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エピローグ
131 [完]夢の終わりは
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「まぁ、何と小さな手なのかしら……動いているなんて信じられませんわ…」
穏やかな日差しの中、小さな揺籠の中には柔らかそうな寝具に包まれた小さな赤子がスヤスヤと落ち着いた寝息を立てている。感極まる言葉とは裏腹に、声の音量は最小に抑えられて…
「そうですわね。私にもまだ信じられませんの。でも……何とこの子の愛おしい事……」
優しい笑顔を湛えて最愛の息子を見る母の顔は、何と愛情に満ちているのだろう。それだけで一枚の絵になりそうだと声に出しはしない感想が心から溢れてくる。
「優しいお顔をされています。サーラン様、今は……お幸せですか?」
サーラン、元ハンガ国皇太子妃であったこの女性は、ここセルンシト国で一人の男の子を産んだ。幸せか、と問うのは躊躇われるほど波瀾万丈に満ちた人生をサーランも歩んでいる。夫であったハンガ国皇太子オレオンの奸計を見抜けず、他国ガーナード国国王の暗殺と侵略へと事態が発展してしまったあの日、ハンガ国皇太子妃であったサーランもその罪から逃れる事は当然ながら無理な話だったのだ。夫であるハンガ国皇太子オレオンは拘束後ヒルシュ国へと連行。長々と取り調べを受けた後、ハンガ国より正式に廃嫡を言い渡され、そのまま獄中で人知れずに極刑に処された。ガーナード国に取り残された皇太子妃サーランも当然に拘束されてオレオンと同等の刑が求められた。が、ここで皇太子妃サーランの処遇に待った、をかけた者達がいた。それはハンガ国に連れて行かれていた聖女達、またガーナード国内に残っていた聖女達だ。彼女達は声をそろえてハンガ国皇太子妃サーランの無罪、若しくはガーナード国王の恩赦を、と騒ぎ立てたのだ。貴族の令嬢達である聖女達が、それぞれ王城に日参しては口を揃えて同じ事を望んだという。
ハンガ国皇太子妃サーランは、ガーナード国の聖女を粗末に扱う事をそれは嫌っていたらしい。オレオンが聖女と面会する時には必ず同行し、オレオンが聖女に対し失礼な事を言えば訂正し、無理難題を押し付けては庇いだてして彼女なりに精一杯聖女達を護って来た。ガーナード国の聖女達は皇太子妃サーランの事を敵ではなく一人の恩人として見ている程に深く感謝の意を表していたのだ。聖女達の訴えは汲み取られ、ハンガ国皇太子妃サーランは極刑は免れたものの、ガーナード国王暗殺、侵略に対しての王族の責は免れぬとの事で、ハンガ国王族、貴族位剥奪の上、国外追放に処された。
そしてハンガ国にもガーナード国にも居を構える事が出来ず、一市民となったサーランに他国の貴族達から声がかかる。それは聖女に命を救われた者達の縁者からで、聖女を護ったサーランを生涯に渡り面倒を見させて欲しいと申し出る者が後を絶たなかったという。
サーランは今その申し出を受け、貴族が持つ別邸に間借りしている。一時は一人で身を立てて生活しなければと奮起してもいたのだが、オレオンの刑執行の知らせを受けた後、サーランは自分が懐妊している事に気がついた……後ろ盾もない女の身で、これから子供を出産し育て上げて行かなければと考えると目の前が暗くなった……しかし、同時に例えようもなくお腹の中の子供が愛しくなった…夫オレオンを心から愛していたかと言われれば肯く事ができないサーランだったが、お腹の中の子供を愛しているかと聞かれれば、二つ返事で肯く事が出来るほどに………
「えぇ…この子の顔を見る事が出来ましたもの…これ以上の幸せは無い様に思えます。」
お世辞ではなく、心からの満足が垣間見えるサーランの笑顔には、ここに一時滞在をしているフィスティアの心も軽くなる。二人共王妃という座に着く運命にありながら、今はその王座からは弾き出され、田舎町の静かな貴族の別邸で顔を合わせている数奇な身の上で、本来ならばお互いに敵同士となるはずだったのに…
なのに、この穏やかな時間が心地良い。
「不思議なものですね…王城にいる時よりも、物も人も何もかもが足りていないのに、今程満ち足りていると感じる事はありませんの…夫と死に別れたのに薄情なものですけれど。」
ニコニコとして赤子の衣類を整えているサーランからは一つも寂しさを感じない。その姿からは、全て運命だったと潔く受け入れている崇高さをも感じられて、フィスティアは感動すら覚えてしまう。
「安心いたしました。私は、気ままに国々を回る生活を楽しんでおりましたから、どうしても追放されたサーラン様の身の上が気掛かりでした……」
