お気に入りが僕を抱いてくれない！

突然の入舎

覗き見

　『あんっ……やらぁあ……！ふぇ……んんっ！」

　数分前まで初対面だった特別生徒が、ビジョンを映す水晶の中で無愛想な３年生の燈哉さんに情熱的に抱かれているらしい。
　どうやらこのビジョンは燈哉さんの目線から写し出されているらしい。つまり、彼の見ているものを俺たちも見れるってことだ。
　特別生徒と燈哉さんの接続部分を今俺たちは見せつけられている？のかな？
　羞恥心と色気で朱に染まった可愛い顔の特別生徒はさっきからいやいやと首を振っている。どうやら、燈哉さんは意外とテクニクシャンのようだった。多分特別生徒も言葉では拒んでいるように聞こえるが、燈哉さんの目に移る彼からはそんなマイナスな仕草はしていない。むしろ、仲良く抱きしめあっているようでもあるな。
　燈哉さんとサキュバスの特別生徒を一言で表すとエロい。
　そして、何故か幸せそうだ。

　そういえば、俺が受けたここの宿舎の面接試験はなんか、変なものだったな。
　面接室には数人、ここの宿舎の生徒がいた。
　そして、家族には書類審査を受けてもらっていて、更に面接を受ける前に俺自身も書類をされて。
　そうだ、確か「貴方には好きな人がいますか？」やら「貴方には恋人がいますか？」などの質問だった。
　まぁ、これで合点がいったな。
　これでは「恋人」がいる奴がここに入ったらお互いに良くないだろうな。もし、そうなってしまったら……。
　笑えないな。
　けど、俺はそんなん恋人なんかいないし、むしろ俺はサキュバスの特別生徒が滅茶苦茶可愛いって思ったし。
　うん。全然あり。
　つか、燈哉さんとサキュバスちゃんとのエッチをみて凄いサキュバスちゃんを抱きたいって思った！

　来週から、俺はサキュバスちゃんを愛でられるのかな……？