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来世か来年か明日か
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スピリチュアルに興味がある。というわけでもない。どっちだ。
「昆虫」とかは、まわりから「キモい」みたいな反応されてもやめられない、私の趣味(?)である。
が……。母が「スピリチュアル」とか「宇宙」とかが好きで、なんというか、引っ張られるというか、影響されて、「そうだよなぁ、物質次元より、これからは精神の時代かもなぁ」とか、スピリチュアルの方が正論に思い始めるのだ。
「自然」や「昆虫」視点から見ても。物の大量生産、大量破棄。経済中心、人間中心。おまけに好戦的な人が核やらミサイルやらちらつかせ、私ら庶民は、そんなもの目に入っていないかのように忙しく日常を生きる。このような社会のままじゃ未来がヤバいって、別にスピリチュアルじゃなくても思う。地球がぶっ壊れるぞ、と。
スピリチュアルと一言で言っても、色んなのがある。別にこっちが勝手にスピリチュアルと思っているだけで、スピリチュアルカテゴリーじゃないのもあるかもしれない。が、「願いを叶える」みたいなものから、何言ってるかよく分からない系から、宇宙、宇宙人、龍、天使といったファンタジーじみたもの、宗教っぽいもの、色々ある。
何が怖いって、こっちが頭おかしいと思われるのは、虫好きってだけで十分そのような反応をされてきたから良いんだけど。差別や偏見のない、すべての生命が尊ばれる世界に行きたかったんだから、「虫は死ね!」というくらい病的な人に距離を置かれるのは、こっち的にもラッキーなんだろうけど。私はスピリチュアルと詐欺とカルトの見分けがつかないのだ。
以前も創価学会の人の集いに連れて行かれてサインさせられそうになったし、家の前でウロウロしていた幸福の科学の人に本を何冊か渡されたし、SNSで出会った人がどうやらエホバっぽいと気づいた。が、いつも危うい。「あなたの絵を雑誌に載せませんか?」と言われて乗りかけたこともある。何がなにやら見分けがつかない。こんな私が半端に精神世界に興味を示して、足を突っ込んで、しかもネズミ講式にフォロワー様をカルトか何かに引き込んでしまったらどうするのだ? 責任が取れない。
と思うと、宇宙やら霊界やら怪しいものに興味を示さず、普通に人間ぶって生きていくしかないわけだが、悲しいことに私は人間としてもポンコツで、段々心が苦しくなるのだ。かといって霊能力など微塵もないし、テレパシーで昆虫たちと喋れたりもしない。何もなさ過ぎて不安すぎる。
しかも、これはどのような意見を持とうが持たなかろうがしょうがないことだが、何かちょっと思ったことを言っただけで、別の人が大切にしているものを否定してしまいそうなのである。
たとえば私は誰かに服従したり、自分の方が下だと思ったり、仕えたり、崇めたりするのは嫌だ。だから「◯◯様は素晴らしいお方だ」みたいな雰囲気からは逃げようとする。嫉妬心も強い。「◯◯様は素晴らしい」という言葉より、「本当はあなたにも、みんなにも、圧倒的なパワーがあり、すべては対等であり繋がっているのだ」という空気を指示する。しかしそれって、誰かを推している人に喧嘩を売りかねない。
でも生きている限り個性があり、何かをナチュラルに否定するかのような言い分になってしまうのは、もはやしょうがないことである。気を付けるべきは言い方だが、それも難しい。たとえばアウトドア派みたいなアクティブな人が「ウジウジ引きこもりたくないしな!」とか言ったら、引きこもりニート気質の私はギョッとして動悸がする。そんな風に、「いい年して……」だとか、ちょっとした言葉を攻撃のように感じてしまう。
けど、明らかに悪意とか批判の精神とかある人もいるかもしれないが、別に攻撃されているわけでもなければしているわけでもない、ただの意見、個性、ってことも多いのだ。スピリチュアルにおいて「ジャッジしない」とか「同意せずに尊重する」ってことを聞いたんだけど、そう、自分が違う道を選んでも、敬意を四方八方に払えるくらい、視野が広くなればいいんだろう。そんな風になかなかなれないけどさ。
私が「半出生主義」とか言っているのも、本気で「滅べ」と思っているというより、そもそも魂は不滅だと信じたいから。それに、人を駒みたいに言う風潮に怒って、「そんなギスギスした世の中で、人権無視したこと言うんだったら、いっそ滅びの道へ向かうことによって抵抗してやる!」って意味だから。けど実際にはそうならないと思っている。もっと生き物たちと繋がる、ファンタジックで自由で希望いっぱいで、子どもを産めだの産まないだの、そんな応酬もないような、ナチュラルに素敵な世界になると信じ「たい」のだ。義務、義務感とかじゃなく、みんなハッピーなような。
けど私なんか、山羊座のくせに現実社会からも落ちこぼれるわ、ネガティブすぎてスピリチュアルでもなんでもないわで、本当に方向性不明である。道を踏み外し、道に迷っている。幸いまだ犯罪者ではないけど、明日あたり自転車で人にぶつかって、ビビって逃げて轢き逃げ犯になるかもしれない。怖いからとりあえず車の免許は取らない。本当に自信がないというか、クズであることには自信があるというか。けど私をクズだと言ったら、私と似た人をクズ呼ばわりすることになっちゃう。
私の使命っていうか天職というか、適職でも良いんだけど、私が無理なく生きられる道って何だろう。「無理なく」という解釈が間違っていて、もっと頑張らないといけないのか。辛いなぁ。
と、このような「後ろ向き」なのはスピリチュアルに適さなくて、もっとハッピーでシンクロニシティな感覚にならないといけないんだけどね。
「昆虫」とかは、まわりから「キモい」みたいな反応されてもやめられない、私の趣味(?)である。
