363 / 417
態度だけ
しおりを挟む
意見が違うから争いが起こると思っていたけれど、違う気がしてきた。
争いが起こるような意見の違いとは……そういうのもあるっちゃあるだろうけど、結局のところ、「喧嘩腰」だったら、わりと似た者同士でも喧嘩になるだろうし、表面上穏やかだったら、わりと独特なことを言っていても争いにはならないんじゃないだろうか。
私は今内心、半出生主義寄りだ。でも別に、自分以外の人の生き方をどうこうしてやろうなんて気はないのだ。
ただ……。
以前アシナガバチが家のベランダに巣を作って、それにお母さんが殺虫剤をかけて退治してくれたとき。みんなボトボトッと落ちて死んだ。女王様も。働き蜂も。きっと赤ちゃんたちも死んだ。産まれたばかりの卵も。
毎日一生懸命、私なんかの倍以上一生懸命働いているハチたちの国が、一瞬で滅びた。
私は引きこもりニート気質。生き物たちの方が懸命に真面目に、一生懸命やっている。外の過酷な気温の中、風雨に晒されながら。それを殺しながら、くだらないことでゲラゲラ笑ったり論争したり怠けたりしながら、生きている私って何だろう。
なんかニュースとか見ていて、国同士で「報復」だの「思惑」だの言っていたり、人を動かしてどうこうしようとしているのを見ると、くだらないと思ってしまう。
生き物たちだって殺戮もするし、獲物を弄んだり、時には過剰に殺すこともあるだろう。でも生き物たちの佇まいって、何か圧倒されるというか感動するというか。人間のやり方(主に政治とか?)って、見ていて心に響いてこないのだ。
私が生きる代わりにアシナガバチを殺した、つまり私の命と引き換えにアシナガバチを死なせたのかもしれないけど、人間って大量に駆除しておいて、それすら忘れているような気がする。漁業、農業、狩猟、畜産などしておられる方は、命そのものと向き合っているんだろうけど。私たちはスーパーで買ったり、捨てたり。何故だろう、生き物たちの姿は心に響くが、人間の生き方は心が痛む。
だからある意味、ひどい言い方をすれば、私は「みんな(人間)死んじゃえ」って思っているのかもしれないし、実際上手く行かないことがあって苦手な人がいると、殺意に到達するほどの憎しみを抱いたりすることもあるわけだけど。
そういう過激思考と、「喧嘩になる」「争う」というのは。イコールではない可能性がある。上手く包み隠したり、言葉やら表現やらのオブラートに包んだりして、表向き穏やかだったら、争わずに語るだけになるかもしれない。
争いが起こるような意見の違いとは……そういうのもあるっちゃあるだろうけど、結局のところ、「喧嘩腰」だったら、わりと似た者同士でも喧嘩になるだろうし、表面上穏やかだったら、わりと独特なことを言っていても争いにはならないんじゃないだろうか。
私は今内心、半出生主義寄りだ。でも別に、自分以外の人の生き方をどうこうしてやろうなんて気はないのだ。
ただ……。
以前アシナガバチが家のベランダに巣を作って、それにお母さんが殺虫剤をかけて退治してくれたとき。みんなボトボトッと落ちて死んだ。女王様も。働き蜂も。きっと赤ちゃんたちも死んだ。産まれたばかりの卵も。
毎日一生懸命、私なんかの倍以上一生懸命働いているハチたちの国が、一瞬で滅びた。
私は引きこもりニート気質。生き物たちの方が懸命に真面目に、一生懸命やっている。外の過酷な気温の中、風雨に晒されながら。それを殺しながら、くだらないことでゲラゲラ笑ったり論争したり怠けたりしながら、生きている私って何だろう。
なんかニュースとか見ていて、国同士で「報復」だの「思惑」だの言っていたり、人を動かしてどうこうしようとしているのを見ると、くだらないと思ってしまう。
生き物たちだって殺戮もするし、獲物を弄んだり、時には過剰に殺すこともあるだろう。でも生き物たちの佇まいって、何か圧倒されるというか感動するというか。人間のやり方(主に政治とか?)って、見ていて心に響いてこないのだ。
私が生きる代わりにアシナガバチを殺した、つまり私の命と引き換えにアシナガバチを死なせたのかもしれないけど、人間って大量に駆除しておいて、それすら忘れているような気がする。漁業、農業、狩猟、畜産などしておられる方は、命そのものと向き合っているんだろうけど。私たちはスーパーで買ったり、捨てたり。何故だろう、生き物たちの姿は心に響くが、人間の生き方は心が痛む。
だからある意味、ひどい言い方をすれば、私は「みんな(人間)死んじゃえ」って思っているのかもしれないし、実際上手く行かないことがあって苦手な人がいると、殺意に到達するほどの憎しみを抱いたりすることもあるわけだけど。
そういう過激思考と、「喧嘩になる」「争う」というのは。イコールではない可能性がある。上手く包み隠したり、言葉やら表現やらのオブラートに包んだりして、表向き穏やかだったら、争わずに語るだけになるかもしれない。
10
【うだつの上がらないエッセイ集】
生き物の話や夢の日記、思い出や星占いの話など、思いついたことを色々詰め込んだ連載です。
【良くも悪くも、星の回転は止まらない】
詩集です。すぐ読める短いものが多いです。20編で完結しました。
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
男女について考える(ほとんど憶測と偏見とヒステリー)
月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
私は生物学も心理学も学んでいない、ただの学のない女だ。ついでに恋愛経験もない、さらには友達もいない。告白されたこともないし当然したこともない。そんなわけでこの連載は、浅い知識と経験から「なんとなく思ったこと」を感情的に書き連ねるだけのものになる。読んでも何の学びもなく、不快になるだけなのでご注意を。(※LGBTQについては分からないので、基本的に古い価値観オンリーで書きます。)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
『茜色に染まる心』
小川敦人
エッセイ・ノンフィクション
野村隆介、六十七歳。妻と死別して十年、孤独を仕事で紛らわせてきた彼の心が動き出したのは、ボランティア活動で出会った渚菜緒子という女性がきっかけだった。彼女の柔らかな笑顔や憂いを帯びた瞳に惹かれ、いつしかその存在が彼の胸に深く刻まれていった。しかし、菜緒子の左手薬指の指輪は、彼女が既婚者である現実を突きつけ、隆介の想いが叶わないものであることを示していた。
それでも、菜緒子と出会えたことは隆介にとって大きな幸せだった。彼女の些細な仕草や言葉が日々の活力となり、夕陽を見ながら彼女を想うことで心の温かさを感じていた。彼女の幸せを願う一方で、自分の心が揺れ動くたびに切なさを覚えた。
ある日、彼女との何気ない会話が心に残る。その後、図書館で出会ったカフカの詩が、彼の心を解き放った。「大好きと思える人がいることは幸せ」という言葉が彼の心を温かく包み込み、彼はその想いを受け入れることを学ぶ。
「出会えたことに感謝する」。隆介はこの恋を人生最大の宝物として胸に抱き、穏やかで清らかな喜びと共に、茜色の空を見上げる日々を大切にしていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる