聖石を拾った村人Aに付いてきたのが魔王の溺愛

小葉石

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魔王との邂逅、魔王が俺を好きすぎる

23、案内された部屋は 3 *

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「さて、ルアン…」
 
 粗方食べ終えた俺に向かって大神官は、優しい笑顔を向けて来る。黙々とただ食べていた俺は気が付かなかったのだが、この部屋大神官の執務室には既に

「なん、ですか?」

 それに気がつくのが遅くなってしまった俺は警戒心を高める。

「ふむ。周囲に対する警戒を怠らない事は感心ですね。けれども、私に警戒する必要はないんですよ?」

 良い笑顔だけれど、大神官の中身って魔王な訳で、あんな事までされてる身としては警戒しない方が無理がある。

「ふふふ…貴方は何をしていても、可愛らしくて困ってしまう。」

「何で俺なんか!可愛いと思うんですか?」

 女神そっくりだとかなんとか言ってたけれども、俺、今更ながらに、男だからね?

「今は子猫の様に警戒して、一生懸命戦おうとしているでしょう?小さい身体を一杯に膨らませて…身体が震えているのに、小さな可愛い牙を剥いて来る…これが可愛くなくて何なんです?」

 大神官のあまりの言い様に絶句している俺の首は、素早く固定されてあっという間に動かなくなった。

「ほら、驚いて見開いている…貴方の煌びやかなこの瞳も、この世のどんな物よりも私を興奮させるんですよ?」

 見目麗しい事で評判の大神官の御姿でなんて事を言うんだ!

 興奮なんてさせてない!

 そう抗議しようとした所で、噛み付く様な口付けをされて口が塞がれる…

 余りにも唐突過ぎはしないだろうか?そんな雰囲気も何もあったものではないと思う。と、言うか、そんな雰囲気を味わった事もないため、ここまでの流れがよく分からない。

「んぅ!………っ…ぅ…!」

 俺の唇を捉えた大神官は、あろう事か文句を言おうと思った俺の口の中に遠慮もなく舌を差し入れて来る。
 ジュッと舌を強く吸われてピリッとした痛みが走り、ビクッと身体が反応して逃げようとするのに、大神官は絶対に離してくれない。

「はな…せ!」

 何とか当てられる唇の角度を変えるときに、言葉を出すのに、クスリと鼻で笑われただけで、大神官には離す気配もないんだ。その内に呼吸が苦しくなり這い上がって来る様な快感にヘロヘロと俺の力が抜ける。

「おや?離して良いのですか…?確か、貴方には、女神の祝福がありましたけれど?」

 和かで爽やかな大神官の笑顔のままで、それを言う??あの時は魔王の姿だった…のに……

「どちらの姿も私ですよ?ルアンはどちらが好みなのか、この身体に聞いて見ましょうね?」

「や!いや!……いいです!!」

 ヘロヘロになりながらも必死で俺はちゃんと拒否した!したのに!女神の祝福とやら…本当に要らないものを授けてくれた様で、力の抜けた俺の身体は次第に熱く、疼く様な刺激が襲い出す。

「ほら、ね?私が抑えて上げているのに、抑えが効かなくなったらどうするんです?時折、こうして発散させてあげましょうね?」

 なんて事を、言うんだよ!神に使える身分で発散とか言うなよ!

 否定したくても、どんどん身体がおかしくなる……

「やぁ……あ!」

 俺の服をたくしあげ脱がしてしまうと、全く無防備な上半身に遠慮もなく片手を這わせてきた。その大神官の長い指が俺の小さな突起を柔らかく潰す…もう片方の手は薄手の下着の上から、兆しを見せ始めている俺の昂りをしっかりと捉えて、力を加えながら擦り上げる。

「あっ…はぅ……や……だっ!」

 こんな少しの愛撫でトロトロにされていた俺の身体は悲鳴をあげてしまうんだ。本当に女神様、要らないよこんな祝福………

「ふふ、気持ちよさそうですね?」

「い、やだっ!……ぁ…あぁ!」

 既に張り詰めて蜜の滲んできた先端をグッと押されればどうしても声が上がるんだ。なのに……

「あぁ、可愛らしい声ですけれど、少し抑えてくださいね?今外では皆んな普通に働いているのですから。」

 そんなこと言いながら、大神官は既に立ち上がっている俺の直立を、クチュクチュと凌ぎ出す。悪戯な唇が、胸の突起を啄みながら軽やかに転がす頃には、俺はただソファーの上で自ら腰を揺らしながら刺激を求める始末……

 恥ずかしいのに、下半身がどうしても次なる刺激を欲して、求めて、動いてしまうんだ。
 羞恥と快感の刺激に瞳は潤み、つつっと涙が溢れ行く…

「ああ………泣かないで…ルアン…今、また貴方を腕の中で好きにできるなんて、夢の様だ……」

 うっとりと大神官はそんな事を呟きながら、張り詰めた俺の肉柱を熱い口腔で覆ってしまう…

「んふぅ……っ…ぁ…あぁっ…!」

 熱く柔らかく、絡みついてくるような舌技と、何度もジュウウと吸い付く吸引に、ほぼ初心者の俺が叶うはずもなく、呆気なく精を放つ…

「あぁ…ん……」

 大神官は最後の最後まで吸い尽くしてから、妖艶な笑みを湛えたままゆっくりと、口を離していく…

 コクン………

 グッタリしている俺の耳に、信じられない様な行為の気配が入ってくる…。

















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