上 下
1 / 1

この人はなんとなくあの人に似ているな、なんてぼんやり分類してしまう

しおりを挟む
 人はそれぞれ違う、なんて言っても、みんなどことなく似ている。大体同じようなシステムの中で、大体同じような肉体を持ち、大体同じような言葉を使って生きる。その中でグラデーションのようにタイプが分かれていたりする。
 趣味とか捉え方とか、何に重きを置くかとか、全体的な重さ、軽やかさ、雰囲気とか。
 偏見はいけないけれど、案外血液型占いや星座占いや性格診断のように、人って本当にいくつかのタイプしかないのかもしれない。

 でもそれがなんだか心地いい。ずっと前に一緒にいた人とも、今まわりにいる人を通して繋がっている。ずっと前に聴いたセミの声と、今年聴いたセミの声と、未来のセミの声は繋がっている。いつだってスズメはスズメ、雲は雲であるように、種族というものを通して繋がっているのだ。

 だからなんとなく懐かしい気持ちで人を見る。この人はあの人に似ているなぁと。


しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

世の中色々な人がいる、ということに時々疲れる。

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
世の中色々な人がいる。ハッピーな時に聞いたら素敵な言葉だ。まだ見ぬ世界が広がっていて、これから色んな人に出会う可能性があるのだから。 でも色々な人がいるということは、色々考慮しないといけないわけで。善なのか悪なのか判断のつかないこともある。世界に善も悪もないけれど。

うだつの上がらないエッセイ集(たまに自由研究)

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
今日もうだつが上がらなかった。 でもまあ良いじゃないか。うだつの画像ならネットにたくさんある。うだつが見たければ画像検索すればいい。 そんなうだつとは防火壁のこと。炎上対策は大事だね。 ※この作品はエッセイ集のため、気になったページをパラパラめくるとか、好きなところから好きなように読んでいただけると嬉しいです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

2021年夏・秋のコンデジ昆虫撮影

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
夏秋の昆虫たちをコンデジで撮影しました。 昆虫撮影と言いつつ、ナメクジやムカデなど、昆虫以外の小さな生き物たちも入ります。よろしくお願いします。

男女について考える(ほとんど憶測と偏見とヒステリー)

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
 私は生物学も心理学も学んでいない、ただの学のない女だ。ついでに恋愛経験もない、さらには友達もいない。告白されたこともないし当然したこともない。そんなわけでこの連載は、浅い知識と経験から「なんとなく思ったこと」を感情的に書き連ねるだけのものになる。読んでも何の学びもなく、不快になるだけなのでご注意を。(※LGBTQについては分からないので、基本的に古い価値観オンリーで書きます。)

【完結】捨ててください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。 でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。 分かっている。 貴方は私の事を愛していない。 私は貴方の側にいるだけで良かったのに。 貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。 もういいの。 ありがとう貴方。 もう私の事は、、、 捨ててください。 続編投稿しました。 初回完結6月25日 第2回目完結7月18日

「友達以上、恋人未満」

小川敦人
エッセイ・ノンフィクション
スマホの画面には、昨秋の京都旅行の写真。友達には近すぎ、恋人には遠すぎる二人の距離。誕生日に贈られた架空の旅行パンフレット、紅葉の名所巡り。触れそうで触れない関係は、心地よく続いていく。

気になった言葉メモ

月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
 気になったワードをメモしていきます。  ここに書いている情報は間違っている可能性が高いので、気になった方はお手数ですが、自分で調べてください。

処理中です...