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世界のせいにしていちゃダメなんだな……
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セカオワの「天使と悪魔」という歌に「世界のせいにしちゃダメだと思った」というような歌詞があった。
よく聞く話だ。人の悪口・世界の悪口を言わない方がいいと。
たぶん正論なのだろう。でもストレス発散に私は「こんな世界……」と言っている。なぜ世界の悪口を言わない方がいいのか、その詳しい理屈が私にはまだ分からない。
私は精神的に弱かった。いや、過去形にはできないか。学校でいじめられた話をまだ引きずっている。今でもネットで自分に当てはまるような誹謗中傷を見るとギョッとするし、誹謗中傷ではなく正当で厳しい意見であってもショックを受ける。
その受けたショックの内容についてしっかり考え、己を改善できればいいのだろうが、私は受け止められないから世界のせいにする。「だってそもそもこんな世界、好きで生まれてきたわけじゃないし」と。
何かが降りかかってくるから、払いのけるためにこうして文章を書く。ちょっとスッキリする。
また何か刺激を受け、文章を書く。不安定と安定を繰り返しているようで、どんどん不安定な気分に陥っているだけかもしれない。
そして少し分かった。世界に対する悪口を心の中に持っているから、人の意見も自分への悪口のように感じるのだと。
私は誰のことも悪く思っていないという誇りがあれば、人が「あれはいけない、これもいけない」と言っていても誇りを持って平常心で流せたかもしれない。「なるほど、そういう考え方もあるよね。私は違うかな」と。
けどどうだろう。私は弱いのだ。何も言わずに黙っていたら、この世界に渦巻く膨大な量の概念で押しつぶされてしまいそうだ。
幼稚園児の頃から逃げ腰でいじめられ、オドオドし、そのくせ生意気で……ちっとも変わっていない。
あれがどう、これがどうと……。
私も概念の山にまた1ページ乗せる。こうして文章を書いて投稿することがもっとお金になる世の中だったらよかったのにと、また世界のせいにする。
なんでも世界のせいにしてしまえば一旦は決着がついたかのように思える。ただ、嫌なことがある度に世界のせいにする作業が延々と続く。精神が安定したように見えても一時しのぎにしかなっていないのだ。
一人の自分が「こんな嫌なことがあった」と言い、もう一人の自分が「全部世界のせいだよ」と言い、束の間の安心を手に入れる。何も進展しない。
問題は世界にあると思っているから、世界の悪いところを探したりもする。そして憂鬱になり、とりとめのないことを考える。世界の嫌なことや納得できないところなんて、わざわざ目を向けて数えればキリがなく、そちらにばかり意識を向けるようになる。悪いのは世界であって自分ではないから。そうやって自分の言動は置き去りになっていく。
それではいけないだろう。今は世界を変えられないならば、世界のことをとりとめなく考えるのは程々にして、自分の行いに目を向けるべきだ。
すると立ち向かわなければいけない概念や逃げたくなるような言葉に再びぶつかる。それでも自分は自分だ、人と違うのは当たり前だ、私のような人間を悪だと思う人も嫌う人もいるのだと納得しつつ受け入れないといけない。感情を高ぶらせずやり過ごさなきゃいけない。前に進まなきゃいけない。
反対意見も世界の闇と一緒で、見ようとすれば際限なくやってくる。いい人だと思うような相手からも様々な概念をもらう。私がAになろうとBになろうとCになろうと、世界から反対意見が消えることはない。過去がリセットされることもない。数々の言葉や出来事から守ってくれる盾もない。
自分を動かす以外ないのだ。自分に納得するしかないのだ。星の数ほど生き物がいるこの地球の上で。
よく聞く話だ。人の悪口・世界の悪口を言わない方がいいと。
たぶん正論なのだろう。でもストレス発散に私は「こんな世界……」と言っている。なぜ世界の悪口を言わない方がいいのか、その詳しい理屈が私にはまだ分からない。
私は精神的に弱かった。いや、過去形にはできないか。学校でいじめられた話をまだ引きずっている。今でもネットで自分に当てはまるような誹謗中傷を見るとギョッとするし、誹謗中傷ではなく正当で厳しい意見であってもショックを受ける。
その受けたショックの内容についてしっかり考え、己を改善できればいいのだろうが、私は受け止められないから世界のせいにする。「だってそもそもこんな世界、好きで生まれてきたわけじゃないし」と。
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そして少し分かった。世界に対する悪口を心の中に持っているから、人の意見も自分への悪口のように感じるのだと。
私は誰のことも悪く思っていないという誇りがあれば、人が「あれはいけない、これもいけない」と言っていても誇りを持って平常心で流せたかもしれない。「なるほど、そういう考え方もあるよね。私は違うかな」と。
けどどうだろう。私は弱いのだ。何も言わずに黙っていたら、この世界に渦巻く膨大な量の概念で押しつぶされてしまいそうだ。
幼稚園児の頃から逃げ腰でいじめられ、オドオドし、そのくせ生意気で……ちっとも変わっていない。
あれがどう、これがどうと……。
私も概念の山にまた1ページ乗せる。こうして文章を書いて投稿することがもっとお金になる世の中だったらよかったのにと、また世界のせいにする。
なんでも世界のせいにしてしまえば一旦は決着がついたかのように思える。ただ、嫌なことがある度に世界のせいにする作業が延々と続く。精神が安定したように見えても一時しのぎにしかなっていないのだ。
一人の自分が「こんな嫌なことがあった」と言い、もう一人の自分が「全部世界のせいだよ」と言い、束の間の安心を手に入れる。何も進展しない。
問題は世界にあると思っているから、世界の悪いところを探したりもする。そして憂鬱になり、とりとめのないことを考える。世界の嫌なことや納得できないところなんて、わざわざ目を向けて数えればキリがなく、そちらにばかり意識を向けるようになる。悪いのは世界であって自分ではないから。そうやって自分の言動は置き去りになっていく。
それではいけないだろう。今は世界を変えられないならば、世界のことをとりとめなく考えるのは程々にして、自分の行いに目を向けるべきだ。
すると立ち向かわなければいけない概念や逃げたくなるような言葉に再びぶつかる。それでも自分は自分だ、人と違うのは当たり前だ、私のような人間を悪だと思う人も嫌う人もいるのだと納得しつつ受け入れないといけない。感情を高ぶらせずやり過ごさなきゃいけない。前に進まなきゃいけない。
反対意見も世界の闇と一緒で、見ようとすれば際限なくやってくる。いい人だと思うような相手からも様々な概念をもらう。私がAになろうとBになろうとCになろうと、世界から反対意見が消えることはない。過去がリセットされることもない。数々の言葉や出来事から守ってくれる盾もない。
自分を動かす以外ないのだ。自分に納得するしかないのだ。星の数ほど生き物がいるこの地球の上で。
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