が……。母が「スピリチュアル」とか「宇宙」とかが好きで、なんというか、引っ張られるというか、影響されて、「そうだよなぁ、物質次元より、これからは精神の時代かもなぁ」とか、スピリチュアルの方が正論に思い始めるのだ。
「自然」や「昆虫」視点から見ても。物の大量生産、大量破棄。経済中心、人間中心。おまけに好戦的な人が核やらミサイルやらちらつかせ、私ら庶民は、そんなもの目に入っていないかのように忙しく日常を生きる。このような社会のままじゃ未来がヤバいって、別にスピリチュアルじゃなくても思う。地球がぶっ壊れるぞ、と。
スピリチュアルと一言で言っても、色んなのがある。別にこっちが勝手にスピリチュアルと思っているだけで、スピリチュアルカテゴリーじゃないのもあるかもしれない。が、「願いを叶える」みたいなものから、何言ってるかよく分からない系から、宇宙、宇宙人、龍、天使といったファンタジーじみたもの、宗教っぽいもの、色々ある。
何が怖いって、こっちが頭おかしいと思われるのは、虫好きってだけで十分そのような反応をされてきたから良いんだけど。差別や偏見のない、すべての生命が尊ばれる世界に行きたかったんだから、「虫は死ね!」というくらい病的な人に距離を置かれるのは、こっち的にもラッキーなんだろうけど。私はスピリチュアルと詐欺とカルトの見分けがつかないのだ。
以前も創価学会の人の集いに連れて行かれてサインさせられそうになったし、家の前でウロウロしていた幸福の科学の人に本を何冊か渡されたし、SNSで出会った人がどうやらエホバっぽいと気づいた。が、いつも危うい。「あなたの絵を雑誌に載せませんか?」と言われて乗りかけたこともある。何がなにやら見分けがつかない。こんな私が半端に精神世界に興味を示して、足を突っ込んで、しかもネズミ講式にフォロワー様をカルトか何かに引き込んでしまったらどうするのだ? 責任が取れない。
と思うと、宇宙やら霊界やら怪しいものに興味を示さず、普通に人間ぶって生きていくしかないわけだが、悲しいことに私は人間としてもポンコツで、段々心が苦しくなるのだ。かといって霊能力など微塵もないし、テレパシーで昆虫たちと喋れたりもしない。何もなさ過ぎて不安すぎる。
しかも、これはどのような意見を持とうが持たなかろうがしょうがないことだが、何かちょっと思ったことを言っただけで、別の人が大切にしているものを否定してしまいそうなのである。
たとえば私は誰かに服従したり、自分の方が下だと思ったり、仕えたり、崇めたりするのは嫌だ。だから「◯◯様は素晴らしいお方だ」みたいな雰囲気からは逃げようとする。嫉妬心も強い。「◯◯様は素晴らしい」という言葉より、「本当はあなたにも、みんなにも、圧倒的なパワーがあり、すべては対等であり繋がっているのだ」という空気を指示する。しかしそれって、誰かを推している人に喧嘩を売りかねない。
でも生きている限り個性があり、何かをナチュラルに否定するかのような言い分になってしまうのは、もはやしょうがないことである。気を付けるべきは言い方だが、それも難しい。たとえばアウトドア派みたいなアクティブな人が「ウジウジ引きこもりたくないしな!」とか言ったら、引きこもりニート気質の私はギョッとして動悸がする。そんな風に、「いい年して……」だとか、ちょっとした言葉を攻撃のように感じてしまう。
けど、明らかに悪意とか批判の精神とかある人もいるかもしれないが、別に攻撃されているわけでもなければしているわけでもない、ただの意見、個性、ってことも多いのだ。スピリチュアルにおいて「ジャッジしない」とか「同意せずに尊重する」ってことを聞いたんだけど、そう、自分が違う道を選んでも、敬意を四方八方に払えるくらい、視野が広くなればいいんだろう。そんな風になかなかなれないけどさ。
私が「半出生主義」とか言っているのも、本気で「滅べ」と思っているというより、そもそも魂は不滅だと信じたいから。それに、人を駒みたいに言う風潮に怒って、「そんなギスギスした世の中で、人権無視したこと言うんだったら、いっそ滅びの道へ向かうことによって抵抗してやる!」って意味だから。けど実際にはそうならないと思っている。もっと生き物たちと繋がる、ファンタジックで自由で希望いっぱいで、子どもを産めだの産まないだの、そんな応酬もないような、ナチュラルに素敵な世界になると信じ「たい」のだ。義務、義務感とかじゃなく、みんなハッピーなような。
けど私なんか、山羊座のくせに現実社会からも落ちこぼれるわ、ネガティブすぎてスピリチュアルでもなんでもないわで、本当に方向性不明である。道を踏み外し、道に迷っている。幸いまだ犯罪者ではないけど、明日あたり自転車で人にぶつかって、ビビって逃げて轢き逃げ犯になるかもしれない。怖いからとりあえず車の免許は取らない。本当に自信がないというか、クズであることには自信があるというか。けど私をクズだと言ったら、私と似た人をクズ呼ばわりすることになっちゃう。
私の使命っていうか天職というか、適職でも良いんだけど、私が無理なく生きられる道って何だろう。「無理なく」という解釈が間違っていて、もっと頑張らないといけないのか。辛いなぁ。
と、このような「後ろ向き」なのはスピリチュアルに適さなくて、もっとハッピーでシンクロニシティな感覚にならないといけないんだけどね。
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【うだつの上がらないエッセイ集】
生き物の話や夢の日記、思い出や星占いの話など、思いついたことを色々詰め込んだ連載です。
【良くも悪くも、星の回転は止まらない】
詩集です。すぐ読める短いものが多いです。20編で完結しました。
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