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突然の入舎
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僕の瞳に飛び込んできたのは、風が吹けばサラサラと素直に棚引くことがゆうに想像できる程、艶やかな赤毛だった。
僕はそのまま天使のような、でも王子さまのようなそんな容姿の彼をぼんやりと見とれてしまっていた。
それにやっと気が付いたのは、類君が僕の肩を揺さぶってからのことだった。
「郁ちゃん?!」
我に帰ると、そこには僕の肩をつかんで、目を見開いた類君がいた。
「あっ………。」
自室に響いたのは僕の間の抜けた声だけだった。
そこに漂うのは、緊張した空気だった。
赤毛の男の子と、燈哉君がじっと視線をそらさずに睨み合っていた。その二人の凄さに類君も僕も立ち尽くす事しか出来なかった。
どちらかが動き出さないときっと僕らは何も出来ないと思う。だから、僕ら二人は睨み合うその二人の様子を伺うしかない。
けど、緊張が途切れるその瞬間はすぐに来た。
赤毛の髪の毛に視線を逸らさないで、燈哉君がゆっくり口を開いた……。
「………もしかして、糞吸血鬼?」
その声はいつもの燈哉君の声じゃなかった。なんだろう……。赤毛の子を凄く不快に思っているような、まるで目の敵にしているみたいだった。
多分、その事を赤毛の男の子も気がついているんだと思う。
燈哉君の言葉に眉をひそめていた。
そして、とても形のいい怖い笑顔で答えた。
「それは……そこの淫魔を好んでいる俺の兄じゃ無いですかね??」
その言葉を言い終わった瞬間だった。
類君がハッとして僕を抱き締めた。
…………いや、庇われた。
僕はそのまま天使のような、でも王子さまのようなそんな容姿の彼をぼんやりと見とれてしまっていた。
それにやっと気が付いたのは、類君が僕の肩を揺さぶってからのことだった。
「郁ちゃん?!」
我に帰ると、そこには僕の肩をつかんで、目を見開いた類君がいた。
「あっ………。」
自室に響いたのは僕の間の抜けた声だけだった。
そこに漂うのは、緊張した空気だった。
赤毛の男の子と、燈哉君がじっと視線をそらさずに睨み合っていた。その二人の凄さに類君も僕も立ち尽くす事しか出来なかった。
どちらかが動き出さないときっと僕らは何も出来ないと思う。だから、僕ら二人は睨み合うその二人の様子を伺うしかない。
けど、緊張が途切れるその瞬間はすぐに来た。
赤毛の髪の毛に視線を逸らさないで、燈哉君がゆっくり口を開いた……。
「………もしかして、糞吸血鬼?」
その声はいつもの燈哉君の声じゃなかった。なんだろう……。赤毛の子を凄く不快に思っているような、まるで目の敵にしているみたいだった。
多分、その事を赤毛の男の子も気がついているんだと思う。
燈哉君の言葉に眉をひそめていた。
そして、とても形のいい怖い笑顔で答えた。
「それは……そこの淫魔を好んでいる俺の兄じゃ無いですかね??」
その言葉を言い終わった瞬間だった。
類君がハッとして僕を抱き締めた。
…………いや、庇われた。
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