」
荒ぶる彼から魔導フォンを取り上げるしかない。所長権限で呪文を唱えた。
あとは日本人スタッフに引き継ぐ。翠はうんざりしつつ何度目かの絵巻を投影した。テイムの力でオークは平静を取り戻した。
「ついすみません…しかしあの野郎が…」
本人は給付の意義を理解しつつも感情的になってしまったという。
「誰だって切羽詰まったら我を忘れるわ。それは羅生君だって同じでしょう。人はピンチを感情で切り抜けるの。君は元戦士よね」
新人をいさめる時は頭ごなしより同じ目線が効果的だ。
「確かに戦場では四の五の言ってられません」
「そうよね。先ほどのお客様も災害瓦礫と戦ってる」
するとオークは肩を怒らせた。
「俺だって毎日が戦争ですよ。帝王の命令だからやってるんだ。誰が電話番なんか」
羅生の机には赤ペンだらけの報告書がある。山吹がダメ出しした通話記録だ。
「慣れない仕事で嫌になるわよね」
「ああ、イライラする」
オークは拳を振り上げた。
「羅生君の言う通り毎日が戦争よ。それはお客様も同じ。いわば戦友じゃん」
山吹はスカートのポケットから赤い録音石を取り出した。そっとオークに握らせる。
「これは?」
「戦友である私から君に武器を授ける。それでしっかり練習なさい」
「所長…」
オークは言葉を詰まらせた。翠は見逃さなかったのだ。赤ペンに添えられた羅生なりの反省点を。
●聖十戒大僧正は降臨すれども統治せず
センター長の業務は新人研修から機器トラブルまで多岐に渡る。しかし天文学的な作業量を随時かつ横断するなど不可能。当然ながら中間管理職が要る。
「今度は何なの?」
回転灯が山吹翠を照らす。オークを諫めた後、遅いランチを温め直した矢先にこれだ。「兎に角来てください~」
甲高い涙声。
母子世帯向の相談窓口は五時から遅番の男性スタッフが詰める。前職はもめ事処理に長けた冒険者組合や酒場の面々だ。栗里栗鼠はなぜ残業しているのだろう。
壁のバスタードソードを外して一目散に非常階段を下りる。フロアは阿鼻叫喚地獄だった。
泣きじゃくる栗鼠を落ち着かせて現任者から事情聴取する。
「だって終んないんですよぅ」
聞けば未決済の書類が崩壊したという。「フロア長はどうしたの。トイレ?」
男子社員に捜索させ本人の宝珠にも呪符を送る。
「聖十戒さんなら帰りましたよ。ほれ直帰って」
あろうことか白板のインキが剝げかかっている。翠が真っ赤になった。
「ちょちょ直帰ですってぇ?」
●直帰
「お疲れ様です」
ひととおり状況整理は済んでいる。
「栗鼠さん、もういいから、いいから。それに、もう、大丈夫ですって」
顔を覆う栗鼠の手が震えている。
「どうしたの。大丈夫、お疲れ様です~。栗鼠さんの分も取るから、はい、こちら」
小さな袋に入れてもらう。
「え、なんですか、これ」
袋に入った石貨を見て、栗鼠が恐る恐る聞く。
「あ」
翠は鞄に入れていた袋の口を開こうとする。翠の指の先、石貨の上に、白い紙が載って、そこに何かが書いてあった。
「あ~、やっぱりそうでした。お疲れ様です」
栗鼠が袋から紙面を取り出す。書いていたのは、「玉鋼石で何かを製作するなら、必ず、これを買わなければならない……」
翠が小さな袋を持ち上げて、紙面を見せる。聖十戒の殴り書きだ。
山吹翠は気が遠くなった。これはリーダー研修で教えた専任業務だ。玉鋼石はこの世界のDVDとも言える記憶媒体だ。幻術使いがイリュージョンを記憶させたり吟遊詩人が動画を上映しながら即興したりする。この会社では顧客名簿がわりに活用している。日本政府がプライバシー保護の重要性を説いた甲斐があって流通や取扱いが厳しく制限されている。
「玉鋼石の購入は専用の石貨を持って直接買い付けに行ってねっていったのに」
「俺、お楽しみがあるから~って定時で直帰されました~」
栗鼠は涙目だ。玉鋼石は言いつけ通り王都の妖怒炎魔電で買いに行ったようだ。領収書は翠も確認している。問題はそのあとだ。
「あれだけ初期化してねって言ったのに~」
面倒くさい作業であるがリーダー格が念じながら署名しなければならない。
「それで、十戒さん、あたしに『お前、玉鋼石がかりね、まかせた』って!ムニムニ、あたしの尻尾さわるんですうぅ」
泣きじゃくり、しゃくりあげ、過呼吸になる。
「あのセクハラ僧正~」
とりあえず初期化は翠の権限でも可能だ。幸い、まだ活性期限内にある。放っておくと邪念に汚染され誰でも読み書き可能になる。そうなったら高価な玉鋼石を破棄するしかない。
ふーっっと肺を振り絞り、翠は初期化にとりかかった。
