37 / 135
38、家庭教師の練習 3 *
しおりを挟む
確かに、ヒュンダルンの言っている事態になりねないと思った。特に確実に子供を産むだろう子女にとっては深い知識よりも閨教育に重きを置く場合もある事も知ってはいる。
「さて、どうしようか?」
「あの、どうしようかとは…ヒュンダルン様は何をお知りになりたいのです?」
閨教育の何を?
「そう構えなくても良い。俺もそんなに経験があるわけじゃない。そしてウリートは未経験だろう?だから……ま、復習と予習だな?」
「…………」
復習というのはヒュンダルン様が得られた閨の知識について、予習というのは僕の知っている知識を経験として体験していく事…なるほど…それならばよくわかるし、必要な事だ。経験に勝る学習はないだろうし、ヒュンダルン様もゴーリッシュ家を継がなければならない身だ。だから、きっと子作りに不安があるんだ…
「…わかりました。ではヒュンダルン様、どこから始めましょうか?」
どうして、こうなったんだっけ……?
「ぁっ………」
ヒュンダルンの長い指が胸元を行ったり来たりするだけで、小さな突起が敏感に反応してしまって、ウリートからは声が漏れる……
閨教育の復習と予習の名目であの後ヒュンダルンはまずウリートの唇を奪った。口付けならばウリートも知っている。愛情表現の一つで夫婦であるならば当然の行為に入る。
「ん…っ……」
ただそれも暖かく柔らかな唇を合わせているだけのことかと思っていた。けれど、実際は何倍も何十倍も違った感覚を与えてくるものだと、ヒュンダルンは教えてくる。
「口を閉じるな…そう、良い子だ…」
柔らかな薄赤い唇を固く引き結んでしまう度に、ヒュンダルンはウリートを優しく諭す。そしておずおずとうっすら開いた口腔の中にゆっくりと、ウリートを驚かせない様にヒュンダルンの舌が入ってくる。ビクビクと所在無げなウリートの舌を優しく突き、ゆっくり確かめながら絡めてくる。それも時間をかけて…息継ぎが上手く出来ない時は少しだけ唇を離してくれるが、少しするとまた重なって…
ただ絡めていたヒュンダルンの舌はウリートの舌を誘うように絡め取って、今度は吸い付いてくる。
「ふぅ……」
唇はこんなに敏感な所だった…?自分で擦っても、触っても、水で濡らしても、ゾクリとした感覚は上がってこないのに…
思わずギュッとヒュンダルンの衣類を握りしめてしまう。
舌や唇を、吸ったり優しく噛んだり、くすぐる様に舐めてきたり…こんな行為は指南書には書いていなかった……
「ハァ………」
やっと口を離してもらえてウリートは大きく息をする。
「ウリート、どんな感じだった?」
初めての感覚に何故か涙まで溜まってきて、なんとも情けない表情をしているのではないだろうか。それなのにヒュンダルンは嫌な顔ひとつせず、時々頬にキスを送りながらそんな事を聞いてきた。
「……お、思っていたのと、違います……」
ただ口を合わせるだけだと思っていたから。
「気持ちよかったか?」
「………」
「ウリート…ちゃんと話してごらん?」
何だか、ヒュンダルン様の表情が、とろけんばかりの笑顔で、変……?
