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謎ルートに入った

100%の避妊方法はない……堕胎罪を廃止してほしい

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 どうしても、「性に対して積極的なのは男性」で、何かあったときに「お前が股を開くからそんなことになったんだろ!」と責められるのは女性、というイメージが拭えない。

 イメージ云々じゃなく堕胎罪が存在するということ、赤ちゃんを産み捨てる女性のニュースがたまに出てくることも、どうもそういう世の中なんだと思わされる。

 堕胎のために「配偶者の同意」を病院で聞かれ、その際に男性が逃げたりしていなくなっていると、中絶できないという事実がめちゃくちゃショックだった。昭和の話とかじゃなく、現代でそれか。女性の体なのに、女性だけでは決定権がないなんて。そして産み捨てたら罪に問われる。

 救済措置がなくない? はらわたが煮えくり返る。ひどすぎて、生きているのも嫌になる。


 もっと勉強して、ありとあらゆるリスクを考え、どうなっても対処できるようにしておかないといけないということか。
 人付き合いってめんどくさい。自分一人なら全部自分の意思で決定できるところに、自分の意思では動かせない他人が入ってくる、しかもあれこれ問題が起こりうる。やっぱり私は人間関係が苦手だ。



 ウェブ記事『刑法から堕胎罪をなくし、安全な中絶のために女性の選択肢の増加を。【国連「UPR審査」ジェンダー・SRHRに関する人権改善勧告 院内勉強会③】』をざっくり見た。

 やはり、堕胎罪は依然として実在する様子。しかも、より事態が悪くなるような動きさえ過去にあったという。そして過去はもっとひどかった。


 騙されていた。近年、「男女平等……ジェンダーフリー……」と、聞こえの良い言葉をよく耳にするから、何もかも女性のために変わってきたのだと思っていた。

 堕胎罪なんて知らなかった。詳しく聞いた覚えもない。というか、私がアホだから、どこかで聞いてもピンときていなかったのかもしれない。自分には関係ないと思っていたか。


 言えないこと、変えられないことはフタをされ、隠されているんじゃないか。それを「人前で性的な話をするなんてはしたない」などという思想で抑えつけられているんじゃないか。陰謀だ。もっと性について語るべきだ。

 なんで誰も何も言わないんだろう。堕胎罪に憤っている人なんて、見た覚えがない。世間のつまらない話題によって有耶無耶にされている気がする。重大な事実ではないか。


 しかし少し前まで「女は結婚して子どもを育てるのが当たり前」という風潮の方が強かったはず。今やっと多様性とか男女平等が叫ばれるようになったが、まだまだ追いついていないはず。

「堕胎罪廃止」なんて言ったら、「堕胎を自由にするなんてひどい」「女は妊娠し、子どもを産むものだ。そこから逃げるな」とかいう風潮があったんだろうか。


 でもおかしくない? 自分が妊娠したのに、自分の意志だけでは中絶できないなんて。男性は妊娠しないからどこへでも行けるが、女性は逃げられない。口では「責任取るよ」とでも何とでも言えるだろう。急に中出しされることもあるかもしれない。

「セックスをする女が悪いんだ」「セックスしなければ妊娠しないだろ」と言うならば、男女双方の性欲を減退させる方法と、女性が男性に力で打ち勝つ方法を知りたいもんだ。

 性欲がないと社会も存続できないから、性欲は消されない。動物らしい暮らしを捨てても、繁殖システムは動物のまま。


 人間関係を築きたくない、誰とも関わりたくない、性欲に流されたくない、それでも引きこもることも許されない。ニートは悪。コミュニケーションは大事。差別はダメ。でも性欲に流されて妊娠して、子どもを捨てることも悪。誰もがそんな上手にやれるわけじゃないってのに……。


 どうしても避けられない。社会の持続のために繁殖が必要なこと。繁殖を正当化され、「嫌だ」「おかしい」が通らないこと。
 愛だ何だとごまかされている気がする。なぜ生まれてきたんだろう。

 ピルでほぼ100%避妊できるといったって、絶対ではないみたい。「ほぼ100%」に賭けて、あとは何も考えない、どうなるか分からないなんて怖い。


 もう恋愛など無理か。けど社会的抑圧とどう戦おう。年を重ねれば重ねるほど、何もかも責められているような気がして怖い。コミュニケーションってどう取るのが正解なんだ?
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