三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

文字の大きさ
上 下
13 / 417

無神経

しおりを挟む
 私がよく興味を示すような情報について、スマホがオススメ通知(?)や広告などで教えてくれる。最近はメンタルヘルス系情報を読みあさったこともあり、広告でメンタル系マンガのオススメツイートを流してくれた。
 それを興味深いなーと眺めていると、作品広告のリプライ(?)に「面白くねー」みたいな批判コメントが付いていた。

 作者さんは鬱だと書いているのに、わざわざ作品に「つまらん」コメントするとは。私だったらこんなコメントされたら1週間は震えてしまう。
 一体どんな無神経人間が書いたのかとアカウントを覗いてみると、なんにも考えずに目に入ったものに反応しているようなツイートばかり。コミュニケーション能力の形跡が見えない。

 しかしどうやら「アタシんち」は好きなようで、「アタシんち」関連のリツイートを何度かしていた。


 アタシんちは私も好きだ。以前よくアニメを見ていた。登場人物の年齢は主に中学生以上で高めだが、学校や家族間のほのぼの、ゆるゆるとした日常を楽しめる、癒し系作品だと思う。ハトが出てくる映画は感動したし、主題歌も好きだなぁ。
 が、ハイテンションコメディや冒険ものが好きな人からすると穏やかすぎて物足りないかも。

「アタシんち」は良いのか……。


 今回は自分の作品へ書き込まれた批判コメントじゃないこともあり、少々冷静に見られた。やっぱり好みは人それぞれだな。
 で、言わなくていいことを一々言う人もいる。「それをわざわざコメントして、何を思わせたいんだ?」みたいな。

 でもよく考えたら私も、制作者本人に言いはしないけど、「今日見た映画は正直よく分かんなかったな……」とか、「つまらんからチャンネル変えよう」とか言ってしまう。批判さんは、独り言のつもりなのかヤジのつもりなのか知らんが、それを直接本人に言ってしまうだけだ。

 でもそれが悪いことかというと、そもそもAmazonレビューとか小説投稿サイトのコメントとかに作品評価のコメントを書けるようになっており、世の中「作品には自由にコメントしてください」という風潮があるのだ。
 これは売る側が客の傾向を知るために情報を得たいからだろうが、そういう作りのサイトが多くあるんだから、自由に批判する人がいるのも当然じゃないか。

 そして私のように、本人に言わなくても「映画がよく分からんかった」と感想を言ったり書いたりするのは同じじゃないか。


 つまり結論は……何だろう。

 理想は「本来、自由に批判し合える方が健全だよね。誹謗中傷にならないよう気をつけつつ、こっちも批判に耐えて改善できる精神力を身に付けよーっと」と思えることだろう。

 たったそれだけのことだ。……なのだけれど……。これだけのことが難しいんだよなぁ。


しおりを挟む
うだつの上がらないエッセイ集(たまに自由研究)
【うだつの上がらないエッセイ集】

生き物の話や夢の日記、思い出や星占いの話など、思いついたことを色々詰め込んだ連載です。


良くも悪くも、星の回転は止まらない

【良くも悪くも、星の回転は止まらない】

詩集です。すぐ読める短いものが多いです。20編で完結しました。



ツギクルバナー
感想 41

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

世界は何もくれないから 好きに生きていい

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
不安のプレゼントなら溢れているけどね。

男女について考える(ほとんど憶測と偏見とヒステリー)

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
 私は生物学も心理学も学んでいない、ただの学のない女だ。ついでに恋愛経験もない、さらには友達もいない。告白されたこともないし当然したこともない。そんなわけでこの連載は、浅い知識と経験から「なんとなく思ったこと」を感情的に書き連ねるだけのものになる。読んでも何の学びもなく、不快になるだけなのでご注意を。(※LGBTQについては分からないので、基本的に古い価値観オンリーで書きます。)

『茜色に染まる心』

小川敦人
エッセイ・ノンフィクション
野村隆介、六十七歳。妻と死別して十年、孤独を仕事で紛らわせてきた彼の心が動き出したのは、ボランティア活動で出会った渚菜緒子という女性がきっかけだった。彼女の柔らかな笑顔や憂いを帯びた瞳に惹かれ、いつしかその存在が彼の胸に深く刻まれていった。しかし、菜緒子の左手薬指の指輪は、彼女が既婚者である現実を突きつけ、隆介の想いが叶わないものであることを示していた。 それでも、菜緒子と出会えたことは隆介にとって大きな幸せだった。彼女の些細な仕草や言葉が日々の活力となり、夕陽を見ながら彼女を想うことで心の温かさを感じていた。彼女の幸せを願う一方で、自分の心が揺れ動くたびに切なさを覚えた。 ある日、彼女との何気ない会話が心に残る。その後、図書館で出会ったカフカの詩が、彼の心を解き放った。「大好きと思える人がいることは幸せ」という言葉が彼の心を温かく包み込み、彼はその想いを受け入れることを学ぶ。 「出会えたことに感謝する」。隆介はこの恋を人生最大の宝物として胸に抱き、穏やかで清らかな喜びと共に、茜色の空を見上げる日々を大切にしていく。

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

アルファポリスユーザーと世間一般のズレ2

黒いテレキャス
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリス登録して半年経っての印象

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

処理中です...