【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】

第137回『直しで良くなる？ 悪くなる？』

執筆において、ワタクシが一番大変だと思っているのは、初稿。
最も時間がかかるので、これさえ乗り越えれば、気持ちは大幅に楽になります。
だけど、重要なのは直しです。
相手の意見、要望、ダメ出しを取り入れて、ＯＫが出るようにしなければいけません。
もう、どんな無茶な要求も受け入れる気持ちで。
相手の言っていることに納得がいかなくても、理解できなくても、面白いと思えなくても、内容がまったく変わってしまっても。
そうしてほしいと言われれば、やるしかないのです。
それをやることによって、物語のつじつまが合わなくなったり、破綻したりすると、そりゃもう大変です。
無理にでもつながるようにしないと。
あと、具体的な指摘ではなく、抽象的な感想程度だと、どう直していいのか分からなくなります。
「もっと人間を描いてほしい」
こんなことを言われたら、どこをどう直せばいいのか。

そんな直しが、一回で終わることもあれば、十数回に及ぶこともあり。
その結果、どうなるか。
これまで実現しなかったものも含め、推定シナリオ数百本、プロット1000本越えの経験を踏まえてみると……。
直して良くなった、33％
直してもそんなに変わらない、33％
直して悪くなった、33％
これがワタクシの体感です。

だけど、ワタクシの意見はどうでもいいのです。
要は相手が納得、満足するか。
ワタクシはひどいと思っても、相手がそういう内容・直しを望んだ結果になれば、十分なのです。
こちらとしては作品が実現し、クレジットに名前が載れば。
なので、直しがあれば、できるだけ沿ってやります。
事細かに指摘していただければ作業が楽になりますので、どうぞよろしくお願いいたします……。