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前章
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人手が増えた事で俺の楽園は日々成長を遂げている。
今日も新たに開墾をしたところだ。土が出来上がった何を植えようか今からワクワクが止まらない。
「今日も機嫌が良いな」
「そりゃそうだよ。毎日毎日野菜ちゃん達のお世話が出来るんだ。これ程嬉しい事はない」
何より魔王がテンを警戒して何時も俺の傍にいてくれるし。
しかもあの一件から俺の精神的負荷を慮ってくれてるんだろうな。性的接触は一切しなくなった。
あの魔王がキスすら一度もしてこないなんて奇跡じゃなかろうか。
今の俺は流されて最後までしそうだから本当に助かる。俺も男だ。好きな人に触れられれば欲求が出る。通じ合わないのにしても虚しいだけだからな。性的接触は無いに越した事は無い。
「なあユター、狩りしに行こうぜー」
一通り野菜ちゃんと果物ちゃんのお世話が終わって一息吐いた時。テンが一定の距離を保ったまま言った。
近付き過ぎると魔王が威嚇するからだ。
いやいや。いくら何でもそこまでせんでも。とは思うが俺を慮ってくれる魔王が嬉しいから止めない。テンが近付かなくても不自由は無いしな。
「本当にテンは畑仕事嫌いだよな」
「だってツマンネーじゃん」
「じゃんって俺に同意を求めるな。俺は野菜ちゃん達を愛している」
口を尖らせてブーブー文句を言うテンに、俺はカチンときて半眼で睨んだ。
「そうだな。我も(野菜を愛でるユタが)好きだな」
魔王が慈愛に満ちた目で微笑んでいる。
うむ。野菜ちゃん大事。絶対。流石俺の友達だ。
「魔王はやっぱり話がわかるな」
「北の魔王が何言ってやがるんだ。お前だって狩りのが好きだろ」
ウンウン頷いて感心していたのに、テンが又もや水を差してきた。
こいつ、俺にあれだけの事……って最後までは覚えて無いんだけど。でも変態行為を働いた癖に良くまあ我儘言えるよな。
「我に同意を求めるな。我は(ユタが共にいれば)何でも楽しい」
「暇な定年退職者かよ。でも狩りも楽しいって事だろ。なら行こうぜ」
テンの頭には懲りるという文字が無いんだろう。俺に手は出さないから良いけど。
「何故そこまで狩りに拘るんだ?肉ならまだ足りてる。狩り過ぎれば絶滅して二度と食べれなくなるぞ」
「食べんのも目的だけどさ。それより体訛るんだよ!ここの生活!」
成程。戦いに明け暮れてる勇者らしい発想だな。
俺も豪雪で畑仕事が出来ない時は同じ事思ったっけ。
「それじゃあ魔王と模擬戦でもすれば良いじゃん。島に影響ない所で」
「我はユタと離れる気は無いぞ」
「魔王……」
ジト目でテンに言ってやれば、即魔王が否定してきた。しかも俺の手を握るオプション付きだ。
俺を見る魔王の目が力強く、異論は認めないと物語っている。魔王が俺を優先してくれるなんて、嬉しい。
思いが通じ合わなくても、今のこの関係性が幸せだ。
「せめてもう一人テンの相手をしてくれる人がいれば良かったな。これ以上厄介な人は来て欲しくないけど」
俺まで優しい気持ちになって、テンに笑い掛けてやる余裕まで出来る。
「お。フラグが立った。俺、女の子希望。出来ればボインなナイスバディ美女。若しくはボインな童顔系美女」
テンが嬉しそうに顔をニヤケさせている。
しかし発想が思春期の少年だな。そういえばテンって年幾つだ?年下か?どうでもいいから聞く気は無いけどな。
今日も新たに開墾をしたところだ。土が出来上がった何を植えようか今からワクワクが止まらない。
「今日も機嫌が良いな」
「そりゃそうだよ。毎日毎日野菜ちゃん達のお世話が出来るんだ。これ程嬉しい事はない」
何より魔王がテンを警戒して何時も俺の傍にいてくれるし。
しかもあの一件から俺の精神的負荷を慮ってくれてるんだろうな。性的接触は一切しなくなった。
あの魔王がキスすら一度もしてこないなんて奇跡じゃなかろうか。
今の俺は流されて最後までしそうだから本当に助かる。俺も男だ。好きな人に触れられれば欲求が出る。通じ合わないのにしても虚しいだけだからな。性的接触は無いに越した事は無い。
「なあユター、狩りしに行こうぜー」
一通り野菜ちゃんと果物ちゃんのお世話が終わって一息吐いた時。テンが一定の距離を保ったまま言った。
近付き過ぎると魔王が威嚇するからだ。
いやいや。いくら何でもそこまでせんでも。とは思うが俺を慮ってくれる魔王が嬉しいから止めない。テンが近付かなくても不自由は無いしな。
「本当にテンは畑仕事嫌いだよな」
「だってツマンネーじゃん」
「じゃんって俺に同意を求めるな。俺は野菜ちゃん達を愛している」
口を尖らせてブーブー文句を言うテンに、俺はカチンときて半眼で睨んだ。
「そうだな。我も(野菜を愛でるユタが)好きだな」
魔王が慈愛に満ちた目で微笑んでいる。
うむ。野菜ちゃん大事。絶対。流石俺の友達だ。
「魔王はやっぱり話がわかるな」
「北の魔王が何言ってやがるんだ。お前だって狩りのが好きだろ」
ウンウン頷いて感心していたのに、テンが又もや水を差してきた。
こいつ、俺にあれだけの事……って最後までは覚えて無いんだけど。でも変態行為を働いた癖に良くまあ我儘言えるよな。
「我に同意を求めるな。我は(ユタが共にいれば)何でも楽しい」
「暇な定年退職者かよ。でも狩りも楽しいって事だろ。なら行こうぜ」
テンの頭には懲りるという文字が無いんだろう。俺に手は出さないから良いけど。
「何故そこまで狩りに拘るんだ?肉ならまだ足りてる。狩り過ぎれば絶滅して二度と食べれなくなるぞ」
「食べんのも目的だけどさ。それより体訛るんだよ!ここの生活!」
成程。戦いに明け暮れてる勇者らしい発想だな。
俺も豪雪で畑仕事が出来ない時は同じ事思ったっけ。
「それじゃあ魔王と模擬戦でもすれば良いじゃん。島に影響ない所で」
「我はユタと離れる気は無いぞ」
「魔王……」
ジト目でテンに言ってやれば、即魔王が否定してきた。しかも俺の手を握るオプション付きだ。
俺を見る魔王の目が力強く、異論は認めないと物語っている。魔王が俺を優先してくれるなんて、嬉しい。
思いが通じ合わなくても、今のこの関係性が幸せだ。
「せめてもう一人テンの相手をしてくれる人がいれば良かったな。これ以上厄介な人は来て欲しくないけど」
俺まで優しい気持ちになって、テンに笑い掛けてやる余裕まで出来る。
「お。フラグが立った。俺、女の子希望。出来ればボインなナイスバディ美女。若しくはボインな童顔系美女」
テンが嬉しそうに顔をニヤケさせている。
しかし発想が思春期の少年だな。そういえばテンって年幾つだ?年下か?どうでもいいから聞く気は無いけどな。
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