三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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生き下手ラリー(?)

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 物を無意味に壊して、買って、壊して、買って……とか、買って、捨てて、同じようなものをまた買って、捨てて……とか、無意味な行動というのは繰り返したくないもの。でもこだわりが強い人が身近だと、そのような「(一見)無意味」を延々と見せられたのかもしれない。

 そして私自身、「植物を育てたくて買う→枯らす」「生き物を飼いたくて捕まえる→死なせる」というようなことを、かなりの回数繰り返した。申し訳ない。


 やはり、この世で人に寛容になる、また対処するには、とりあえず「稼ぐ」しかないのか……。稼げばいざというときの対処法も見えてくるし、調べて、方法を見つけて、お金を払う選択ができる。

 私は実際別に、何を対処したということもない。ただ身内の話聞いていると疲れるだけ。投資詐欺にハマって(?)借金をこしらえたとか。すごい理不尽なことで延々と責めてくるとか。

 自分でそういうストーリーを好んで見に行くならまだしも。借金だの暴力だの暴言だの、それが私の親族(?)だという事実をしょっちゅう聞かされていると、別に私が後始末に走り回ったわけでもなく、お金を出したわけでもないのに、疲れてくる。なんというか「愛がない」「無駄」「無力」みたいな。遠いどっかのストーリーなら他人事だけど、問題児が(私含め)一人や二人じゃないって……。


 もちろんこれも全部、人から見れば言い訳なのだろう。実際、言い訳なのかもしれない。
 だって私のまわりはガタガタしていたけど、私自身は暴力も振るわれておらず(一回、大暴れした身内をみんなで押さえつけて止めたけど)、食うに困ったこともないのだ。別にそんなに頻繁に、身内が暴れて物を壊したということもない。もっと悲惨な中から、きちんと立ち上がった人はいっぱいいるだろうし、子育てなどしていれば、子どもが突拍子もないことをして物を壊すとか人様に迷惑をかけて謝りに行くとか、そういうことも多々あるのだろう。


「私はストレスに弱いの。もう何もしたくないの」だなんて、そういうポエムで稼げているならともかく、私の怠惰は生ぬるいんだろう。

 仕事ができなくても、それで給料を払わない理由にはならない。疎まれても孤立しても悩み事があっても、黙々と働きさえすればいい。

 残業があまりに多かった前職では心折れて、辞めてしまったけど。あれが世間一般の「普通」なのだろう。
 適応できず辞めてしまったんだから、今更どうこう言ってもしょうがないんだけど、あのまま働き続けてれば良かったんだろう。もしくはある程度お金が貯まったら、うまくスムーズに転職していれば良かったんだろう。それが当たり前の努力なんだろう。


 当たり前の努力すらできなかった。言い訳ばかり。人のせいにしてばかり。
 何か嫌なことがあるなら、バリバリ稼いで、お金で対処すれば良かったのだ。

 お金の計算ができない、税金について検索してもチンプンカンプン、仕事が苦手。
 そして「私は仕事が苦手だから……」なんてのも言い訳。多くの人は仕事もお金の計算も、苦手でも無理してでも頑張っているのだ。生きるためには働くしかない。


 生ぬるい。意志薄弱。
 出来損ないの人生、「これもまた芸術性だ」と、言い訳と現実逃避を重ねてみる。


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