三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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面白いって何だろう

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 つまらないことばかり言うのはまわりに対しても失礼。「夢がない」「つまらない」感じた通りのことを言ったって、誰かの気を削ぐだけ。私が「つまらない世の中」と感じても、そのようには受け取っていない人もいるだろうに、私が「つまらない、つまらない」ばかり言っていたら、本当につまらなく感じさせてしまう。誰かの元気を奪ってしまう。

 創作しようったって、誰かに「何か」を与えられなきゃ、きっとお金払ってはもらえないぞ。
「何か」ってのは、感動でも希望でもいい……なんなら「動揺」でも良いのかもしれない。すごく悲しい物語でも、人の好みに沿うなら良いわけだけれど。

 愚痴ってのは多分無駄。それも私のは専門性もないし。何か専門性のある愚痴なら面白いかもしれないけどね。消防士の愚痴とか。Twitterでお坊さんが、「夏になると勝手に肝試しに心霊スポットに行って、良くない霊を連れてくるヤツが増える……」とか愚痴っていたのも面白かったし。

 そう、「何か」を与えられるなら愚痴だっていいのだ。
「つまらない」には何の情報も面白味もない。

 ……「面白い」ってなんだ。

 面白いものを見て、昔は単純に面白く感じたことも、今はただ無理やり明るくしようとしているだけに見える、ってことが多々ある。色んなことを見慣れて、飽きてきたのかも。あるいは「明るくされても実際は大変なことだしな……」「命って、生まれて産んで老いて、同じことの繰り返し……」と、笑えなくなってきたのかも。

 赤ちゃんや、若い人を見て希望を持つったって。赤ちゃんだってあと40年後には老いを感じ始めるし、夢を持った若い人だって、これからどんどん挫折するかもしれない。今は元気いっぱいでキラキラしているのに、そのうち疲れて死んだ目になるかもしれない。

 あー、「つまらない」病に取り憑かれている。せめてもっと面白いことの一言や二言でもツイートできれば、バズってグッズにもなって儲かるかもしれないのに。

 ……「面白い」ってなんだ。


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