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イーストエンドのIT王子
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地球より一回り小さなとある星は、隣接する異世界の住人から〈狭間の界〉と呼ばれている。
表面積のほぼ半分を水で覆われたこの星の住人は約二十億人。野生動物たちの生きる環境とは完全に分離され、機械化された文明とそれ以外の地域との差は実に明白である。
もとは〈金の界〉〈銀の界〉とともに至高の存在に統治されていたとはいえ、今その名残はひとかけらもなく……精霊・妖精・魔法といった類のものは、消滅してしまった世界。
ただひとつだけ、人々の遺伝子に組み込まれている記憶は「この世界を平穏に保つこと」。
故に、いかに科学力が発達しようとも、誰もこの星の外には興味を示さない。広い空の向こうには何があるのかと、そこへ行ってみたいとは、考えもしない。今のこの星の姿は、平穏を保つために無意識下で突き詰められたものである。
そんな閉鎖された世界の、ある若者たちの物語。
講義の終了を告げるチャイムが建物内に鳴り響いた。
個人用ブースの端末から己の生体情報を抹消し、電源が落ちるのを確認すると、男性は三方を可視パネルで仕切られたドアのないブースを出た。
五十のブースが設けられた教室は一気に和んだ空気に包まれる。
「あの教授、サボりすぎだろ~」
男子生徒たちの苦笑が聞こえ、たった今荷物を脇に立ち上がった青年も思わず頷いてしまう。
サボるといっても授業が休講になるわけではなく、教授の出張先の講演の録画再生。しかもそれをレポートにまとめろときたものだ。
高い授業料払っていてこれでは、皆から苦情が出るのも当然というものだ。
はぁ、とひとつ溜息をついて、青年が艶やかな黒髪を乱暴にかき上げたとき、不意にその腕にぶら下がる勢いで後ろに引かれ、青年はバランスを崩して足踏みした。
「ちょっと、ロル! ほんとなの?」
振り返らなくとも分かる、青年のガールフレンドの声だった。
「シンディ、せめてラリーにしてくれないかな」
黒髪の青年は、落とさないように手荷物を抱え直しながら彼女に相対した。赤毛に近いくせのあるブロンドをきっちりと結い上げた小柄な女性が、青い瞳を半眼にして彼を見上げている。どうでも話を聞かなくてはというものか、腕は両手でしっかりと握り締めたまま離してくれそうにない。
青年もシンディと呼ばれた女性も大学の三年生。学生とはいえ二十歳を過ぎたれっきとした大人である。ロルという子供っぽい愛称で呼ばれるのは流石に恥ずかしいのだろう。
「なによ、なんならローリーって呼んでもいいのよ?」
シンディは嫌味ったらしく微笑むと、青年が逃げないと確信したのかようやく手を離し、ショルダーバッグの中から極薄のオーガニックパネルで出来た三十cm四方のデジタルペーパーを取り出した。
「で、これ! ほんとなの!?」
ずいっと青年の目の高さに掲げられたパネルにはよくあるゴシップ記事がでかでかと映し出されていた。
曰く『イーストエンドのIT王子ローレンス・シュバルツ、セントラルに編入か!?』と。
そこには件の黒髪の青年の隠し撮り写真も大きく写っていた。
漆黒の艶やかな髪は普段はラフに垂らしてあるが、フロントとサイドを撫で付けて整えてタキシードを着た姿は高貴なオーラに包まれており、紫がかった黒い瞳は、何処か遠くを見つめていた。
「ははは、こないだの学園祭の写真じゃないか」
のほほんと笑うローレンス青年に業を煮やし、シンディは「笑ってる場合じゃなーい!」と声を荒げる。
今のやり取りの間に大半の学生は退出していたが、残っていた者達が何事かと注目した。
大学生ともなれば、同じ講義を取っていても面識のない場合も多く、卒業するまで一度も顔を合わせないこともざらにある。そんな中でもローレンスの名前は知らぬ者がいないほどの、彼は有名人であった。
ただし、家業の手伝いで忙しいらしく、授業以外で彼に絡みにくいため友人は少ない。それでも、その美貌と来る者拒まずの態度のためガールフレンドは途切れたことがなく、大抵は複数の女性が周りにいたりして、男子学生たちの嫉妬の的……になりそうなものだが、意外と敵も少ないらしい。掴みにくいが憎まれにくい青年なのである。
「んー。書いてあることは本当だよ」
ざっと目を通して、ローレンスはようやく答えた。
「それにしてもシンディ、こんなゴシップ雑誌購読してたの? どうせお金払うならもっと有益な情報にしなよ」
「失礼ね、ちゃんとした経済雑誌ですよーだ。それにちゃんと有益な情報が提供されてるじゃないのっ」
軽口にきちんと応酬しながらも、シンディの瞳が不安げに揺れていた。デジタルペーパーをバッグにしまい、再びローレンスの腕を握る。
「編入って、何で今頃……?」
「だって、ここの教師陣、最近たるんでるよ。ちっとも勉強になりゃしない。丁度来期から、セントラルで電子工学の権威の教授が客演するんだよ。それ受けに行きたいからさ」
ふるふると落胆したように首を振るローレンスに同調するかのように、室内の生徒たちも頷いた。皆聞き耳頭巾である。
「授業なんて、その講義だけ通信してもらったらいいじゃないの」
客演講師ならば、普通は大学外からの一般聴講生も歓迎するものだ。それを自宅のコンピューターで聴講すればとシンディは問うた。
「ところがこの教授、学生にしか聴講の権利を与えないんだって。しかも録画もなし。一回ごとに生の講演しか認めないって……今時お堅いスタンスなんだよ。まぁそこが気に入っているんだけどね」
ちょっと遠くを見る目になったローレンスの心は、既にセントラルに飛んでいるのだろう。期待に満ちた眼差しは彼の魅力を倍増させる。それでも、彼の眼差しを自分に繋ぎ止めて置くべく、シンディは必死に食い下がった。
「でもっ、お父さんの仕事の手伝いはどうするのよ? 実質半分くらいはロルが動かしているんでしょ、会社」
連邦の管理体制のうち、機械に任せられるものは機械に任せ、その統制はセントラル地下深くにあるマザーコンピューターが行っている。今市場に出回っている家庭用・企業用のコンピューターのICは、ローレンスの父親の会社が開発しているのだ。彼はその巨大企業、シルバー・シュバルツ・コーポレーション(略してSSCと呼ばれる)の跡取り息子であり、株主でもある。
「半分だなんて、大袈裟だなあ。僕はちょろっと手伝っているだけで、趣味の範囲内だよ。それこそ、何処に住んでいても開発くらい出来るし」
さらっと流されてしまい、シンディの大きな瞳は更に潤んだ。遠巻きにやり取りを眺めている級友たちは「似たような光景、よく見かけるなぁ」と彼女に同情していた。
そう、いつもいつでも、女性たちは勝手に青年に接近し、それなりに相手をしてくれるために勘違いをして、最後にはこれまた勝手に怒って離れていくのである。彼が男性にもあまり嫌われない理由の一つであったりするのだが、傍目にはやはり女性をとっかえひっかえしているようにしか見えないだろう。
いつか殺傷事件になるぞ、とまことしやかに囁かれてもいたりする。
「それより、早く行かないと食堂しまっちゃうよ」
頓着なく別の話題にされて、それでも「待ってよ」と縋れるほどシンディはしぶとくなかったらしい。力が抜けた手をそっとはがすと、ローレンスは念の為尋ねてみる。
「一緒に食べる?」
今度は彼女の方がふるふると、弱々しく首を振った。
「……いい。私、午後は授業ないし、もう帰る」
「そう。じゃあまたね。今期はまだ一ヶ月あるし、また一緒にランチでも」
ひらひらと手を振って出て行く青年を見送ってから、ようやく流れ始めた涙が頬を伝って床にパタパタと落ちた。
「なによ、ちっとも別れを惜しんでくれないし、記事になる前に教えてもくれなかったし、なんなのよぉ……! 私――ッ」
なんでもなかったってことだね、と。声には出さずに出刃亀たちは呟いた。
表面積のほぼ半分を水で覆われたこの星の住人は約二十億人。野生動物たちの生きる環境とは完全に分離され、機械化された文明とそれ以外の地域との差は実に明白である。
もとは〈金の界〉〈銀の界〉とともに至高の存在に統治されていたとはいえ、今その名残はひとかけらもなく……精霊・妖精・魔法といった類のものは、消滅してしまった世界。
ただひとつだけ、人々の遺伝子に組み込まれている記憶は「この世界を平穏に保つこと」。
故に、いかに科学力が発達しようとも、誰もこの星の外には興味を示さない。広い空の向こうには何があるのかと、そこへ行ってみたいとは、考えもしない。今のこの星の姿は、平穏を保つために無意識下で突き詰められたものである。
そんな閉鎖された世界の、ある若者たちの物語。
講義の終了を告げるチャイムが建物内に鳴り響いた。
個人用ブースの端末から己の生体情報を抹消し、電源が落ちるのを確認すると、男性は三方を可視パネルで仕切られたドアのないブースを出た。
五十のブースが設けられた教室は一気に和んだ空気に包まれる。
「あの教授、サボりすぎだろ~」
男子生徒たちの苦笑が聞こえ、たった今荷物を脇に立ち上がった青年も思わず頷いてしまう。
サボるといっても授業が休講になるわけではなく、教授の出張先の講演の録画再生。しかもそれをレポートにまとめろときたものだ。
高い授業料払っていてこれでは、皆から苦情が出るのも当然というものだ。
はぁ、とひとつ溜息をついて、青年が艶やかな黒髪を乱暴にかき上げたとき、不意にその腕にぶら下がる勢いで後ろに引かれ、青年はバランスを崩して足踏みした。
「ちょっと、ロル! ほんとなの?」
振り返らなくとも分かる、青年のガールフレンドの声だった。
「シンディ、せめてラリーにしてくれないかな」
黒髪の青年は、落とさないように手荷物を抱え直しながら彼女に相対した。赤毛に近いくせのあるブロンドをきっちりと結い上げた小柄な女性が、青い瞳を半眼にして彼を見上げている。どうでも話を聞かなくてはというものか、腕は両手でしっかりと握り締めたまま離してくれそうにない。
青年もシンディと呼ばれた女性も大学の三年生。学生とはいえ二十歳を過ぎたれっきとした大人である。ロルという子供っぽい愛称で呼ばれるのは流石に恥ずかしいのだろう。
「なによ、なんならローリーって呼んでもいいのよ?」
シンディは嫌味ったらしく微笑むと、青年が逃げないと確信したのかようやく手を離し、ショルダーバッグの中から極薄のオーガニックパネルで出来た三十cm四方のデジタルペーパーを取り出した。
「で、これ! ほんとなの!?」
ずいっと青年の目の高さに掲げられたパネルにはよくあるゴシップ記事がでかでかと映し出されていた。
曰く『イーストエンドのIT王子ローレンス・シュバルツ、セントラルに編入か!?』と。
そこには件の黒髪の青年の隠し撮り写真も大きく写っていた。
漆黒の艶やかな髪は普段はラフに垂らしてあるが、フロントとサイドを撫で付けて整えてタキシードを着た姿は高貴なオーラに包まれており、紫がかった黒い瞳は、何処か遠くを見つめていた。
「ははは、こないだの学園祭の写真じゃないか」
のほほんと笑うローレンス青年に業を煮やし、シンディは「笑ってる場合じゃなーい!」と声を荒げる。
今のやり取りの間に大半の学生は退出していたが、残っていた者達が何事かと注目した。
大学生ともなれば、同じ講義を取っていても面識のない場合も多く、卒業するまで一度も顔を合わせないこともざらにある。そんな中でもローレンスの名前は知らぬ者がいないほどの、彼は有名人であった。