ヒュンダルンにとってはただの復習だろうに、笑顔が溶けてしまえる程、優しい。
「は…い。想像以上でした……唇って敏感なんですね?」
ウリートも負けじ劣らず、白い頬を赤く染め上げてうっとりとした表情だ。
「くっ……」
何かに耐えているヒュンダルン…
「もっと……するか?」
もっと…?あぁ、そうか、復習…したいんですね? 少しだけボウッとして、顔が熱くなってきたけど、別に熱が出てきたわけではなさそう…だからまだ大丈夫…
ヒュンダルンの誘いをウリートはどんな意味で受け取ったのかヒュンダルンには分からない。ただ、コクン、と可愛らしく頷くウリートの唇にヒュンダルンは遠慮なく吸い付いていく。
気がつけばウリートの室内着の胸元は全てボタンが外されて、白い肌が露わにされている。そこにヒュンダルンの大きな手がゆっくりと上下しているのだ。
「ふっ……ん…ぁっ……」
指先が掠る度に腰がピクリと跳ねてしまうのを止められなくて、それが何だか恥ずかしくて必死に力を入れてしまう。
「痛くはないだろう? ここは?」
「あっ!」
「ここだよ…どんな感じだ?ウリート…」
ゆっくりと手を動かしつつ、可愛らしい尖りを弄り尽くす。
「あ…ん、優しく、触れた時は、擽ったい、です。」
「では、強くは?」
「あん…っあ……ぁ…」
ゾクリ、とした感覚が背中を伝って背が跳ねる。必死にそんな反応を抑えようと思っても触られる度に力が抜けて抵抗できなくなって…
「ウリート?」
ヒュンダルンの低い声が耳元で聞こえるだけでビクッと腰は跳ねて痺れる様な感覚が抜けて行く。
「口に出して言わなければ、どんな感覚か伝えられないだろう?もし、質問された時にはどうする?」
「で…も…なんて、言ったら、良いのか…」
「ああ、すまない。こんな経験は無かったのだったな?では、よくわかる様にもう少し触ってみよう。」
「え……?待って……あっ…」
ピンク色の先端をゆっくりと摘み上げる指は休まず動く。それはウリートが一言でも感想を言うまで止まらなかったと言う。
「さて、どうしようか?」
「あの、どうしようかとは…ヒュンダルン様は何をお知りになりたいのです?」
閨教育の何を?
「そう構えなくても良い。俺もそんなに経験があるわけじゃない。そしてウリートは未経験だろう?だから……ま、復習と予習だな?」
「…………」
復習というのはヒュンダルン様が得られた閨の知識について、予習というのは僕の知っている知識を経験として体験していく事…なるほど…それならばよくわかるし、必要な事だ。経験に勝る学習はないだろうし、ヒュンダルン様もゴーリッシュ家を継がなければならない身だ。だから、きっと子作りに不安があるんだ…
「…わかりました。ではヒュンダルン様、どこから始めましょうか?」
どうして、こうなったんだっけ……?
「ぁっ………」
ヒュンダルンの長い指が胸元を行ったり来たりするだけで、小さな突起が敏感に反応してしまって、ウリートからは声が漏れる……
閨教育の復習と予習の名目であの後ヒュンダルンはまずウリートの唇を奪った。口付けならばウリートも知っている。愛情表現の一つで夫婦であるならば当然の行為に入る。
「ん…っ……」
ただそれも暖かく柔らかな唇を合わせているだけのことかと思っていた。けれど、実際は何倍も何十倍も違った感覚を与えてくるものだと、ヒュンダルンは教えてくる。
「口を閉じるな…そう、良い子だ…」
柔らかな薄赤い唇を固く引き結んでしまう度に、ヒュンダルンはウリートを優しく諭す。そしておずおずとうっすら開いた口腔の中にゆっくりと、ウリートを驚かせない様にヒュンダルンの舌が入ってくる。ビクビクと所在無げなウリートの舌を優しく突き、ゆっくり確かめながら絡めてくる。それも時間をかけて…息継ぎが上手く出来ない時は少しだけ唇を離してくれるが、少しするとまた重なって…
ただ絡めていたヒュンダルンの舌はウリートの舌を誘うように絡め取って、今度は吸い付いてくる。
「ふぅ……」
唇はこんなに敏感な所だった…?自分で擦っても、触っても、水で濡らしても、ゾクリとした感覚は上がってこないのに…
思わずギュッとヒュンダルンの衣類を握りしめてしまう。
舌や唇を、吸ったり優しく噛んだり、くすぐる様に舐めてきたり…こんな行為は指南書には書いていなかった……
「ハァ………」
やっと口を離してもらえてウリートは大きく息をする。
「ウリート、どんな感じだった?」
初めての感覚に何故か涙まで溜まってきて、なんとも情けない表情をしているのではないだろうか。それなのにヒュンダルンは嫌な顔ひとつせず、時々頬にキスを送りながらそんな事を聞いてきた。
「……お、思っていたのと、違います……」
ただ口を合わせるだけだと思っていたから。
「気持ちよかったか?」
「………」
「ウリート…ちゃんと話してごらん?」
何だか、ヒュンダルン様の表情が、とろけんばかりの笑顔で、変……?
