うだつの上がらないエッセイ集(たまに自由研究)

月澄狸

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マイナー生物を応援したい!

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 学校の先生は誰か特定の生徒を贔屓してはいけない、という話を聞いた。
 たしかに贔屓は良くない。

 だから生き物についても、何か一種類の生き物だけを愛するより、色んな種類の生き物を知るべきなのかなーと最近思う。

 例えば、私が猫が好きなスーパー権力者だとして、世界のすべてを猫にとって暮らしやすい環境に変えたらどうなるだろう。そこに犬への配慮が入っていなければ、犬にとっては不便な点が表れてくるんじゃなかろうか。


 イソップ童話に「狐と鶴のごちそう」という話がある。

 ある日狐が鶴を客として自分の家に招き入れるのだが、実は狐は意地悪をするのが好きな性格だった。狐はわざと、鶴に平たい皿に入れたスープを出す。長いクチバシを持つ鶴は平たい皿に入ったスープを飲むことができなかった。

 それから何日か経ったある日、今度は鶴が狐を家に招いた。そして細長い瓶に入った肉を狐の前に出す。クチバシのない狐は、細長い瓶に入った肉を食べることができず、腹を空かしたまま帰って行った。


 狐のようにわざと意地悪をする人も中にはいるかもしれないが、悪気がなくても無理解で誰かを困らせてしまうことは多そうだ。地球を人間にだけ住みやすいように変えてしまった結果、異常気象が起こるようになった……という意見はよく聞く。
 でも「すべての生き物にとって住みやすい地球」というのは、一体どんなものだろう。想像がつかない。

 それをちょっとでも想像するには、色んな生き物を見て学ぶのが良いんじゃなかろうか。よく名前を聞くような生き物だけでなく、聞いたことも見たこともないような生き物を探してみるのだ。それは身の回りにたくさんいる。


 などと言いつつ私も、アサガオやヒマワリとかアジサイや桜とか、有名で美しいと言われる生き物にばかり目を向けがちだ。だからこの先ちょっとでもマイナーな生物に目を向け、彼女らがどんなふうに暮らしていたかを知っていこうと思う。

 ……いつの間にか滅びて消えてしまう前に。

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