【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】

第279回『テーマを考えない作家です……』

ワタクシは執筆する際に、作品のテーマを考えたことがないと思います。
脚本でも小説でも。
え？
じゃあ、物語を通じて、何を語ろうとしているのでしょう？
作家としてダメじゃないですか。
「この作品のテーマは何ですか？」と訊かれても答えられません。
きっと他の方なら、「愛の不毛」「夢は叶う」「世代の断絶」などなど、ちゃんとあるのでしょう。
でも、そんな抽象的なことを言われても、作品への興味が湧いてきません。

脚本や小説の作法をいろいろ目にすると、こんなことを教えてくれることが何度かありました。
テーマとは、「この作品はひと言で言うと、どんな内容ですか？」
たとえば、「××という主人公が○○のために、△△しようとする話」……だそうです。
そう、ログラインです。
これだったら分かりやすいじゃないですか。

だからワタクシはテーマというよりは、ログラインで物語を作るのです。