ヒュンダルンにとってはただの復習だろうに、笑顔が溶けてしまえる程、優しい。
「は…い。想像以上でした……唇って敏感なんですね?」
ウリートも負けじ劣らず、白い頬を赤く染め上げてうっとりとした表情だ。
「くっ……」
何かに耐えているヒュンダルン…
「もっと……するか?」
もっと…?あぁ、そうか、復習…したいんですね? 少しだけボウッとして、顔が熱くなってきたけど、別に熱が出てきたわけではなさそう…だからまだ大丈夫…
ヒュンダルンの誘いをウリートはどんな意味で受け取ったのかヒュンダルンには分からない。ただ、コクン、と可愛らしく頷くウリートの唇にヒュンダルンは遠慮なく吸い付いていく。
気がつけばウリートの室内着の胸元は全てボタンが外されて、白い肌が露わにされている。そこにヒュンダルンの大きな手がゆっくりと上下しているのだ。
「ふっ……ん…ぁっ……」
指先が掠る度に腰がピクリと跳ねてしまうのを止められなくて、それが何だか恥ずかしくて必死に力を入れてしまう。
「痛くはないだろう? ここは?」
「あっ!」
「ここだよ…どんな感じだ?ウリート…」
ゆっくりと手を動かしつつ、可愛らしい尖りを弄り尽くす。
「あ…ん、優しく、触れた時は、擽ったい、です。」
「では、強くは?」
「あん…っあ……ぁ…」
ゾクリ、とした感覚が背中を伝って背が跳ねる。必死にそんな反応を抑えようと思っても触られる度に力が抜けて抵抗できなくなって…
「ウリート?」
ヒュンダルンの低い声が耳元で聞こえるだけでビクッと腰は跳ねて痺れる様な感覚が抜けて行く。
「口に出して言わなければ、どんな感覚か伝えられないだろう?もし、質問された時にはどうする?」
「で…も…なんて、言ったら、良いのか…」
「ああ、すまない。こんな経験は無かったのだったな?では、よくわかる様にもう少し触ってみよう。」
「え……?待って……あっ…」
ピンク色の先端をゆっくりと摘み上げる指は休まず動く。それはウリートが一言でも感想を言うまで止まらなかったと言う。
1,943
お気に入りに追加
2,559
あなたにおすすめの小説
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。
鈍感モブは俺様主人公に溺愛される?
桃栗
BL
地味なモブがカーストトップに溺愛される、ただそれだけの話。
前作がなかなか進まないので、とりあえずリハビリ的に書きました。
ほんの少しの間お付き合い下さい。
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結】売れ残りのΩですが隠していた××をαの上司に見られてから妙に優しくされててつらい。
天城
BL
ディランは売れ残りのΩだ。貴族のΩは十代には嫁入り先が決まるが、儚さの欠片もない逞しい身体のせいか完全に婚期を逃していた。
しかもディランの身体には秘密がある。陥没乳首なのである。恥ずかしくて大浴場にもいけないディランは、結婚は諦めていた。
しかしαの上司である騎士団長のエリオットに事故で陥没乳首を見られてから、彼はとても優しく接してくれる。始めは気まずかったものの、穏やかで壮年の色気たっぷりのエリオットの声を聞いていると、落ち着かないようなむずがゆいような、不思議な感じがするのだった。
【攻】騎士団長のα・巨体でマッチョの美形(黒髪黒目の40代)×【受】売れ残りΩ副団長・細マッチョ(陥没乳首の30代・銀髪紫目・無自覚美形)色事に慣れない陥没乳首Ωを、あの手この手で囲い込み、執拗な乳首フェラで籠絡させる独占欲つよつよαによる捕獲作戦。全3話+番外2話
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる