4 / 31
若い子が出てくるマンガが多いのは、マンガが若者向けの文化だから?
しおりを挟む
マンガといえば美少女、少女漫画ならイケメンがいっぱい。
イケメンや美少女を見ていると心が安らぐ、見ていて楽しい……
若者が好まれるのは生殖本能か? いやいや、そもそもマンガとかアルファポリスとか、私がよく目にする文化は若者向けだから?
それにしても若者がお爺さんやお婆さん、おじさんやおばさんばかり好んで描くというのは私のイメージにない。若者は大抵目や胸が大きい女の子や、髪がサラサラなイケメンばかり描くイメージだ。それが当たり前すぎて理由も分からない。
私も自分のマンガで若者的なキャラを描いていた。
その理由、まず一つ目は、自分の経験が浅くても子どもや若者ならなんとなく描けそうな気がするから。
何年も生きているという設定のキャラであっても、見た目が若者や子どもであれば、表現するのは「人生の深み」というより「そういう感じのキャラ」である。それでいい気がする。
しかしお爺さんやお婆さんをメインに描くなら人生について理解していないといけない。
何時代を生きてこられたのか、どんな体験をされたのか。あやふやにしてはいけないだろう。
おそらく、犬を飼っていない人が描いた犬マンガや、子どもを育てていない人が描いた子育てマンガは、「この人実体験はないな」というニオイがするはず。
それと同じで、人間レベルの低い私が深みのある人を描こうとしても、きっと「見た目は大人・中身(作者)は子ども」なキャラになる。浅さがすぐにバレ、魅力不足になるはず。
だから頭の悪い私が経験豊富なキャラを描くのは難しい。
そして二つ目、絵的にも年齢の表現は難しい。
今時のイケメン美少女の絵は大抵、判で押したように同じに見えるので(昔の絵にも流行があったのだろう)、美男美女キャラは大体見慣れた感じを目指せばいいんだろうけど、おじさんやおばさんの絵は若い子キャラに比べあまり見かけないから自分の絵柄で練習しないといけない。若いキャラは目や口を並べておけばとりあえずは描けるけど(それでも私はうまく描けない)、おじさんおばさんキャラはもっとハードルが高い。
三つ目。「何を言ったら人が傷つくのか分からない」
これが一番大きいかもしれない。
私は失言王である。「なんでそんなこと言うの!」と人からよく怒られた。
未だに何がいけなかったのか分からない、というかなんで怒られたか思い出せない。けれど思ったことをズケズケ言えば良いというものではない、くらいのことは学んだ。なので、どこまで触れて良くてどこから触れちゃいけないのか分からない場合はいっそ近づかない。
人生の深みとか社会の問題とか、繰り返す人類の歴史とか人間の本質とか差別と偏見とか、そんな重くて深いことを頭をひねって考えつつ表現に悩むよりも、大きな目とツヤツヤの髪のキャラクターでも描いていた方が気楽なのだ。私は頭パーだから。
さて、マンガは若い子向けの文化の印象があるとは言っても、色んな年代をテーマにしたマンガはあるようだ。特にコミックエッセイとか。そういったものに読者が求めるのは「共感」だろう。
が、若者向けのストーリーマンガにもしばしばテーマとして「老い」は登場する。
そして大抵の場合私は、その作品が何を言いたいのか分からない。
例えば人種差別やいじめの描写を出されて、それに主人公が「やめろ! そんなことはいけない!」と怒り、世界の闇と戦う。何が何でも大切な人を守り抜こうとし、大切な人が死なないように奮闘する。そんな勧善懲悪なら分かりやすい。
が、老いがテーマだと、何かはぐらかされている感がある。「人は何歳でも美しい。それぞれの年齢にそこにしかない美しさがある」とか大声で言ってくれればいいのに、そしてそれを壮大な絵で表してくれればいいのに、どうもそうは言わない。悪役が「老いは美しくない。見たくない」とか言ったことに対して、納得いく答え的なものが出されないのだ。
「何が何でも死なせない」的な空気も年齢が上がるにつれ薄れる気がするし。
その後も作品内では若くて可愛いキャラばかり出てくるとか、若いキャラは若いキャラ同士で夢中になるとか。
美しさが正義。そして老いは美しくない。結局主人公サイド(作者)もそこはそう思っているのか? 一体何のためにそのテーマに触れたんだ? 何が言いたかったんだ? 分からないのは私の読解力がないせいだろうか。
そして私は若い頃から美しくないので「ケッ、結局世の中外見かよ」と思っている。
今一番共感できるセリフは「ハウルの動く城」のソフィーさんの「私なんか美しかったことなんて一度もないわ!」かな。
なんだかハウルの動く城が見たくなってきた。
イケメンや美少女を見ていると心が安らぐ、見ていて楽しい……
若者が好まれるのは生殖本能か? いやいや、そもそもマンガとかアルファポリスとか、私がよく目にする文化は若者向けだから?
それにしても若者がお爺さんやお婆さん、おじさんやおばさんばかり好んで描くというのは私のイメージにない。若者は大抵目や胸が大きい女の子や、髪がサラサラなイケメンばかり描くイメージだ。それが当たり前すぎて理由も分からない。
私も自分のマンガで若者的なキャラを描いていた。
その理由、まず一つ目は、自分の経験が浅くても子どもや若者ならなんとなく描けそうな気がするから。
何年も生きているという設定のキャラであっても、見た目が若者や子どもであれば、表現するのは「人生の深み」というより「そういう感じのキャラ」である。それでいい気がする。
しかしお爺さんやお婆さんをメインに描くなら人生について理解していないといけない。
何時代を生きてこられたのか、どんな体験をされたのか。あやふやにしてはいけないだろう。
おそらく、犬を飼っていない人が描いた犬マンガや、子どもを育てていない人が描いた子育てマンガは、「この人実体験はないな」というニオイがするはず。
それと同じで、人間レベルの低い私が深みのある人を描こうとしても、きっと「見た目は大人・中身(作者)は子ども」なキャラになる。浅さがすぐにバレ、魅力不足になるはず。
だから頭の悪い私が経験豊富なキャラを描くのは難しい。
そして二つ目、絵的にも年齢の表現は難しい。
今時のイケメン美少女の絵は大抵、判で押したように同じに見えるので(昔の絵にも流行があったのだろう)、美男美女キャラは大体見慣れた感じを目指せばいいんだろうけど、おじさんやおばさんの絵は若い子キャラに比べあまり見かけないから自分の絵柄で練習しないといけない。若いキャラは目や口を並べておけばとりあえずは描けるけど(それでも私はうまく描けない)、おじさんおばさんキャラはもっとハードルが高い。
三つ目。「何を言ったら人が傷つくのか分からない」
これが一番大きいかもしれない。
私は失言王である。「なんでそんなこと言うの!」と人からよく怒られた。
未だに何がいけなかったのか分からない、というかなんで怒られたか思い出せない。けれど思ったことをズケズケ言えば良いというものではない、くらいのことは学んだ。なので、どこまで触れて良くてどこから触れちゃいけないのか分からない場合はいっそ近づかない。
人生の深みとか社会の問題とか、繰り返す人類の歴史とか人間の本質とか差別と偏見とか、そんな重くて深いことを頭をひねって考えつつ表現に悩むよりも、大きな目とツヤツヤの髪のキャラクターでも描いていた方が気楽なのだ。私は頭パーだから。
さて、マンガは若い子向けの文化の印象があるとは言っても、色んな年代をテーマにしたマンガはあるようだ。特にコミックエッセイとか。そういったものに読者が求めるのは「共感」だろう。
が、若者向けのストーリーマンガにもしばしばテーマとして「老い」は登場する。
そして大抵の場合私は、その作品が何を言いたいのか分からない。
例えば人種差別やいじめの描写を出されて、それに主人公が「やめろ! そんなことはいけない!」と怒り、世界の闇と戦う。何が何でも大切な人を守り抜こうとし、大切な人が死なないように奮闘する。そんな勧善懲悪なら分かりやすい。
が、老いがテーマだと、何かはぐらかされている感がある。「人は何歳でも美しい。それぞれの年齢にそこにしかない美しさがある」とか大声で言ってくれればいいのに、そしてそれを壮大な絵で表してくれればいいのに、どうもそうは言わない。悪役が「老いは美しくない。見たくない」とか言ったことに対して、納得いく答え的なものが出されないのだ。
「何が何でも死なせない」的な空気も年齢が上がるにつれ薄れる気がするし。
その後も作品内では若くて可愛いキャラばかり出てくるとか、若いキャラは若いキャラ同士で夢中になるとか。
美しさが正義。そして老いは美しくない。結局主人公サイド(作者)もそこはそう思っているのか? 一体何のためにそのテーマに触れたんだ? 何が言いたかったんだ? 分からないのは私の読解力がないせいだろうか。
そして私は若い頃から美しくないので「ケッ、結局世の中外見かよ」と思っている。
今一番共感できるセリフは「ハウルの動く城」のソフィーさんの「私なんか美しかったことなんて一度もないわ!」かな。
なんだかハウルの動く城が見たくなってきた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
Last Recrudescence
睡眠者
現代文学
