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すごく小さい! 体長2mmのコメツキムシ?

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 風呂を洗っていたら、浴槽の底(湯は抜いてある)に小さな粒が落ちているのが見えた。大きさは2mmほどだ。微妙に細長く甲虫のようにも見えるが、足や触覚は見当たらない。めくってみると薄っぺらくて植物の種のようでもある。

 しかし拾い上げてよく眺めると、やはりそれは虫のようだった。死んだフリをしているコメツキムシによく似ている。足や触角は縮めているから見えないのだ。虫は見つけたときから動いておらず縮こまっていたので、死んだフリではなく亡くなっているのだろう。
 体長1~2mmの甲虫というのは多分珍しくないが、この子が生きて歩いている姿を見てみたかったなぁ……。

 そう思いつつ一応、虫をひっくり返したままじーっと眺めていると……。

 突然、ピョコン! と触覚がとび出てきた。
 そして足がとび出し……歩き出した。なんと、生きていたのだ。

 さっきまで死んだように縮こまっていた虫が歩き始める……。それはまるで死からの再生のようで、妙に感動してしまった。

 せっかく元気に歩いているので、しばらく観察したあと風呂の窓から給湯器の上に虫を乗せておいた。しかしその直後、虫は足をすべらせ、羽をばたつかせながら落ちてしまった。まぁ飛べるなら大丈夫かな……。

 体長が2mmなので、カメラを持ってきて写真を撮ることはできなかった。2mmでなくても虫は目を離すといなくなるので、カメラが手元にあるときにちょうど虫と遭遇する形でないとなかなか撮れない。

 それにしても、2mmの虫を触るって力加減が難しいなぁ……。軽いのですぐ落としたり跳ね飛ばしたりしてしまいそうだ。
 小虫を逃がす場合は跳ね飛ばした方が安全かと思ってそうすることも多いが(丁寧に何かの上に乗せてあげようとすると、かえって押し潰す危険があるため)、跳ばすつもりがなくても鼻息で飛びそうだ。

 さて、コメツキムシといえばパッチンだが(コメツキムシをひっくり返すとパチンと音を立てて飛び跳ねる)今回はそれを確認できなかった。小さな虫に飛び跳ねられたら見失ってしまう。なので本当にコメツキムシだったのかどうかは分からない。

 しかしなんだか、こびとと遭遇したようなメルヘンな気持ちになった。世界にはミニチュアみたいに小さな虫もたくさんいるんだなぁ。あんなに小さいのにちゃんと足があって触覚があって、羽を広げて飛んだり卵を産んだり、蛹から羽化したりしているなんてすごい。

 小さいコメツキで検索してみると、チビマメコメツキ類というのがいると分かった。小さいコメツキにも種類が色々あるようなのでその仲間かどうかは分からないが、チビマメとは可愛い名前だ。目では見えにくい小さな世界も、多種多様で奥が深い。
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