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第73回『人の中心に立てない人間……』

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作家集団の代表がファウンダーへと昇格しまして。
ファウンダー、カッコいい。

それで公式サイトを見たら、ファウンダーが自ら一番下へ移動されちゃって、所属メンバーのトップにワタクシの名前が。
いやや。
ワタクシ、トメがいい。
ラスボスがいい。

ワタクシは基本的に集団の中心に立つのが苦手です。
会話でも全面に立って話すのは嫌。
だけど、誰かが話しているのにツッコミを入れたり、ちょこっとおいしいところをかっさらっていきたい。
主役ではなく、爪跡を残す脇役といったちょっと目立つ感じで。

集団、いや、誰かといると、自分からは何も決められない人間です。
「何食べに行こうか?」と聞かれたら、「何でもいいですよ」と答えてしまう。
そもそも食べなくてもいいやと思っているくらいだから。
飲み会でメニューを頼む時も他人任せ。
本当に何だっていいので。
これが自分一人だけだったら、すぐに何でも決められるのですが。

ワタクシは監督やプロデューサーになりたいと思ったことがありません。
正直に言うと、学生の頃、監督をやってみたいという思いはありましたが、自主映画を監督してみて、これは自分には絶対に向かない。
金輪際やるもんか、と。
ワタクシは誰かに指示したり、依頼したり、連絡したり、記憶したり、約束したりするのが苦手なんです。
自分一人のことで精いっぱい。
そして、遅い。

今までの人生で就職したことがありません。
正社員になったら、昇進するかもしれません。
係長や主任になったら部下ができます。
ワタクシの性格では、部下に指示や依頼ができず、もししたとしても言うことを聞いてくれなくて、精神的に参ってしまうでしょう。
バイトでやっていけるのは、上から言われたことをただやっていればいいからです。
以前、バイトながら社員並みの責任あるポジションに抜擢されることになったことがあります。
無理だと必死に断ったのですが受け入れてもらえず、結局、職場を辞める羽目になりました。
自分には一兵卒の身分が最適なのです。

というわけで、自分から企画を立ち上げたり、主導で他の人たちを巻き込んで何かを作ることはとうてい、無理な人間であります。
向き不向き、好き嫌いがあるように。
何よりワタクシは執筆創作活動にすべてを捧げたいのであります。

ところで、チームの次の代表は誰になるのでしょうかね?
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