三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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許される範囲の多様性

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 本当に多様性だってのなら、もっと自信を持って生きりゃいいのだけれど、自信を持つにしてはダメ出しばっかりされているように感じるし、「私の下手な絵でも個性だよね」「締め切りに追われるとかじゃなく自由にやりたいんだ」って言ったって、売れないものは売れない、目指したって叶えられないものは叶えられない。許されないものは許されない。
 結果「できた!」と言えることは少なく、「あれもこれもできない」が事実となり、よりダメ出しばかりされるように感じる悪循環。

 多様性ったって求められるのは、許される範囲のものだ。


 下手でもいいじゃん。ゆっくりでもいいじゃん。やりたくないことはやらなくていいじゃん。逃げたいときは逃げればいいじゃん。生きていることは偉いじゃん。十分頑張ってるじゃん。


 どうせ愚痴吐いても何にもなれぬなら、正当化と奇麗事と全方位への賞賛でもした方が気が楽になるかもしれないが。なぜだか結局「負けました」とばかりに愚痴ばかり吐いてしまう。

 素敵なものを見ても食べても、一万円当たっても、それは一時のことで、根本を解決しなきゃどうにもならないと思う。そのくせ根本の解決とやらができない。「私はアホだから……無能だから……」と言ってみたところで「言い訳するな、努力が足りない」と返ってきそう。


 もっともっと稼ぎたいのに。稼げたらいいのに。
 興味あることで稼ごうとはしているのに。毎日投稿している時期もあるのに。

 なんにも足りていないのか。何かやっているとは言えないのか。努力しているうちにも入らない、ただの怠け者なのか。求められていないことをやったって、労力と時間の無駄なのか。

 無駄ってなんだ。人生ってなんだ。
 あーあ。


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うだつの上がらないエッセイ集(たまに自由研究)
【うだつの上がらないエッセイ集】

生き物の話や夢の日記、思い出や星占いの話など、思いついたことを色々詰め込んだ連載です。


良くも悪くも、星の回転は止まらない

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詩集です。すぐ読める短いものが多いです。20編で完結しました。



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