「セクロスは後でこってり絞るから貴女は手伝ってくれるかしら」
「ああ、いいですね。これで、いいんですね」
栗鼠はうんうん唸りながら何度か首を振り、書いて見せる。
「え、いいんですか?」
「これでも良いですか。これで」
「ええ? これで良いですよ」
翠が丸い石を、栗鼠が石を、翠が丸いものを重ねている。
「これが、良いんです」
栗鼠は、翠に石を投げたり石を重ねたり、何度も頭に叩きつけたり、丸いものを重ねに重ねたり、栗鼠は何度も丸いものを受け止めたり、重ねたりと、何度も受け止め、丸いものに石を入れる。
「どうですか?」
「うん。これなら、良いですね」
「それでいいんです。これで、いいんです」
栗鼠が満面の笑みで、翠を見る。
翠は、顔を真っ赤にしてお札を掲げる。
結局、初期化は十一時過ぎまでかかった。
「栗鼠、良かった」
翠が、栗鼠の頭を撫でる。
「翠さん、ありがとうございました」
「何でよそ者に金を払うんだ?しかもゴミ掃除人風情が!」
受電卓で新人が暴れていると通報があった。山吹は顔をしかめる。
「ちょっと羅生君」
羊頭狗肉を地で行く巨漢がパイプ椅子からはみ出している。給付金は転移に巻き込まれた旧日本国民全員に申請資格がある。人権を与えられている筈のオークでも頭ではわかっているがつい粗暴さが口に出る。
「この野郎!」
荒ぶる彼から魔導フォンを取り上げるしかない。所長権限で呪文を唱えた。
あとは日本人スタッフに引き継ぐ。翠はうんざりしつつ何度目かの絵巻を投影した。テイムの力でオークは平静を取り戻した。
「ついすみません…しかしあの野郎が…」
本人は給付の意義を理解しつつも感情的になってしまったという。
「誰だって切羽詰まったら我を忘れるわ。それは羅生君だって同じでしょう。人はピンチを感情で切り抜けるの。君は元戦士よね」
新人をいさめる時は頭ごなしより同じ目線が効果的だ。
「確かに戦場では四の五の言ってられません」
「そうよね。先ほどのお客様も災害瓦礫と戦ってる」
するとオークは肩を怒らせた。
「俺だって毎日が戦争ですよ。帝王の命令だからやってるんだ。誰が電話番なんか」
羅生の机には赤ペンだらけの報告書がある。山吹がダメ出しした通話記録だ。
「慣れない仕事で嫌になるわよね」
「ああ、イライラする」
オークは拳を振り上げた。
「羅生君の言う通り毎日が戦争よ。それはお客様も同じ。いわば戦友じゃん」
山吹はスカートのポケットから赤い録音石を取り出した。そっとオークに握らせる。
「これは?」
「戦友である私から君に武器を授ける。それでしっかり練習なさい」
「所長…」
オークは言葉を詰まらせた。翠は見逃さなかったのだ。赤ペンに添えられた羅生なりの反省点を。
●聖十戒大僧正は降臨すれども統治せず
センター長の業務は新人研修から機器トラブルまで多岐に渡る。しかし天文学的な作業量を随時かつ横断するなど不可能。当然ながら中間管理職が要る。
「今度は何なの?」
回転灯が山吹翠を照らす。オークを諫めた後、遅いランチを温め直した矢先にこれだ。「兎に角来てください~」
甲高い涙声。
母子世帯向の相談窓口は五時から遅番の男性スタッフが詰める。前職はもめ事処理に長けた冒険者組合や酒場の面々だ。栗里栗鼠はなぜ残業しているのだろう。
壁のバスタードソードを外して一目散に非常階段を下りる。フロアは阿鼻叫喚地獄だった。
泣きじゃくる栗鼠を落ち着かせて現任者から事情聴取する。
「だって終んないんですよぅ」
聞けば未決済の書類が崩壊したという。「フロア長はどうしたの。トイレ?」
男子社員に捜索させ本人の宝珠にも呪符を送る。
「聖十戒さんなら帰りましたよ。ほれ直帰って」
あろうことか白板のインキが剝げかかっている。翠が真っ赤になった。
「ちょちょ直帰ですってぇ?」
●直帰
「お疲れ様です」
ひととおり状況整理は済んでいる。
「栗鼠さん、もういいから、いいから。それに、もう、大丈夫ですって」
顔を覆う栗鼠の手が震えている。
「どうしたの。大丈夫、お疲れ様です~。栗鼠さんの分も取るから、はい、こちら」
小さな袋に入れてもらう。
「え、なんですか、これ」
袋に入った石貨を見て、栗鼠が恐る恐る聞く。
「あ」
翠は鞄に入れていた袋の口を開こうとする。翠の指の先、石貨の上に、白い紙が載って、そこに何かが書いてあった。
「あ~、やっぱりそうでした。お疲れ様です」
栗鼠が袋から紙面を取り出す。書いていたのは、「玉鋼石で何かを製作するなら、必ず、これを買わなければならない……」
翠が小さな袋を持ち上げて、紙面を見せる。聖十戒の殴り書きだ。
山吹翠は気が遠くなった。これはリーダー研修で教えた専任業務だ。玉鋼石はこの世界のDVDとも言える記憶媒体だ。幻術使いがイリュージョンを記憶させたり吟遊詩人が動画を上映しながら即興したりする。この会社では顧客名簿がわりに活用している。日本政府がプライバシー保護の重要性を説いた甲斐があって流通や取扱いが厳しく制限されている。
「玉鋼石の購入は専用の石貨を持って直接買い付けに行ってねっていったのに」
「俺、お楽しみがあるから~って定時で直帰されました~」
栗鼠は涙目だ。玉鋼石は言いつけ通り王都の妖怒炎魔電で買いに行ったようだ。領収書は翠も確認している。問題はそのあとだ。
「あれだけ初期化してねって言ったのに~」
面倒くさい作業であるがリーダー格が念じながら署名しなければならない。
「それで、十戒さん、あたしに『お前、玉鋼石がかりね、まかせた』って!ムニムニ、あたしの尻尾さわるんですうぅ」
泣きじゃくり、しゃくりあげ、過呼吸になる。
「あのセクハラ僧正~」
とりあえず初期化は翠の権限でも可能だ。幸い、まだ活性期限内にある。放っておくと邪念に汚染され誰でも読み書き可能になる。そうなったら高価な玉鋼石を破棄するしかない。
ふーっっと肺を振り絞り、翠は初期化にとりかかった。
「セクロスは後でこってり絞るから貴女は手伝ってくれるかしら」
「ああ、いいですね。これで、いいんですね」
栗鼠はうんうん唸りながら何度か首を振り、書いて見せる。
「え、いいんですか?」
「これでも良いですか。これで」
「ええ? これで良いですよ」
翠が丸い石を、栗鼠が石を、翠が丸いものを重ねている。
「これが、良いんです」
栗鼠は、翠に石を投げたり石を重ねたり、何度も頭に叩きつけたり、丸いものを重ねに重ねたり、栗鼠は何度も丸いものを受け止めたり、重ねたりと、何度も受け止め、丸いものに石を入れる。
「どうですか?」
「うん。これなら、良いですね」
「それでいいんです。これで、いいんです」
栗鼠が満面の笑みで、翠を見る。
翠は、顔を真っ赤にしてお札を掲げる。
結局、初期化は十一時過ぎまでかかった。
「栗鼠、良かった」
翠が、栗鼠の頭を撫でる。
「翠さん、ありがとうございました」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
鉱石令嬢~没落した悪役令嬢が炭鉱で一山当てるまでのお話~
甘味亭太丸
ファンタジー
石マニアをこじらせて鉱業系の会社に勤めていたアラサー研究員の末野いすずはふと気が付くと、暇つぶしでやっていたアプリ乙女ゲームの悪役令嬢マヘリアになっていた。しかも目覚めたタイミングは婚約解消。最悪なタイミングでの目覚め、もはや御家の没落は回避できない。このままでは破滅まっしぐら。何とか逃げ出したいすずがたどり着いたのは最底辺の墓場と揶揄される炭鉱。
彼女は前世の知識を元に、何より生き抜くために鉱山を掘り進め、鉄を作るのである。
これは生き残る為に山を掘る悪役令嬢の物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
異世界物語 ~転生チート王子と愉快なスローライフ?~
星鹿カナン
ファンタジー
目が覚めるとそこは、ファンタジーのような異世界で、僕はよくあるように、赤ちゃんだった。前世の記憶は、朧気であるものの神様との話は、よく覚えていた・・・・・・
転生王子の異世界チートスローライフ?
スローライフ要素は3章~4章まで殆ど無いかもしれません。
人名のスペルは、英検4級すら受からない作者が、それっぽい音になりそうな綴りを書いているだけなので、鵜呑みにして、参考にする様なことはしないでください。特に深い意味がある訳でもありません。
地図等、自作していますが、絵はかなり苦手なので、大まかなイメージを掴むための参考程度にしてください。
その他、物語の解説などには、地球上の仕組みの中に、実在するものと実在しないものが、混ざっています。これらは、異世界感を演出するためのものなので、ご注意ください。
R指定は特に出していませんが、怪しい部分が多いので、気になる方は、自主規制をお願いします。
現在最新話まで、本編のための前日譚のような外伝ストーリーです。
本編の時間軸に辿り着くまでの長い前日譚もお付き合いいただけると幸いです。
最終更新日:4月15日
更新話:3-027
次回更新予定日: 4月20日
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる