うだつの上がらないエッセイ集(たまに自由研究)

月澄狸

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日本に生息する小さなサソリ

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 毒虫というのは恐ろしいけれどなぜだか惹かれる存在だ。
 家の中に入ってくるハチやムカデが気になる。

 毒虫の中でも代表格なのはサソリだろう。
 でもサソリは日本に生息していないし、サソリで困ったとかいうエピソードもない。身近にワニがいて困っている人にとってはワニは悪印象かもしれないが、遠い国にいる私は「ワニかっこいいよねー」と言っていられるように、サソリも実際に見たことはないがかっこいい。ワニやライオンみたいにどこか遠い国にいる、未知の生き物だ。

 ……と思っていたら、なんと日本にもサソリがいるという話を聞いた。
 知らなかった。日本にサソリ?


 日本に生息しているのはヤエヤマサソリとマダラサソリの二種類。

 マダラサソリは体長40mmから60mm。刺されるとちょっと痛いけれど、毒は弱いとのこと。宮古島、石垣島、西表島、与那国島に分布しているらしい。

 ヤエヤマサソリは雌の体長が30mmから35mmで、人に対する毒性はほとんどないらしい。八重山列島にのみ分布しているということだ。
 この種は雌だけで単為生殖するという珍しい特徴を持つサソリで、どうもオスはあまりいないらしい。なるほど、ナナフシみたいなものだろうか。


 どちらも小さいけれどヤエヤマサソリは特に小さい。画像検索してみるとすごく可愛くて癒された。
 八重山列島というと遠いが、同じ日本に住んでいるというだけでサソリに対する親近感が沸いてきた。一生関わることができない生き物かと思っていたが、いつか八重山列島に会いに行ってみたい。


 けれどやっぱり遠いし、私はインドア派だし、もしうっかりサソリを踏み潰してしまうなんてことがあったらショックだし……。

 ということで、とりあえずしばらくは近所のスコーピオンフライを追いかけて戯れていようと思う。

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