印象に残った夢

月澄狸

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夢の荷造り

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 何のためにか知らないが、ここらあたり一帯の家や建物が取り壊されることになった。
 もう、向こうの方のアパートみたいなのが半分壊されかけている。重機みたいなので、順番にどんどん壊しに来る。

 私は家に駆け戻り、でかいリュックとかばんを両手分用意した。そんな量持てるのか分からないが、大事なものをかき集め始めた。

 まず自分のアナログの創作ネタ集。今はストップしているが、以前ずっと紙に描いていた創作マンガの、手書きの設定集や、作品の束。それをリュックに詰め込み、別のかばんを持って二階へと走る。額に入ったでかい絵はスルー。
 未開封の洗剤とかは、あとで持てたら持とう。開封済みのパックとか、古い道具は捨てだな。何を持つか選ばないと。

 再び一階へ降り、中学生の頃くらいからずっと持っている文庫本をかばんに入れ始めた。
 本と本の間に謎の紙切れが挟んである。特に重要なものではなさそうなので捨てる。

 本棚の向かいの机の引き出しなど、細かいところを開けると、謎の物や紙が出るわ出るわ。
 紙切れは、書道のついでにちょこっと普通の紙にラクガキしたものが気に入って残してあったようだが、乾かないうちに雑に畳んであるので、紙は墨汁でのりのように引っつき、ペシペシになっている。それを捨て、他の小物を確認。

 いつのだか分からない、個包装のカラフルなおかきみたいなのが3個。そしてすごい昔の未開封の化粧品、もうこんなん使わないんじゃないかな。

 物の間から、小さなシールが2枚出てきた。白地に黒ペンで、子どもっぽい絵で、手描きのキャラが描かれたようなシール。誰かが子どもの頃に、手描きのキャラをシールにしてもらったのかもしれない。
 これももう持って行くことはないだろう。私はそのシールを2枚、近くにあったゴミ箱にペタッと貼り付けた。


 そんな感じで目が覚めた。
 えっ、夢? せっかく急いで準備していたのに、全部夢? まぁ夢で良かったけど。


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