せっかくだから男になって攻めてみたい

無月

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本編

17歳-8

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 「うぅ~」

 指があらぬところを犯し、侵入してくるのを感じる。
 初めて感じる質量が狭い出口からゆっくりと入ってくる。俺の先走りで湿った指は左程抵抗を感じる事も無く、探る様に徐々に奥へと埋まっていく。
 俺も男となったからには漢らしく言ってしまった事に覚悟を決めた。力を抜いて受け入れ態勢を意識して整える。とは言え初めてのそれは違和感しか感じない。俺の尻も異物を吐き出そうと動くのを感じる。
 大丈夫。次は俺が攻める。んで後ろでしかイケない様にすればいい。呪文の様に心の中で繰り返し意識を逸らす。

 「やっぱり初めてだからキツイね。ちょっと待っててね」

 そりゃそうだ。そこは出すとこであって入れるとこじゃねーし。
 指が抜かれるのを感じてほっと息を付く。
 キシリとベッドが揺れるのを感じてデイヴィッドの行動を目で追うと、丁度サイドテーブルから瓶を取り出す所だった。

 「おい。まさか、それ」
 「ん?ローションだよ」

 やっぱりか!
 恐れ戦いて腰が引ける。でもそれを優しく抑えられて今度は喉がひく付いた。

 「アレクの体を傷つけないようにね」

 そうですよね!男としてエチケットですよね!俺の部屋にも一応ありますとも!

 M字に開いた俺の脚の間に陣取ったデイヴィッドは、瓶の蓋を開けて掌に中の液体を落とした。
 そこそこ粘り気の有りそうな液体を温める様に擦り合わせ、そしてピチャリと音のする手で再度尻に触れて来た。

 「うひっ」

 冷たくは無いが水分多めで尻の濡れる感覚に間抜けな声が漏れてしまった。
 うあ、笑いやがった!仕方ないだろっ、なんかお漏らしした気分になったんだよ!

 「大丈夫。直ぐに良くなるから」
 
 宥める様に軽い口付けをちゅっちゅと繰り返し、同時に指の侵入もさっきより早くヌチュっと音をさせて入れてきた。

 「っふうぅぅ」

 滑りが増して縦横無人に中を犯す指に、未だ違和感を禁じ得ない。
 我慢で眉間に皺が寄って、感覚を逃がす様に言葉を漏らす。

 「んっ……んむぅ……んちゅ、っふ、っは、んん」

 よしよしと宥める様にデイヴィッドの舌が歯列をなぞり、食いしばっていた歯が開くと中へと入ってくる。
 上顎を舐められ、舌の付け根を舐められ、咥内を愛撫するように舐められる。
 その間デイヴィッドの手は中を解すのを勿論やめてくれていない。それどころか空いている手で胸を愛撫されて感じてしまう。
 最早違和感を感じているのか、快感を感じているのかどっちかわからない。

 気持ち良さに浸っている間に何時の間にか中の指が増えていた。
 中に塗り込むローションの量が多いのか、増えた指で隙間ができた孔からクチュクチュと厭らしい音が漏れ聞こえる。
 羞恥を堪える様にデイヴィッドの両肩を抱くと、嬉しそうに笑みを漏らした。こんな時にくそ可愛いな。このヤロウ。

 「んんっ、っくっそ、覚えてろよっ、っふく、次はデイヴ、んあ、だから、うぅなぁ」

 捨て台詞すら決まらなくなるまで蕩けた俺の体は、もうデイヴィッドの指を拒んでいない。

 「ふふふ。それは怖いね。じゃあ(アレクが後ろでしかイケなくなるまで)頑張るね」

 ふわっつ!?久しぶりの副音声マジこあい!
 何より良い笑顔のデイヴィッドが悪魔に見える!

 「っちょ!?俺初めてだぞ!?手加減っ、あ?あああああ!?」

 抗議の声は途中で終わった。
 背筋を駆け抜けた突然の快感によって。

 「っふあああ!っあ、はっ、あん!あ、ま、あ、やっまっ!」

 嬉しそうに目を眇めて笑うデイヴィッドに、待ったの声すら言う余裕が無い。
 ダイレクトに腰にくる気持ち良さに翻弄されながら、これが前立腺とやらか!とその攻撃力の恐ろしさに慄き、涙を零しながら善がるしか出来ない。

 「ここが、アレクのイイとこ、だね」

 声はものごっつ優しそうに言ってくるのに、その指は容赦なく良いとこを抉って来る。
 そうこうしている内に指は三本まで増えて、出口は入り口として広がりをみせていた。
 腹に付きそうな程反り返って我慢汁を零し、ヒクヒクする元出口の現入り口。そして赤く色づく顔を伝い落ちる涙。
 そんな情けない姿の俺を、デイヴィッドはご馳走を前にした狼の如くゴクリと喉をならした。

 「もう、良いよね」
 「ふえ?」

 中からずるりと指が抜けた。
 高く上げられる腰。そして感じる熱。

 「あ?や、待ってっ心の準備っ」
 「ゴメン。待てない」
 「え?あ?あああ!?」

 大分広げた筈の入り口にミッチリと入ってくる太く、熱いデイヴィッドのペニス。
 抜きっことは違い、その太さを如実に体感する。
 広げても尚キツク侵入を拒む入り口。

 「えあ、も、むりぃ」
 「落ち着いて、ゆっくり、息はいて」

 涙目で首を横に振る俺に、侵入を止める事なく耳朶にキスを落とし、優しく胸を撫でる様に愛撫する。

 「っふう、はあぁ~っ」
 「っく」

 キスと愛撫に緊張が解れ、ゆっくりとデイヴィッドの根元まで飲み込んでいく。

 「う。っふ、入った、よ」

 わかってるよう。腸が圧迫されてるし。形感じるし。息上手く出来ないし。声も出ない。

 「暫く、このまま」

 抱き込む様に抱え直して、ぽんぽんとあやす様に俺の息が整うまで撫でてくれる。
 暫くしたら慣れたのか、体が受け入れたのか。呼吸が楽になってくる。

 「デイ、ヴ……」
 「うん。もう動いて大丈夫だね」

 呼びかければ。デイヴィッドの腰が緩く動いた。
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