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プロローグ

#14 おっさん、初めてする。

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/* 前回のあらすじ */

おっさん歌について知る
おっさんウィンドウさんをリスペクト
おっさんSAN値チェックさせて貰えない

/* あらすじここまで */





[さて、おふざけもここまでにして、担い手様にはそろそろ実戦を経験していただきましょうか]

と、おもむろに言い始めるエル。

それに続き、気配を少し剣呑な物に変えるヤク。


「えっ? もしかしてさっき言ってた魔物が出たのか?」



[そうですわ、担い手様]

[とは言え、アンダーウェスタンの町も近いので大した魔物でもないんですけどね]



エルがそう言うや否や、森の茂みから大きなウサギのような魔物が2体現れる。

素早く反応したヤクが、魔物を魔術でけん制する。



[この程度の魔物、倒すのは余裕ですが担い手様が戦闘になれて貰うためにも、『負けないで』を歌っていただけますか?]

[いえ、決して聞きたいからではありませんよ?]



何か釈然としない物を感じつつも、素直に『負けないで』を歌いだすおっさん。


『~~~~~~~~♪ ~~~~~~~~♪』


倒さない様、器用に魔物をけん制し続けるヤク。

ラスボスの如く、おっさんの横にそびえ立つエル。


『~~~~~~~~~~~~♪』


既に、けん制の意味合いが倒さない様に、から逃がさない様に、へと変化している。

そんなけん制を続けるヤクの攻撃が、目に見えてどんどん大きくなっている。

と言うか、アレ、まともに当たったら消し炭すら残らないのではないか、そんなフラグをおっさんが立てると、早速ヤクが回収する。



[あっ]



見事に魔物の1匹に命中した魔術は、魔物がそこに居たと言う痕跡を全て消し去った。


焦るヤク、にっこり微笑み続けるエル、言葉すらかけないエル、オーラに当てられ縮こまるおっさん、ついでに威圧(オーラ)で気絶する残りの魔物。



初めての戦闘は、そんな感じでグダグダに終わるのであった。



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