セルンシト国第二王子ケイトルは王族位から外されてはいないものの、兼ねてからの放蕩癖と自分の腕で家族を養いたいという言葉の宣言通りに、各国を回りながら仕事を見つけフィスティアを養っている。その滞在先にてサーランが追放の憂き目にあった事を知ったのだった。
「フィスティア様、お身体の方はすっかりと回復なさいましたか?」
第二王子ケイトルと共にガーナード国を出てから、セルンシト国に入りしばらくは王家の別邸でゆっくりと静養したフィスティアは、以前の面影と変わらず健康体そのものに見える。そのフィスティアが酷い状態で放置されていた聖女と聞いて、サーランも酷く心配をしていたものだ。
「ええ、もうすっかりと…」
行く先々で、その国や町の名物をひっきりなしにケイトルから食べさせられて来たフィスティアは以前よりもふっくらとしたのでは無いだろうか……少々、頬が赤くなってしまうのは仕方ない。
「その節は、王妃である貴方様があんな所に居られるとは…知りもせずに大変なご苦労をかけてしまいました…」
これはここに来てから何度も聞いた謝罪だ。そもそもサーランにこれについての責はない。それよりもサーランはありがたい事に、オレオンの命を断れない聖女達を必死に護ってくれていた。だからフィスティアの中には既に禍根は無いのだ。それよりも苦労を共にした同志の様にも感じている。
「良いのです。苦しみの中でも得られる物がありましたわ。それはサーラン様も同じでしょう?今の私達は、掛け替えの無いものを両手一杯に抱きしめられるのですから、十分に幸せですわ。」
今日ももうそろそろ土に汚れたケイトルがフィスティアを迎えにこの屋敷に寄ってくれるだろう。ケイトルは以前より得意としていた馬の調教師としてなかなかの名を馳せている様だ。ありがたい事にどの国に行っても仕事に事欠かかない。そしてケイトルの為に、フィスティアは洗濯が出来るようにもなった。
自分が望んだ人の為に、何かできるという事は何と幸いな事だろう。王妃であった自分が汚れ物に触るのにも、冷たい水にもなんとも思わず喜んで行えるのだから…これも、地下処理場の日々が無ければ感じ得ない喜びだったかも知れないと思うと、やはり全ては無駄では無かったと心から思える。
今のガーナード国には王妃は不在のままらしい。あの後、行方不明のまま王妃は見つからず、生死不明のまま王族籍からフィスティアの名は外されたそうだ。それから王ルワンが没するまで、新しい王妃も側妃もガーナード王城では見る事がなかったという。王ルワンは最後までその手に誰をも抱かなかった。心から誰かを求め、愛する事を王ルワンは知る事が出来たのだろうか、フィスティアには知り得ようもなかったが……
「なんだか、今までが夢の中にいた様に思えますわね……」
長い長い夢から覚めてみて、やっと地に足が着いた様な、やっと人として生きている様なそんな気分にさえなる。
「どなたが夢の中にいたのかな?」
優しい声がフィスティアの背後からかけられた。
「まぁ、お帰りなさいませ…!ケイトル…!」
ぱぁぁと輝く様な笑顔を見せて、フィスティアは振り返る。金の瞳をキラキラと輝かせて見つめるのは腕の中に抱きしめる事が出来る愛しい人……
「ただ今戻った…サーラン殿にご迷惑は掛からなかったかな?」
ケイトルに優しく抱きしめられながら、フィスティアは大人しく抱擁を受けた。
「ふふ…迷惑なんて滅相もありませんわ。フィスティア様がいらして下さって良かった……フィスティア様の輝かんばかりのお顔が、今の貴方様の全てを物語っておられますわね。」
照れ臭そうに頬を赤らめて笑うフィスティアに釣られて、何故かサーランまでも照れ隠しの様に笑うのだった。
「フィスティア、君が夢の中に居たのだとしたら、きっと私達は出会わなかった。だから全て夢では無いよ…辛く苦しい事も全て現実であってくれて良かった。私もそれを共に受け止められるから…!私はこれからもずっとフィスティアを、この手から離す気はこれっぽっちもないからね?」
サーランの前で聞いている方が恥ずかしくなる様な甘いセリフを吐きつつ、ケイトルは尚も深くフィスティアを抱きしめるのだった。
------------------完------------------
拙い作品を読んでくださいました読者の皆様、心から感謝申し上げます。
また、沢山コメント下さいましたおゆう様、こんなにコメントを頂いた事がなかったので毎回ドキドキしながら読ませてもらっていました。
この場にて勝手ながらお礼申し上げます。
皆様に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございましたm(_ _)m
穏やかな日差しの中、小さな揺籠の中には柔らかそうな寝具に包まれた小さな赤子がスヤスヤと落ち着いた寝息を立てている。感極まる言葉とは裏腹に、声の音量は最小に抑えられて…
「そうですわね。私にもまだ信じられませんの。でも……何とこの子の愛おしい事……」
優しい笑顔を湛えて最愛の息子を見る母の顔は、何と愛情に満ちているのだろう。それだけで一枚の絵になりそうだと声に出しはしない感想が心から溢れてくる。
「優しいお顔をされています。サーラン様、今は……お幸せですか?」
サーラン、元ハンガ国皇太子妃であったこの女性は、ここセルンシト国で一人の男の子を産んだ。幸せか、と問うのは躊躇われるほど波瀾万丈に満ちた人生をサーランも歩んでいる。夫であったハンガ国皇太子オレオンの奸計を見抜けず、他国ガーナード国国王の暗殺と侵略へと事態が発展してしまったあの日、ハンガ国皇太子妃であったサーランもその罪から逃れる事は当然ながら無理な話だったのだ。夫であるハンガ国皇太子オレオンは拘束後ヒルシュ国へと連行。長々と取り調べを受けた後、ハンガ国より正式に廃嫡を言い渡され、そのまま獄中で人知れずに極刑に処された。ガーナード国に取り残された皇太子妃サーランも当然に拘束されてオレオンと同等の刑が求められた。が、ここで皇太子妃サーランの処遇に待った、をかけた者達がいた。それはハンガ国に連れて行かれていた聖女達、またガーナード国内に残っていた聖女達だ。彼女達は声をそろえてハンガ国皇太子妃サーランの無罪、若しくはガーナード国王の恩赦を、と騒ぎ立てたのだ。貴族の令嬢達である聖女達が、それぞれ王城に日参しては口を揃えて同じ事を望んだという。
ハンガ国皇太子妃サーランは、ガーナード国の聖女を粗末に扱う事をそれは嫌っていたらしい。オレオンが聖女と面会する時には必ず同行し、オレオンが聖女に対し失礼な事を言えば訂正し、無理難題を押し付けては庇いだてして彼女なりに精一杯聖女達を護って来た。ガーナード国の聖女達は皇太子妃サーランの事を敵ではなく一人の恩人として見ている程に深く感謝の意を表していたのだ。聖女達の訴えは汲み取られ、ハンガ国皇太子妃サーランは極刑は免れたものの、ガーナード国王暗殺、侵略に対しての王族の責は免れぬとの事で、ハンガ国王族、貴族位剥奪の上、国外追放に処された。
そしてハンガ国にもガーナード国にも居を構える事が出来ず、一市民となったサーランに他国の貴族達から声がかかる。それは聖女に命を救われた者達の縁者からで、聖女を護ったサーランを生涯に渡り面倒を見させて欲しいと申し出る者が後を絶たなかったという。
サーランは今その申し出を受け、貴族が持つ別邸に間借りしている。一時は一人で身を立てて生活しなければと奮起してもいたのだが、オレオンの刑執行の知らせを受けた後、サーランは自分が懐妊している事に気がついた……後ろ盾もない女の身で、これから子供を出産し育て上げて行かなければと考えると目の前が暗くなった……しかし、同時に例えようもなくお腹の中の子供が愛しくなった…夫オレオンを心から愛していたかと言われれば肯く事ができないサーランだったが、お腹の中の子供を愛しているかと聞かれれば、二つ返事で肯く事が出来るほどに………
「えぇ…この子の顔を見る事が出来ましたもの…これ以上の幸せは無い様に思えます。」
お世辞ではなく、心からの満足が垣間見えるサーランの笑顔には、ここに一時滞在をしているフィスティアの心も軽くなる。二人共王妃という座に着く運命にありながら、今はその王座からは弾き出され、田舎町の静かな貴族の別邸で顔を合わせている数奇な身の上で、本来ならばお互いに敵同士となるはずだったのに…
なのに、この穏やかな時間が心地良い。
「不思議なものですね…王城にいる時よりも、物も人も何もかもが足りていないのに、今程満ち足りていると感じる事はありませんの…夫と死に別れたのに薄情なものですけれど。」
ニコニコとして赤子の衣類を整えているサーランからは一つも寂しさを感じない。その姿からは、全て運命だったと潔く受け入れている崇高さをも感じられて、フィスティアは感動すら覚えてしまう。
「安心いたしました。私は、気ままに国々を回る生活を楽しんでおりましたから、どうしても追放されたサーラン様の身の上が気掛かりでした……」
セルンシト国第二王子ケイトルは王族位から外されてはいないものの、兼ねてからの放蕩癖と自分の腕で家族を養いたいという言葉の宣言通りに、各国を回りながら仕事を見つけフィスティアを養っている。その滞在先にてサーランが追放の憂き目にあった事を知ったのだった。
「フィスティア様、お身体の方はすっかりと回復なさいましたか?」
第二王子ケイトルと共にガーナード国を出てから、セルンシト国に入りしばらくは王家の別邸でゆっくりと静養したフィスティアは、以前の面影と変わらず健康体そのものに見える。そのフィスティアが酷い状態で放置されていた聖女と聞いて、サーランも酷く心配をしていたものだ。
「ええ、もうすっかりと…」
行く先々で、その国や町の名物をひっきりなしにケイトルから食べさせられて来たフィスティアは以前よりもふっくらとしたのでは無いだろうか……少々、頬が赤くなってしまうのは仕方ない。
「その節は、王妃である貴方様があんな所に居られるとは…知りもせずに大変なご苦労をかけてしまいました…」
これはここに来てから何度も聞いた謝罪だ。そもそもサーランにこれについての責はない。それよりもサーランはありがたい事に、オレオンの命を断れない聖女達を必死に護ってくれていた。だからフィスティアの中には既に禍根は無いのだ。それよりも苦労を共にした同志の様にも感じている。
「良いのです。苦しみの中でも得られる物がありましたわ。それはサーラン様も同じでしょう?今の私達は、掛け替えの無いものを両手一杯に抱きしめられるのですから、十分に幸せですわ。」
今日ももうそろそろ土に汚れたケイトルがフィスティアを迎えにこの屋敷に寄ってくれるだろう。ケイトルは以前より得意としていた馬の調教師としてなかなかの名を馳せている様だ。ありがたい事にどの国に行っても仕事に事欠かかない。そしてケイトルの為に、フィスティアは洗濯が出来るようにもなった。
自分が望んだ人の為に、何かできるという事は何と幸いな事だろう。王妃であった自分が汚れ物に触るのにも、冷たい水にもなんとも思わず喜んで行えるのだから…これも、地下処理場の日々が無ければ感じ得ない喜びだったかも知れないと思うと、やはり全ては無駄では無かったと心から思える。
今のガーナード国には王妃は不在のままらしい。あの後、行方不明のまま王妃は見つからず、生死不明のまま王族籍からフィスティアの名は外されたそうだ。それから王ルワンが没するまで、新しい王妃も側妃もガーナード王城では見る事がなかったという。王ルワンは最後までその手に誰をも抱かなかった。心から誰かを求め、愛する事を王ルワンは知る事が出来たのだろうか、フィスティアには知り得ようもなかったが……
「なんだか、今までが夢の中にいた様に思えますわね……」
長い長い夢から覚めてみて、やっと地に足が着いた様な、やっと人として生きている様なそんな気分にさえなる。
「どなたが夢の中にいたのかな?」
優しい声がフィスティアの背後からかけられた。
「まぁ、お帰りなさいませ…!ケイトル…!」
ぱぁぁと輝く様な笑顔を見せて、フィスティアは振り返る。金の瞳をキラキラと輝かせて見つめるのは腕の中に抱きしめる事が出来る愛しい人……
「ただ今戻った…サーラン殿にご迷惑は掛からなかったかな?」
ケイトルに優しく抱きしめられながら、フィスティアは大人しく抱擁を受けた。
「ふふ…迷惑なんて滅相もありませんわ。フィスティア様がいらして下さって良かった……フィスティア様の輝かんばかりのお顔が、今の貴方様の全てを物語っておられますわね。」
照れ臭そうに頬を赤らめて笑うフィスティアに釣られて、何故かサーランまでも照れ隠しの様に笑うのだった。
「フィスティア、君が夢の中に居たのだとしたら、きっと私達は出会わなかった。だから全て夢では無いよ…辛く苦しい事も全て現実であってくれて良かった。私もそれを共に受け止められるから…!私はこれからもずっとフィスティアを、この手から離す気はこれっぽっちもないからね?」
サーランの前で聞いている方が恥ずかしくなる様な甘いセリフを吐きつつ、ケイトルは尚も深くフィスティアを抱きしめるのだった。
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拙い作品を読んでくださいました読者の皆様、心から感謝申し上げます。
また、沢山コメント下さいましたおゆう様、こんなにコメントを頂いた事がなかったので毎回ドキドキしながら読ませてもらっていました。
この場にて勝手ながらお礼申し上げます。
皆様に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございましたm(_ _)m
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おゆう様、最後までお付き合い下さりありまがとうございました😊
ルワンさんは彼の中で思う所があったのでしょうね。きっと一生涯にわたり国をまとめ上げる事に尽力し続けていったことと思います。
人の幸せも多種多様と思っておりますので、サーランさんにつきましてはお相手をつけないハッピーエンドも良いかなと思い書かせていただきました。
皆様の受け取り方はきっとそれぞれと思いますが、登場人物それぞれの幸せを暖かく見守って読んでくだされば作者冥利に尽きます。
沢山のコメントありがとうございました😭
国民が反乱起こしたら今度こそ間違いなく王は国ごと終わるでしょうね😅。自業自得ですから😌。
その通りだと思います😌