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まだ想像のつかない末路
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最近、仕事がしんどくなるのが嫌だからと昇進を断り、万年平社員でいるという人が増えてきたとか。
私はその話に希望を感じてきた。私には重い責任など絶対に無理だから。
一度昇進したものの、辛くなり、元に戻してもらった人の話も聞いた。色んな生き方ができるんだなとホッとした。
が、ずっと平社員のまま定年を迎えると、その年金で老後を生きていくのは大変だという情報が出てきた。
さらに普通にサラリーマンとして働いて定年を迎えても、老後が厳しいとか。
普通に正社員として朝から晩まで働いても、老後を生きるにはまだまだ足りないって? ゾッとする。
ずっとお金が足りないようじゃ、できるだけ、死ぬまで働くしかない。いつどこで好きなことをするんだ。
「だからこそ資産運用を」という話を近年聞くが、資産運用とか投資とか、ちょっと覗いてみてもサッパリ分からない。ギャンブルの一種だろうか。お金を注ぎ込んで、それが暴落だか何だか、無になったら終わりみたいな?
安心安全でリスクのない投資なんてあるんだろうか。あったらみんなやっていそうだけど。で、働かなくても投資でみるみるお金が増えるなら、みんな働いていないはずだが……。資産とはなんぞ。
訳の分からない詐欺に引っかかって全財産注ぎ込んだら一巻の終わりだ。ちゃんと分かってやらないといけない。
そのために投資の勉強? 勉強、苦手なんだけどなぁ。
そもそも投資の勉強などしたって元手もないが。
思えば学生の頃から、やりたくもない勉強……。ナントカの乱が何年に起こったとか、そんなん一言一句覚えなくても良さそうなものだったが。未だにどうでもいい時間だったんじゃないかと思える。習ったことほとんど忘れている。脳が様々なことを吸収しようとする貴重な期間に覚えるべきことがあんなものだったんだろうか?
みんなはその学業を通して「人間関係」という非常に重要なことを学んでいたのだろうが、私はそれからも逃げ、好きなことに費やしていたから、人間関係の学びを得ていない。そして好きなことに時間を費やしても、仕事になるようなことはなかった。生き方が分からず、積極性がなく、受け身だったせいかも。
まぁ学生時代のことは終わったことだからしょうがない。
しかし今も、朝から晩までちゃんと働いたとしてもお金が足りないだって? 嘘だろ……。
どこかの世界では億単位の金が日々動いているだろうが。私にはその意味も分からない。住む世界が違う。
あと少しでも、お金を。働かないと。そう思っているけれど、成人男性が普通に正社員として勤め上げても老後が心配な時代だなんて、私はこれから一体どうなるんだろうと不安しかない。
政治家が「年寄りが金を貯め込んでいるから使わせる」と言ったという話も。私も貯められるものなら貯めておきたいところだったが、「使わせる」というのが意味分からない。働けなくなったら死ねということか。
世論も少しずつ、「年寄りはもう社会の役に立たないからいらない」という方に傾いているようで、ますます訳分からない。みんな何のために生きているんだ。命が大切にされなくて空しくないのか。
とても忠誠心が高い奴隷のようだ。戦争のとき、なんでみんな足並み揃えてザッザッと行進したり、「バンザイ」と叫んだりできたんだろうと思ったが、こんなに忠誠心が高いようでは、誰も戦争に異を唱えない世界も想像がつく。以前は想像つかなかったのに、なんか近年、地続きのように戦争が起こりそうな時代になってしまった。これじゃ、操られることを望む操り人形ではないか。これだから人間は怖いのだ。
小さい頃は夢や希望を見せられた。色んな可能性があると夢見てきた。
が、今となっては騙されたような気すらする。夢だ希望だ未来だなんて、奴隷が自殺しないように幻覚剤や痛み止めを打たれているんじゃないかとさえ思えてくる。
そりゃ、1年後、5年後、10年後……未来は思ったより良く変わるかもしれない。が、私は訳の分からないベルトコンベアに乗っているように受け身であり、無駄な時を過ごしているように思う。
朝から晩まで働き、残業だらけだったとき。めちゃくちゃしんどかった。ああじゃない世界を探したつもりだった。好きなことで生きていきたかった。それが、あれでさえまだ足りないなんて。
人は働くために生まれたのか。子どもも孫も、働いて生きていくのか。
私は軍事が苦手だ。あれがなければ良いんじゃないか。
働かない命に価値はないだって? 社会を回すためには仕事が必要で……。何なんだろう。
それで今一生懸命、投資の話を読み漁ったとしても、未来じゃすぐ状況が変わるかもしれない。今度はこれを覚えろ、次はこれだ、現代はあれだと。でも変わるか変わらないか、どう変わっていくかは分からない。
やはりとりあえず、分かること、できることを自分の器でやるしかない。
何を信じたらいいのか分からない。一段飛びになど無理だ。未来は自由だと信じたい。
私はその話に希望を感じてきた。私には重い責任など絶対に無理だから。
一度昇進したものの、辛くなり、元に戻してもらった人の話も聞いた。色んな生き方ができるんだなとホッとした。
が、ずっと平社員のまま定年を迎えると、その年金で老後を生きていくのは大変だという情報が出てきた。
さらに普通にサラリーマンとして働いて定年を迎えても、老後が厳しいとか。
普通に正社員として朝から晩まで働いても、老後を生きるにはまだまだ足りないって? ゾッとする。
ずっとお金が足りないようじゃ、できるだけ、死ぬまで働くしかない。いつどこで好きなことをするんだ。
「だからこそ資産運用を」という話を近年聞くが、資産運用とか投資とか、ちょっと覗いてみてもサッパリ分からない。ギャンブルの一種だろうか。お金を注ぎ込んで、それが暴落だか何だか、無になったら終わりみたいな?
