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男女云々というかもう、日記?

一度きりの人生、一度は玉砕してみれば

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 記憶力が悪く、何を書いたか覚えていられないのもあって、どうも時々矛盾している気がする。自覚がある矛盾もあるが、単に「ああも言ったし、こうも言った」ということを覚えていないが故の矛盾もある。

 私は恋愛も結婚もしないつもりだった。なのに彼と付き合うことになった。これは自覚のある矛盾。
 ただ、前は「この恋には全力でいよう。この恋が終わったら、もう恋はしない」というようなことを言っていたのに、最近「フられるときが怖いから、全力では恋しない」と言っている気がする。これは自覚のない矛盾……というか変化。いつの間にか臆病な防衛モードになっていた。というか最初から男性恐怖症やら何やらで揺れ動いている感じか。

 けど、失恋が怖くても。一度は全力で彼を愛し、全体重をかけて甘え(それは重いだろう)、燃え尽きて、その結果が何であれ良いのではないか? 玉砕でもいいからしてみれば。
 ……玉砕って、告白してフられることを言うんじゃないの? 付き合ってフられることは言わないんじゃないの? いや、知らない。

 不完全燃焼でフられたら後悔するだろう。でも「私」を出してフられるんなら、どうせフられる運命だったんだなと諦めもつくのでは。
 大体、最初から私なんか彼にとって何が良いのか……メリットも魅力もないだろうし、彼と釣り合わないと思っていた。それがこんなに大事にしてもらえて、一緒に遊んだり話したりと時間を割いていただけるなんて。奇跡じゃん。私の人生トップレベルの奇跡かも。

 楽しかったな。出会った頃に職場でじゃれついて(?)くださったことも、いっぱい構ってくださったことも。初々しく名字呼びだった頃も、名前呼びになったことも。新鮮だったことも、今は日常になりつつあることも。二人きりで仕事したりして。一緒に食事に行って、お出かけして。

 忘れっぽい私だから……もっと味わわなきゃ。老いや別れが怖いったって、それが命というものなのだから。生きているんだから。不安なことも、分からないことも含めて人生だから。

「ああ、幸せだな」って。それで良いじゃない。

 仮に別れたとしても、なにか前と違って、自信や幸せ感みたいなもので満ち溢れているかもしれない。どうなるか分からない、けど。とりあえず幸せ。
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