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後編

116 ガーナード国奪還の真相 2

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 王座に返り咲いた王ルワンは、ハドリー侯爵を始めソルダム伯爵、ハンガ国の役人達の首をその場で落とした。両家の領地財産は没収、直系の男児は地下処理場へと落とされ、他親族たちには生涯幽閉を言い渡される。騎士団長とそれに従った騎士達は同じ騎士仲間の手に渡されて騎士達の愛刀の試し切りとして消えていった。

 城内を始め国内に残っているハンガ国の騎士達からは事前に調べていた情報と相違ないかを確かめた後、意気消沈した騎士達を従えてハンガ国へと送り返される。

 ハンガ国皇太子オレオンについてはガーナード国で審議せずに、一時ヒルシュ国王の預かりとなりヒルシュ国内にて聴取を受けその後処断される事となった。

 ガーナード城内での動きは非常に早く、周辺諸国が察知しガーナード国内に進行してくる前に王ルワンは国内の護りを固める事に尽力した。そして、ヒルシュ国はクトルド国を、セルンシト国はアノモラ国を、ガーナード国はエシャルン伯爵を中心としてハンガ国をそれぞれに牽制し、ガーナード国内に一切の手出しはさせなかった。

 ハンガ国内ではハンガ側の動きを探り、必要時にはハンガ国王の動きを止める為の同盟軍が待機していた。ガーナード国側からの書状で皇太子オレオンの拘束を知るや慌ただしく軍を編成しだしたハンガ国王城に同盟軍が乗り込みこれを一斉に鎮圧。ハンガ国国王にはガーナード国国王暗殺幇助の疑惑が各国より上がっており、その場で拘束され、同じく王族一族も一時監禁状態となった。ハンガ国に連れてこられていた行儀見習いの聖女達は皆無事に保護され、事情聴取後に速やかにガーナード国へと帰還。
 ハンガ国王拘束後より、ヒルシュ国側からまたハンガへ連れて来られた聖女達から、聖女であるハウアラ第二側妃に対する恩赦を求める声が上がった。聖女への恩義ある者達で結成されている様な同盟軍からも、ハンガ国内における皇太子オレオンの所業を上げ連ね聖女であるハウアラ第二側妃の解放を求める声が高まった。また皇太子オレオンの側妃達は、普段社交界からも離され政治事には全くの関わりを持っていなかった事から今回の反乱に対しての罪は問われず、ハンガ国における身分の剥奪と国外退却が言い渡された。実質の国外追放だが、第一側妃であったケリアは祖国での王族位、貴族位まで剥奪されたのにも関わらず、酷く清々しい表情で颯爽と城を後にした。
 荷を纏めしだい即刻退去を命ぜられていたハウアラも、夫である皇太子オレオンの最後を見届けぬままに城を後にする事になった。ハウアラは祖父と父、そして夫である者が祖国の国王暗殺に関わっていたため、ガーナード国には戻らず手に持てる荷物だけを持ってハンガ国を後にしたそうだ。その隣には、献身的に寄り添っている一人の騎士の姿があったという…





















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