お気に入りが僕を抱いてくれない！

突然の入舎

呼び方

　「サキュバスちゃんってあんなに淫乱で可愛いかったんだね……。」

　何故だか知らないけど、僕はさっきからメル君から大胆なセクハラを受けています。共有スペースにある、だいたい四人分が座れる長さのソファーに二人で腰かけて、メル君は僕の肩を自分の胸にぴったりくっつくけるようにしていた。
　ちなみに、今この共有スペースには僕ら新一年生しか居ない。
　ライドと類君は燈哉君にお説教をされてます。
　どうやら、僕の発情に関しては燈哉君は巻き添えを食らったらしい。
　更に言うなら、二人のせいで僕だけではなく燈哉君自身の痴態も晒されていたわけだし。というか、ここの部分に関しては燈哉君とライド、類君は全く無関係だったから燈哉君の許可なく僕らの行為をみせたわけだし、そりゃ怒るわな。

　まぁ、でもこうして新一年生同士だけで仲良く話す機会もそうそう無いだろうし、いい機会ではあるんだろうな。
　そうだね、そう思うことにしよう。
　これ以上問題事を起こしたくはないからね。

　「ねぇねぇサキュバスちゃん。」
　……てか、さっきからメル君が僕の事をサキュバスちゃんって呼んでるのはきっとさっきの行為からきてるんだよね？多分そうだよね？
　………そんなに僕エッチな姿してたのかな？

　「なん……ですか？」

　んー……。初対面の人と話すのって辛い。コミュ強になりたい。むしろ、空気読めないくらいのコミュ強になったらコミュ症よりはましだと思うんだよね。
　………多分メル君の事を言うんだと思うけど。

　「さっきからやけに態度が堅くね？」
　はぁー……ここでイケメンスマイルをかましてこなくて良いんだけど？
　これさ、端からみたら食われる前の草食系動物じゃない？

　あ、いや意味深の食べるじゃないからね？