甘い誘惑

さつらぎ結雛

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『胡桃ー、帰るぞ、』

「ちょっと待って~、」

『早く~』


「お待たせ!」

『もぉーおせぇよ。行くぞ。』

言葉とは裏腹に優しく手を繋いでくれる陸翔


『胡桃、今日俺ん家来る?』

「え、、でも、、」

どうしよ…行ってもいいけど…
來翔に付けられた印バレちゃうかな?
でも今日スるというわけでもないし…
しなきゃいいんだよね、、

『やだ?』

「良いの?」

『うん。それにもう少し一緒に居たい。』

「じゃあ、、行こうかな、」


.


.

陸翔の家に行くとリビングのソファーに
2人でのんびりくつろいでいる



『そういえば、なんか朝ぼーっとしてたけどどうした?』

陸翔が私を自分の方へ向かせる

「え、や、別に、何もないよ//」

そんなの言えないじゃん。陸翔と久しぶりに逢って
かっこよくなってたからって見とれてただなんて。

『ふーん、ほんとにぃ?』

凄い疑いの目で見られてる、笑

「な、なによ、」

『いやー別にぃ、』

「…引かない?」

『ん?引かないよ。』

「久しぶりに逢ったでしょ?だからね、、前よりももっと陸翔がかっこよくなってて…見とれてたの、、」

『えっ、、なにそれ、』

「いや、やっぱ引いてるじゃん、」

『そんなこと言われて引くわけねぇだろ?胡桃が可愛いこと言うからフリーズしてたの。』

「へっ?!そ、そうなの?」

すると胡桃を抱きしめて耳元で

『ほんと、なんなの。可愛すぎだから。』

「可愛くないって、」

今度は胡桃の目を見て真剣に

『可愛いの。』

すると優しく頬を包み目の下を撫でる陸翔の手
恥ずかしくて下を向く

『あと、中原と距離近すぎ。』

「へっ、そんな事ないよ、」

『あるの。胡桃の事を狙ってる奴多いんだから気をつけて。』

「大丈夫だよ。」

『何言ってんの。胡桃はモテてるんだよ、自覚持って!』

「そ、そうなの?」

『そうなの。こんな可愛い子、胡桃しか居ないの。』

「そんな事ないって、」

『心配になるから。…ね?』

「わ、分かった、」

『よしよし、』

優しく頭を撫でられる

『それにしても今日の胡桃可愛すぎ。こんなに髪の毛も巻いてさ、、いつもと全然雰囲気違うし、』

「そうかな?に、似合う?」

『いや、似合いすぎて困る。』

「ふふ、ありがとう。」

自然とふわっと笑顔になる胡桃



.

.


『も、もうそろそろこんな時間か…帰る?』

その言葉になんだか寂しい気持ちになる

「えっ…。」

『なぁに。寂しいの?』

「いや、そんな事ないよ。」

『病み上がりだしゆっくりしな?体ちゃんと休めて、』

その優しい言葉に自分が嘘をついてる事、
陸翔を裏切った罪悪感でいっぱいになって。

涙が流れてきそうなのを堪えて

「…今日、、一緒に居たい。」


そう言うと陸翔は、はぁ…。と深いため息をついた

『もう、俺の努力無駄じゃん、我慢出来そうにないから言ったのに、』

「だって一緒に居たくて…」

額にキスを落とす

『じゃあ、、一緒に居よ。』

「うん!」

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