うだつの上がらないエッセイ集(2)

月澄狸

文字の大きさ
上 下
276 / 283

闇耐性が低すぎる

しおりを挟む
 私は「人の闇を見た」とギャーギャー騒いでいますが、「ペットを飼っている人は、もっと多くの人の闇を見たのかもしれないな」と、眠りから覚めた後くらいにふっと思いました。

 私は虫が好きなので、「虫なんて」とか「虫は……」とかいう言葉に反応しやすいですが、それでも虫と私の間には距離があります。ハエトリグモとは同居しているけど。

 ペットは家族。「ペット」という言葉にでも違和感を抱く人も少なくないでしょう。動物と暮らしたことがない人とは、「命」や「魂」についての感覚に圧倒的に違いがあるかもしれません。


 私はある一部に関しては「分かっている側」であったかもしれません。でも99.9%分かっていなくて、無神経なんだろうなと思います。
 人は無神経な言葉に傷つき、死んでしまうこともある。だから私は誰も悲しませたくないと思いたいのですが……怒りが沸いて止まらなかったり、冷静に考えようとする上でも逆に無神経なことを言ったりしているだろうなと思います。


 穏やかな人はいる。けれど私はまだ、そっちになれませんでした。小さい頃はわりとポヤーンとしていたけれど、「ポヤーン」では生きていけなかった。

 自分の生き方を模索するため、私はこれからも誰かを傷つけるんでしょう。年齢のこと、性別のこと、生き物のこと、死のこと。分からなくて嘆いて、それを文章にぶつけて。ぶつけた地点でこっちはわりとストレス発散になっているのですが、受け取った人がモヤモヤするようでは、正しいストレス発散方法とは言えませんね。


 私は無神経。やめられない。
 ならばせめて誰かの無神経にも、ちょっとは寄り添いたいです。
 分からないこともある、止まれないこともあるよね。理解しようとして、一生懸命考えたものの、理解不足で軽はずみなことを言ってしまうこともある。


「これから起こる嫌なこと」とは全力で戦いたいです。絶対許さない。
 けど「起こってしまったこと」は、いつか全部許したいです。私自身に、許されたい願望があるから。


しおりを挟む
うだつの上がらないエッセイ集(たまに自由研究)
【うだつの上がらないエッセイ集】

生き物の話や夢の日記、思い出や星占いの話など、思いついたことを色々詰め込んだ連載です。


良くも悪くも、星の回転は止まらない

【良くも悪くも、星の回転は止まらない】

詩集です。すぐ読める短いものが多いです。20編で完結しました。



ツギクルバナー
感想 48

あなたにおすすめの小説

月澄狸の創作日記&作品宣伝ノート

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
思い入れのある作品について、ここで宣伝・ご報告していこうと思います!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【写真】気まぐれに風景・生き物撮影

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
風景や鳥・虫・植物たちを気まぐれに撮影して載せていこうと思います。過去の写真も時々載せる予定です。どのエピソードからでも、お好きに見ていってください。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

2021年頃の昆虫たち写真

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
以前撮った虫たちの写真です。

処理中です...