ただし、家業の手伝いで忙しいらしく、授業以外で彼に絡みにくいため友人は少ない。それでも、その美貌と来る者拒まずの態度のためガールフレンドは途切れたことがなく、大抵は複数の女性が周りにいたりして、男子学生たちの嫉妬の的……になりそうなものだが、意外と敵も少ないらしい。掴みにくいが憎まれにくい青年なのである。
「んー。書いてあることは本当だよ」
ざっと目を通して、ローレンスはようやく答えた。
「それにしてもシンディ、こんなゴシップ雑誌購読してたの? どうせお金払うならもっと有益な情報にしなよ」
「失礼ね、ちゃんとした経済雑誌ですよーだ。それにちゃんと有益な情報が提供されてるじゃないのっ」
軽口にきちんと応酬しながらも、シンディの瞳が不安げに揺れていた。デジタルペーパーをバッグにしまい、再びローレンスの腕を握る。
「編入って、何で今頃……?」
「だって、ここの教師陣、最近たるんでるよ。ちっとも勉強になりゃしない。丁度来期から、セントラルで電子工学の権威の教授が客演するんだよ。それ受けに行きたいからさ」
ふるふると落胆したように首を振るローレンスに同調するかのように、室内の生徒たちも頷いた。皆聞き耳頭巾である。
「授業なんて、その講義だけ通信してもらったらいいじゃないの」
客演講師ならば、普通は大学外からの一般聴講生も歓迎するものだ。それを自宅のコンピューターで聴講すればとシンディは問うた。
「ところがこの教授、学生にしか聴講の権利を与えないんだって。しかも録画もなし。一回ごとに生の講演しか認めないって……今時お堅いスタンスなんだよ。まぁそこが気に入っているんだけどね」
ちょっと遠くを見る目になったローレンスの心は、既にセントラルに飛んでいるのだろう。期待に満ちた眼差しは彼の魅力を倍増させる。それでも、彼の眼差しを自分に繋ぎ止めて置くべく、シンディは必死に食い下がった。
「でもっ、お父さんの仕事の手伝いはどうするのよ? 実質半分くらいはロルが動かしているんでしょ、会社」
連邦の管理体制のうち、機械に任せられるものは機械に任せ、その統制はセントラル地下深くにあるマザーコンピューターが行っている。今市場に出回っている家庭用・企業用のコンピューターのICは、ローレンスの父親の会社が開発しているのだ。彼はその巨大企業、シルバー・シュバルツ・コーポレーション(略してSSCと呼ばれる)の跡取り息子であり、株主でもある。
「半分だなんて、大袈裟だなあ。僕はちょろっと手伝っているだけで、趣味の範囲内だよ。それこそ、何処に住んでいても開発くらい出来るし」
さらっと流されてしまい、シンディの大きな瞳は更に潤んだ。遠巻きにやり取りを眺めている級友たちは「似たような光景、よく見かけるなぁ」と彼女に同情していた。
そう、いつもいつでも、女性たちは勝手に青年に接近し、それなりに相手をしてくれるために勘違いをして、最後にはこれまた勝手に怒って離れていくのである。彼が男性にもあまり嫌われない理由の一つであったりするのだが、傍目にはやはり女性をとっかえひっかえしているようにしか見えないだろう。
いつか殺傷事件になるぞ、とまことしやかに囁かれてもいたりする。
「それより、早く行かないと食堂しまっちゃうよ」
頓着なく別の話題にされて、それでも「待ってよ」と縋れるほどシンディはしぶとくなかったらしい。力が抜けた手をそっとはがすと、ローレンスは念の為尋ねてみる。
「一緒に食べる?」
今度は彼女の方がふるふると、弱々しく首を振った。
「……いい。私、午後は授業ないし、もう帰る」
「そう。じゃあまたね。今期はまだ一ヶ月あるし、また一緒にランチでも」
ひらひらと手を振って出て行く青年を見送ってから、ようやく流れ始めた涙が頬を伝って床にパタパタと落ちた。
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