うだつの上がらないエッセイ集(2)

月澄狸

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いいね不信と時間

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 時は金なり。1時間あれば1000円稼ぐことが可能ですね。もっともっと稼いでいる人もいるはずです。
 私は「稼ぎたい」「お金が欲しい」とはあんまり思わず数年前まで来たのですが、「いつも好きなことをして生きていきたい!」と思ったとき、それはすなわち、好きなことで稼ぎたいってことなんだなと分かりました。

 そこまで興味ないことをして稼いで、それを趣味に注ぐ。そういうことが可能ならそうしたいものですが、好きな仕事でも好きじゃない仕事でも時間はかかりますし、私は現実では落ちこぼれです。
 生きていく以上なかなか、24時間好きにはできません。そこをなんとか……って、創作の夢を叶えるために、各種SNSやらも使いながら発信してきました。しかし未だに底辺作家で、これっぽっちも需要がないようです。創作面でも落ちこぼれです。

 そんなだから、たまにいいねがくるとすごく嬉しくて、いいねやフォローはできるだけ返したいって思っていました。それに自分からいいねしないと、いいねも全然付かなくて。
 ブログを書いていた頃、最初はまったくいいねが付かなかったけど、自分から他の人のブログを見に行くようになったら、いいねが付くようになって嬉しかったです。

 ただ、ある時。カクヨムに登録し、カクヨムで小説を投稿し、ブログからカクヨム掲載作品へのリンクを貼って宣伝ブログを投稿し始めたのですが。ブログへのいいねはいつも通りたくさん付くのに、カクヨム掲載作品を見に行ってみると、アクセス数がほとんど上がっていなかったのです。
 ビックリしました。そりゃあ、みんな好みは違うし、全員に読んでいただきたいなどとは思っておらず、興味を持った人が覗いてくださればいいな~と思っていたのですが、まさかここまで読んでいただけないとは。

 その後、宣伝ブログに付いているいいねを返しながら、ぼんやり思いました。この作品宣伝ブログに付いている「いいね」の意味って一体何だろう。興味を持っていない人に、いいねを返すのに毎日時間を費やしている、この時間って一体何だろう、と。

 でもそれは自分も同じことをしているのだと思います。あまり理解できておらず、興味もないのに、いつもいいねしてくださるから……とか、そんな理由でいいねしていたり。リンク先も読んでいないのに。

 私は、読んでもいないものにいいねはしたくない派です。リンク先を見たりまではできなくても、読める部分は読んでからいいねしたいと思っています。でないといいねの意味がないと思うからです。
 けどそれもどうなんでしょう。みんなもっとパーッとテキトーに読み流して、あるいは見もせずに、あるいは興味のある部分だけ拾っていいねを付けているのかもしれません。
 読んでから付けるという私のも自己満足で、目を通していればいいってものじゃないかもしれません。いいねは「良いね」です。「◯◯さんだから」とか関係ないはずです。

 なぜだか、いいねを付けなければ……って焦って、仕事みたいな作業になって、不誠実なやり方をしている。
 いいねって、フォローって何だろう……。

 以前からずっと同じようなことを考えているものの、進展しません。
 でもちょっとずつやり方を変えないと。

 いいねとの付き合い方を考えたいと思いました。


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