1998年、核兵器への対処法が発明された以来、その故に起こった第三次世界大戦は既に5年も渡った。庶民から大富豪まで、素人か玄人であっても誰もが皆苦しめている中、各国が戦争進行に。平和を自分の手で掴めて届けようとする理想家である村山誠志郎は、辿り着くためのチャンスを得たり失ったりその後、ある事件の仮面をつけた「奇跡」に訪れられた。同時に災厄も生まれ、その以来化け物達と怪獣達が人類を強襲し始めた。それに対して、誠志郎を含めて、「英雄」達が生れて人々を守っている。犠牲が急増しているその惨劇の戦いは人間に「災慝(さいとく)」と呼ばれている。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
自由なのは心だけ?
月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
自由といえば自由、不自由といえば不自由。生まれ落ちた瞬間から。
・関連エッセイ
「どこかで雨が降る音がする(分からないことを分からないままでいられる幸せ)」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/76409852
「人間界ってめんどくさい(夢のように生きられたら)」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/892410906
「小さい頃に見ていた世界はもっと光り輝いていた」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/36425319
「今までの人生で放った言葉、全部リセットできるボタンがあればいいのかな」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/605425315
「世界は何もくれないから 好きに生きていい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/531411635
「生きていて良いのだろうかと思うとき」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/833413033
「分かっちゃいるけど、二~三十兎追いたい!」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/735412583
「世の中色々な人がいる、ということに時々疲れる。」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/21426034
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
カクヨム、noteではじめる小説家、クリエーター生活
坂崎文明
エッセイ・ノンフィクション
カクヨム、noteを中心に小説新人賞やクリエーター関連のエッセイを書いていきます。
小説家になろう、アルファポリス、E☆エブリスタ、ノベラボなどのWeb小説サイト全般の攻略法も書いていきます。
自動バックアップ機能がある『小説家になろう』→カクヨム→noteの順に投稿しています。note版がリンク機能があるので読みやすいかも。
小説家になろう版
http://ncode.syosetu.com/n0557de/
カクヨム版(567関連で公開停止)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880246141
【続編】カクヨム、noteではじめる小説家、クリエーター生活2 作者 坂崎文明
https://kakuyomu.jp/works/16816700427247367228
note版
https://note.mu/sakazaki_dc/m/mec15c2a2698d
E☆エブリスタ版
http://estar.jp/_howto_view?w=24043593
小説家になるための戦略ノート 作者:坂崎文明《感想 130件 レビュー 2件 ブックマーク登録 1063 件 総合評価 2,709pt文字数 958441文字》も人気です。
http://ncode.syosetu.com/n4163bx/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる