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人を呪わば穴二つ
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基本的にリアルでは仕事の話しかしない。誰も私に興味なんか持たないだろうし、自分から「絵や文章を書くのが趣味なんです」とか言って作品を見せたりしなければ、そういう話にならないはず。リアルはリアル、ネットはネットで切り離したかった。
なので趣味とかプライベートとか聞かれると焦る。私はほぼほぼ労力をネットにつぎ込んでいるからだ(上手くいってはいないが収益のため)。
好きな歌、好きなアニメ、好きなことなどは大概ネットに書いている。けっこう個人情報を晒してしまっているため、うかつに自分の行動パターンなど明かせば、垢バレしてしまう危険がある。
元々コミュニケーションが苦手な私。今までネットでしか自分のことを喋れず(タイピングが遅いので、チャット形式で複数人で会話しても置いて行かれるが……)、リアルでは緊張で固まってしまって、何も喋れないうちに会話が終わるので、私のプライベートの話が続くようなことはなく、リアルとネットとの間に問題はなかった。
が、リアルで何回か趣味や行動についてご質問いただいて、なんかもったいないことしてるなぁと思った。
私は自分の作品に興味を持ってもらいたいが、私というリアルな一個人が作品の魅力や信頼性を高めるとは思えない。リアルの私が出歩いたところで宣伝にもならないし、現実の私はただ仕事ができないだけで、誰かの悩みの種にしかなっていないだろう。「私」と「作品」はあまり関係なさそう。
リアルとネットは遮断された別世界だと思っていた。が、ネットに載せているもののすべてに何の問題もなければ、リアルで会話をした際に、「ネットでイラストや小説上げてるんです。気になったら覗きに来ても良いですよ(笑)」と気軽に言えたのに。
こんなに陰口書いたり悪態つきまくったりしているようでは、誰にも何も言えない。
以前はそもそもリアルで圧倒的コミュ障だから「ネットだけで吐き出せる」状態で、裏の自分が知れ渡る危険性はなかったのだが、現在はけっこう口が軽いので、うっかり何でも言ってしまいそうになる。ちょっと人格変わってきたのかな……。
良くも悪くも裏表が保てなくなり、裏と表が揺らぎ、ひっくり返ってしまいそうな。
以前リアルで「マンガ描いています」と言ったら、「え、見せて!」と言ってくださった人もいたし(結局有耶無耶にして終わった)、人にイラストを見せたこともあった。リアルな自分が存在することが「コミュニケーション可能(実在する人間)」であるという信頼に繋がり、どこの馬の骨だか分からないネットとはまた違ったチャンスをつかめることもあったかもしれない。だとしたらもったいない……。
まぁリアルでは「絵描くの好きなの? じゃあ描いて!」とタダで軽く頼まれることが多かったし、何時間かかけて描いた絵がその後、雑に扱われた可能性もあるので、リアル活動は別にいらない気もするけど(デジタルデータである投稿は捨てられないけど、原画はすぐ捨てられそう。私は価値あるアーティストと思われていないから)。
それにしても、愚痴を書いてストレス発散するのは、やっぱりマイナスかもしれないなぁ……。
リアルの陰口はまだ、空間に音として放出されるだけの、屁みたいなものだ。陰口を言ったことがバレても、「お互い様だ」と流してもらえるかもしれない。こっちも頑張って流しているし。
一方文章は形として残る。削除することはできるけれど、こそっと屁のように少数に漏らす陰口と違って、どこの誰に、何人に見られたか分からない。こっちの方がよっぽどたちの悪いことをしているのではないか。
私は表では陰口言わないキャラを演じている。
以前人間関係をこじらせ、リアルの人間関係を下手に歪めるのは非常にめんどくさいと知ったからだ。今は誰の陰口も、あんまり言っていないはず(人の陰口に軽い相槌くらいは打つけど)。
でも今この状態で垢バレした方がよっぽどめんどくさい。元コミュ障だが口が軽くなってしまった私、そして見抜く力が鋭いまわりの人。いつ何がきっかけで尻尾を掴まれるか分からない。
どこの馬の骨だか知らない人のプライベートはさほど興味を持たれないだろうが、知っている人の噂話というのをなぜだか人(特に女)は好むイメージがある。
他にも私は、リアルの人には見せられないようなことを色々書いている。別に誰に言う必要もないし、上手く隠せば良いんだけど。ネットの活動ではもう手詰まり感もある。
とりあえず悪いことはしない方が良いんだな……。書いたことがリアルの人にバレやしないかとヒヤヒヤしたことで、反省。
でもそうすると、ストレス発散はどうしよう……。書くことで多少スッキリしているし、書いたものを送信もしないとなると、すごい無駄な時間を過ごしているようで、それもストレスなんだけど……。
カラオケや映画でストレス発散、とかは時間もお金もかかるし。
私は日常生活で良い人を演じられるような器じゃない。良い人を演じようと気張ったせいで、負荷がかかってバテて働けなくなったりしたら本末転倒。とりあえずでも、心は悪に堕ちてでも、できるだけ多く正当に働くべき。
あとは夢のためにエネルギーを割きたい。良い人を演じる余裕はもうなさそうだ(ちょっと前まで「いい偽善者を目指すとか言ってなかったっけ? やっぱり日によってブレブレだなぁ)。
ストレスなんかどうでも良くなるくらいに創作に没頭できれば良いんだけど。それでもお金はどうでも良くないし。どうやったら夢に向かって生きていけるんだか。
もはや夢とか言っている場合じゃないのか。諦めるとなると生きるのが嫌になる。難しいものである。
なので趣味とかプライベートとか聞かれると焦る。私はほぼほぼ労力をネットにつぎ込んでいるからだ(上手くいってはいないが収益のため)。
好きな歌、好きなアニメ、好きなことなどは大概ネットに書いている。けっこう個人情報を晒してしまっているため、うかつに自分の行動パターンなど明かせば、垢バレしてしまう危険がある。
元々コミュニケーションが苦手な私。今までネットでしか自分のことを喋れず(タイピングが遅いので、チャット形式で複数人で会話しても置いて行かれるが……)、リアルでは緊張で固まってしまって、何も喋れないうちに会話が終わるので、私のプライベートの話が続くようなことはなく、リアルとネットとの間に問題はなかった。
が、リアルで何回か趣味や行動についてご質問いただいて、なんかもったいないことしてるなぁと思った。
私は自分の作品に興味を持ってもらいたいが、私というリアルな一個人が作品の魅力や信頼性を高めるとは思えない。リアルの私が出歩いたところで宣伝にもならないし、現実の私はただ仕事ができないだけで、誰かの悩みの種にしかなっていないだろう。「私」と「作品」はあまり関係なさそう。
リアルとネットは遮断された別世界だと思っていた。が、ネットに載せているもののすべてに何の問題もなければ、リアルで会話をした際に、「ネットでイラストや小説上げてるんです。気になったら覗きに来ても良いですよ(笑)」と気軽に言えたのに。
こんなに陰口書いたり悪態つきまくったりしているようでは、誰にも何も言えない。
以前はそもそもリアルで圧倒的コミュ障だから「ネットだけで吐き出せる」状態で、裏の自分が知れ渡る危険性はなかったのだが、現在はけっこう口が軽いので、うっかり何でも言ってしまいそうになる。ちょっと人格変わってきたのかな……。
良くも悪くも裏表が保てなくなり、裏と表が揺らぎ、ひっくり返ってしまいそうな。
以前リアルで「マンガ描いています」と言ったら、「え、見せて!」と言ってくださった人もいたし(結局有耶無耶にして終わった)、人にイラストを見せたこともあった。リアルな自分が存在することが「コミュニケーション可能(実在する人間)」であるという信頼に繋がり、どこの馬の骨だか分からないネットとはまた違ったチャンスをつかめることもあったかもしれない。だとしたらもったいない……。
まぁリアルでは「絵描くの好きなの? じゃあ描いて!」とタダで軽く頼まれることが多かったし、何時間かかけて描いた絵がその後、雑に扱われた可能性もあるので、リアル活動は別にいらない気もするけど(デジタルデータである投稿は捨てられないけど、原画はすぐ捨てられそう。私は価値あるアーティストと思われていないから)。
それにしても、愚痴を書いてストレス発散するのは、やっぱりマイナスかもしれないなぁ……。
リアルの陰口はまだ、空間に音として放出されるだけの、屁みたいなものだ。陰口を言ったことがバレても、「お互い様だ」と流してもらえるかもしれない。こっちも頑張って流しているし。
一方文章は形として残る。削除することはできるけれど、こそっと屁のように少数に漏らす陰口と違って、どこの誰に、何人に見られたか分からない。こっちの方がよっぽどたちの悪いことをしているのではないか。
私は表では陰口言わないキャラを演じている。
以前人間関係をこじらせ、リアルの人間関係を下手に歪めるのは非常にめんどくさいと知ったからだ。今は誰の陰口も、あんまり言っていないはず(人の陰口に軽い相槌くらいは打つけど)。
でも今この状態で垢バレした方がよっぽどめんどくさい。元コミュ障だが口が軽くなってしまった私、そして見抜く力が鋭いまわりの人。いつ何がきっかけで尻尾を掴まれるか分からない。
どこの馬の骨だか知らない人のプライベートはさほど興味を持たれないだろうが、知っている人の噂話というのをなぜだか人(特に女)は好むイメージがある。
他にも私は、リアルの人には見せられないようなことを色々書いている。別に誰に言う必要もないし、上手く隠せば良いんだけど。ネットの活動ではもう手詰まり感もある。
とりあえず悪いことはしない方が良いんだな……。書いたことがリアルの人にバレやしないかとヒヤヒヤしたことで、反省。
でもそうすると、ストレス発散はどうしよう……。書くことで多少スッキリしているし、書いたものを送信もしないとなると、すごい無駄な時間を過ごしているようで、それもストレスなんだけど……。
カラオケや映画でストレス発散、とかは時間もお金もかかるし。
私は日常生活で良い人を演じられるような器じゃない。良い人を演じようと気張ったせいで、負荷がかかってバテて働けなくなったりしたら本末転倒。とりあえずでも、心は悪に堕ちてでも、できるだけ多く正当に働くべき。
あとは夢のためにエネルギーを割きたい。良い人を演じる余裕はもうなさそうだ(ちょっと前まで「いい偽善者を目指すとか言ってなかったっけ? やっぱり日によってブレブレだなぁ)。
ストレスなんかどうでも良くなるくらいに創作に没頭できれば良いんだけど。それでもお金はどうでも良くないし。どうやったら夢に向かって生きていけるんだか。
もはや夢とか言っている場合じゃないのか。諦めるとなると生きるのが嫌になる。難しいものである。
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【うだつの上がらないエッセイ集】
生き物の話や夢の日記、思い出や星占いの話など、思いついたことを色々詰め込んだ連載です。
【良くも悪くも、星の回転は止まらない】
詩集です。すぐ読める短いものが多いです。20編で完結しました。
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