安心安全でリスクのない投資なんてあるんだろうか。あったらみんなやっていそうだけど。で、働かなくても投資でみるみるお金が増えるなら、みんな働いていないはずだが……。資産とはなんぞ。
訳の分からない詐欺に引っかかって全財産注ぎ込んだら一巻の終わりだ。ちゃんと分かってやらないといけない。
そのために投資の勉強? 勉強、苦手なんだけどなぁ。
そもそも投資の勉強などしたって元手もないが。
思えば学生の頃から、やりたくもない勉強……。ナントカの乱が何年に起こったとか、そんなん一言一句覚えなくても良さそうなものだったが。未だにどうでもいい時間だったんじゃないかと思える。習ったことほとんど忘れている。脳が様々なことを吸収しようとする貴重な期間に覚えるべきことがあんなものだったんだろうか?
みんなはその学業を通して「人間関係」という非常に重要なことを学んでいたのだろうが、私はそれからも逃げ、好きなことに費やしていたから、人間関係の学びを得ていない。そして好きなことに時間を費やしても、仕事になるようなことはなかった。生き方が分からず、積極性がなく、受け身だったせいかも。
まぁ学生時代のことは終わったことだからしょうがない。
しかし今も、朝から晩までちゃんと働いたとしてもお金が足りないだって? 嘘だろ……。
どこかの世界では億単位の金が日々動いているだろうが。私にはその意味も分からない。住む世界が違う。
あと少しでも、お金を。働かないと。そう思っているけれど、成人男性が普通に正社員として勤め上げても老後が心配な時代だなんて、私はこれから一体どうなるんだろうと不安しかない。
政治家が「年寄りが金を貯め込んでいるから使わせる」と言ったという話も。私も貯められるものなら貯めておきたいところだったが、「使わせる」というのが意味分からない。働けなくなったら死ねということか。
世論も少しずつ、「年寄りはもう社会の役に立たないからいらない」という方に傾いているようで、ますます訳分からない。みんな何のために生きているんだ。命が大切にされなくて空しくないのか。
とても忠誠心が高い奴隷のようだ。戦争のとき、なんでみんな足並み揃えてザッザッと行進したり、「バンザイ」と叫んだりできたんだろうと思ったが、こんなに忠誠心が高いようでは、誰も戦争に異を唱えない世界も想像がつく。以前は想像つかなかったのに、なんか近年、地続きのように戦争が起こりそうな時代になってしまった。これじゃ、操られることを望む操り人形ではないか。これだから人間は怖いのだ。
小さい頃は夢や希望を見せられた。色んな可能性があると夢見てきた。
が、今となっては騙されたような気すらする。夢だ希望だ未来だなんて、奴隷が自殺しないように幻覚剤や痛み止めを打たれているんじゃないかとさえ思えてくる。
そりゃ、1年後、5年後、10年後……未来は思ったより良く変わるかもしれない。が、私は訳の分からないベルトコンベアに乗っているように受け身であり、無駄な時を過ごしているように思う。
朝から晩まで働き、残業だらけだったとき。めちゃくちゃしんどかった。ああじゃない世界を探したつもりだった。好きなことで生きていきたかった。それが、あれでさえまだ足りないなんて。
人は働くために生まれたのか。子どもも孫も、働いて生きていくのか。
私は軍事が苦手だ。あれがなければ良いんじゃないか。
働かない命に価値はないだって? 社会を回すためには仕事が必要で……。何なんだろう。
それで今一生懸命、投資の話を読み漁ったとしても、未来じゃすぐ状況が変わるかもしれない。今度はこれを覚えろ、次はこれだ、現代はあれだと。でも変わるか変わらないか、どう変わっていくかは分からない。
やはりとりあえず、分かること、できることを自分の器でやるしかない。
何を信じたらいいのか分からない。一段飛びになど無理だ。未来は自由だと信じたい。
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☆ ★ ☆ ★
こちらは以前投稿したエッセイです。宜しければ覗いていってください。
国語の教科書の印象深い作品(エーミールのクジャクヤママユ、クラムボン、偉そうなエラソーニ)
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