【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】

タカハシU太

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第149回『監督やプロデューサーに対して、ダメ出しできない』

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脚本家というのは、ダメ出しできない立場にあります。
たとえば、映像化された作品がクオリティーが低かったとしても文句は言えません。
逆に自分の脚本のせいで、クオリティーが下がったのかもしれず、責任の一端があるので。

また、監督やプロデューサーが書いてきたプロットやシナリオに関しても、絶対に否定的な意見を言ってはいけません。
どんなにひどい内容でも。
それを面白くするのが脚本家の腕の見せ所です。
いや、面白くしなくてもいいのです。
言われた通りに仕上げれば。

また、自分が書いたシナリオを監督が直して見せてもらっても、特に言うことはありません。
逆に直しの作業をしていただいたので感謝、あるいはさせてしまったことに申し訳なくなることも。

それにしても、監督がシナリオを書くのって、うらやましいです。
そのシナリオ、監督からダメ出しされないから。
監督本人が書いているから、監督にボツにされることもない。
プロデューサーや会社、クライアントからNGを食らうことはあっても。

あと、監督がシナリオを書くと、脚本家を雇うコストが削減されてお得ですね。
つらい……。
なので、そういう時は無償でご奉仕しますので、どうかよろしくお願いいたします。
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作者:タカハシU太
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