感情ネタバレ?

月澄狸

文字の大きさ
上 下
1 / 1

感情ネタバレ?

しおりを挟む
 ネタバレが苦手だ。といっても自分もネタバレしてしまうので、他の人を責める気はあんまりないし、自分自身、今以上に気をつけようとも思っていないけど。

 作品と向き合うとき先入観が入るのが嫌で、「作品の重要な部分・肝心な部分」以外でもバラされたくない。さらに「面白かった」「つまらなかった」の感想でさえ聞きたくない。
 自分が作品に触れてどう感じるか。作り手がどう見せたいか。1つ1つ丁寧に積み上げられ、配置されたブロックを味わいながらたどるように「観る」、そういう感覚が欲しいのであって、見る前に洪水のように情報が溢れているのは嫌なのだ。「未知との遭遇」感が欲しい。作品は話題じゃねえ、芸術だ。みたいな。

 食べ物を食べるとき、自分より先に食べた人が「うーん、これならあっちの方が好きかなぁ」「イマイチかも」とか言うだけでも、先入観がつく気がしてちょっと嫌だ。まぁお菓子とか、目の前の人がイマイチだと言って自分にとっては好みだったら「そう? じゃ、ちょうだい」と言えそうなので、「人は人、自分は自分」の感覚を強化すれば良いのだが。

 見に行こうとした映画の関連検索ワードに「ひどい」と出たり、スマホの通知が、私の気になる作品のネタバレ感想ブログ(?)を次々送りつけてくるのは、勘弁してほしいと思う。映画やアニメを見たくて時間とか調べているだけなのに、レビュー的な片鱗が目に入ってしまう。時にはなぜか、勝ち誇ったように面と向かってネタバレしてくる人もいなくはない。同じように作品を見た人同士なら良いけど、そうでないのにネタバレとか何なんだ。何のための発言だ。見たとか見てないとか、何一つ自慢になる要素じゃないぞ。

 などと言いつつ自分は、自分がされてちょっと嫌なことでも、平気で人にする。それとこれとは別なのだ。
 いや、「◯◯見ようかなぁ、どうしようかなぁ」と言った人に意地悪みたいに「こうだったよ」とネタバレするとか、悪意ある「わざと」はやってないつもりだ(それを言うならネタバレしてくる人も別に悪意ないし、ネタバレがマナー違反だとも思っていないんだけど)。

 一緒に映画を見た人と、レストラン内や帰り道で感想を言い合ったりする。まわりにまだ見ていなくて見ようと思っている人もいるかもしれないけれど。ブログでも「私の好きな◯◯でも◯◯なテーマがあって」などと唐突に話題にしたりする。別にネタバレだのマナー違反だの、「誰かが不快にならないか」に気を使いすぎていない。

 良かれと思って気を使っても、感覚は人それぞれで、「えっ、そこ?」というような部分を気にする人もいるし、気を使う意味のない部分もあるだろう。
「ああしないで、こうしないで」と自分が言われたら窮屈なので逃げたくなる。「自分がされて嫌なことは人にしない」「自分がされて嬉しいことを人にする」は、あまり効果がないと思っているので気にしない(最近更新した連載で、逆のこと言ってたような?)。

 気を使ってできた友達は、気を使い続けないと関係を保てないのだろうし、ズボラ系の態度で良いと思っている。って友達いないけど。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

ネギってヒガンバナ科だったのか! スイセンもヒガンバナ科

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
生き物の情報を見ていると時々分類に驚く。分類は変わったりすることもあるから確かではないだろうけれど、この生き物の仲間ってこんなに多いんだなぁと思ったりする。

ハエトリグモが部屋に3匹いる

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
眼福、眼福。 蜘蛛は苦手? 気のせいです。 写真はダイソーの接写レンズを使って撮影しました。

天井裏からカリカリ音がする

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
深夜、ベッドの電気をつけてタブレットをいじっていた。そしてそろそろ寝ようと思った頃、カリカリ、カリカリと引っかくような音が聞こえてきた。音がするのは、天井と壁の間に空いた隙間のあたり。 まさか、またアイツがやってきたというのか。天井と壁の隙間はガムテープで封印されているというのに。 音は少しずつ移動していく。間違いない、ガムテープを食い破ってこちら側へ出てこようとしているのだ。 ああ、来ないでくれ。頼むから。私は微動だにしないまま、ガムテープの結界に向かって祈りを捧げるしかなかった。

受信と発信のバランスが難しい!

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
見て回る時間は多いけれど、自分の投稿のアクセス数はなかなか上がらず……。

意見を持つことも時間をとる

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
私は今、自分の気持ちを明確にするために文章を書いている。目にしたものに対してあれこれ考えていたりもする。すべては自分の意見を持つため。……って、自分の意見を持つためにけっこう時間とっているんじゃないの?

やっぱり批判を受け付けないと表現の幅が広がらないな……

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
批判するのは好きだけどされるのは苦手。こんなアピールを続けていたら、誰も何も指摘してくれなくなるかも。いけないとは思っているけれど「批判バシバシください!!」と言う勇気はなかなか……。

お座敷虫

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
ハッピーをくれると思えれば益虫、対処法が分からないと害虫か。 【生き物写真つき】 クロバネキノコバエ(?)・タバコシバンムシ(?)・シミ・ヤモリ・ヒメマルカツオブシムシ・チョウバエ・オオチョウバエ・ヒトスジシマカ・ガガンボ・イガ・ヨダンハエトリ・クサギカメムシ・カマドウマ・オオゲジ・トビズムカデ・クロゴキブリ こちらの連載もよろしくお願いします。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/206695515/767761398 「身近な野生のいきもの探し」

ファミリーアニマル的なハエトリグモ

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
ハエトリグモは、体長1cmくらいの徘徊性の蜘蛛。どこからともなく家の中に入ってきて、小さな体で歩き回ります。うちでは電気の傘がハエトリグモたちに人気。ペットじゃないけどペット的癒やし、だけど突然目の前で共食いが繰り広げられたり、うっかり潰してしまってトラウマを背負ったり。考えさせられる生き物です。たまに風呂場で子蜘蛛が沸いています。外に出れば外の壁にも、仕事場に行けば仕事場にも、ハエトリグモはいます。ハエトリグモといえばアダンソンハエトリが多いらしいですが、うちではあまり見た覚えがありません。うちでよく見るのは、ミスジハエトリ、チャスジハエトリ、たまにシラヒゲハエトリ、ヨダンハエトリという感じです。

処理中です...