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11 スロウル 4 *
しおりを挟む「ンッンッ……フッゥ…」
アクサードに根元まで咥えられて焦らされていた分一気に快感が上がってくる。
「フッ、フッ…」
短い呼吸を繰り返して、スロウルは何とか快感の波に飲まれないように耐えた。
アクサードは直ぐに口を動かさず、スロウルを咥えたまま中で舌を動かし煽ってくる。
「アッ……クサ…」
何か喋ろうとしても全て喘ぎに変わってしまいそうなスロウルは、アクサードの濃紺の髪を握り締めて耐える。目にはジンワリと涙が浮かんで…
答えるようにゆっくりとアクサードが動く。舌を使って裏側をなぞりながら、敏感な先端を強く吸った後に、舌先でくすぐる様に何度も刺激する。
「ンッ!ンンン……やっ……ぁ……」
ビクンッ、と腰が跳ね上がって、快感から逃れようと身を捩るが、いつの間にかアクサードに大腿と腰を押さえられていて腰が少し浮いただけだ。
「クッ…ゥゥ……ン…」
再度深く咥えこまれ、喉の奥を締めながら強く吸い上げると同時に唾液でヌメらせたスロウルにアクサードは指を絡めて扱きあげる。
「ァアアッ……で…っ…ちゃ………やっ……」
アクサードは手でスロウルを扱きながら、更にそのまま強く吸い続ける…
「アッ…ァッ……クゥ……アァァッン…ッ」
堪らずビクリと体が揺れスロウルは精を吐き出す。その最後の一滴までも逃さぬ様にアクサードは吸い尽くした。
「…ッ………ッ……!」
強い快感にスロウルは息も止めてビクビクと体が揺れる…やっと解放されれば、空気を求めて肩で大きく息をついた…
何も考えられない…ただ気持ち良かった。
奴らにされた時はまったく感じなかったのにアクサードだと、こうも乱れてしまう…
話したい事あったはずなのに、ボヤッとした頭には何も浮かんで来ない…
息を整えているスロウルの隣で、アクサードがコップに口をつけて喉を潤しているのをスロウルはぼんやりとただ見つめる。
「スロウ…」
ギシッとアクサードがスロウルの上から覗き込む。
スロウルのボヤッとした潤んだ目はアクサードを追って…
「んっ……」
アクサードが深くキスを落とす。
「甘い…」
「蜂蜜水だ。飲むか?」
「んぅ…」
飲むかと聞くわりにアクサードはキスを辞めてはくれ無さそうだ。
すっかり力の抜けたスロウルの上にアクサードは遠慮なく覆いかぶさってきた…
*******
初めてアクサードに会ったのはいつだっただろう…10は過ぎていた様に思うけど…
嫌な…見られたくなかった一番嫌な所をアクサードには見られてしまった。
父に賊の討伐隊に入れられた時か…余り風紀の良い隊では無かった。弱い者に鬱憤晴らしの攻撃は当然の如く、スロウルは嫌な目に散々あったのだ…
当時10歳かそこらのスロウルは、体格、身長は勿論まだ細く、小さかった。それに母親譲りの人離れした美貌で男児と言うより女子、それも美少女と言っていいほどの外見と少し長くなっていた髪を結えている様は完全に女児に見えていた。
殺伐とした環境で、慣れぬ隊生活に戸惑うスロウルの姿も彼らの嗜虐心を煽ったのかも知れないが…
度々、そう言った意味でスロウルは空いた建物の中へと引き摺り込まれていった。
最初はそれがどんな意味を持っているのかも分からずに、ただ気持ち悪くて、苦しかったのしか覚えていない。
集中的に狙われ出したスロウルに本格的に当時の部隊長が手をつけた事で一時期治っていたのに、大きな討伐後の興奮覚めやらぬ帰隊後、報告に出向いた部隊長の居ぬ隙を突かれてしまった。
討伐隊は荒くれた傭兵団と言っても良いほど屈強な男達の集まりで、数名で囲まれたらスロウルの勝ち目なんて万に一つもない。こうなったらただただ終わるのを待つだけだった。
公爵邸に居るルウアの心配そうな顔や、黙る事で自分を守ろうとしている家族の事がスロウルの頭に浮かぶ…
……この位、なんて事ない。
我慢してれば終わるんだ………
しかし、下半身に手が伸ばされると生理的なものか、身震いし、嫌悪が走る。
「やっ……だ!!や、だ!…離せ!!」
スロウルの必死の抵抗も、男達にとっては微笑ましいものくらいでしか無かった。
「何言ってんだ。何時も隊長とやってるんだろうが。たまには俺達もおこぼれを貰ったっていいだろ?」
何がおこぼれだ!そんな事知るものか!隊長が手を出したのはお前達の様な者から身を守る為だって、その手段の一つにしろって隊長本人に言われているんだ!
服を全部脱がされてもまだスロウルは抵抗した。
「はっ一度咥えてやったら?大人しくなるんじゃね?」
「綺麗な顔には傷付けるなよ?隊長にバレるからな。」
足を開かされ、一人がしゃがみ込んでくる。
「いや……だ!…やだぁぁぁ!!」
半泣きになって叫んでいたと思う…
ガン!!!
突然に建物のドアが壊された。
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