クラッシュゼリー

さほり

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契約

13.

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「ん……、んむ…… んっ」

気持ちいいけど、どうしても腰が動くけど、口閉じて根元ギュってしてずっと我慢。
そしたら本郷が、ちょっと困った顔で笑いながら、ため息をついた。

「……強情。」

そっと指が抜かれて、肩に乗せられてた足がゆっくり下ろされる。
本郷が前かがみになって、下を脱いだ。
いつもならここでゴムつけて、ローション……なんだけど。
本郷は口に溜めた唾液を舌で押し出して、自分の指にとった。その指で、俺の孔の入り口をくすぐる。

「海老沢、今日、ローションしなくていい?」
「なん……で?」
「なんか今日は、さ……、オレから出たもんだけで、お前のこと濡らしたいんだよ。」

本郷が俺に水分を移す手の往復を、俺はじっと黙って見上げてた。
AVとかだと、正直あんま好きなシーンじゃない。でも今本郷がしてるのは、俺が痛くないようにしてくれてることで。
大事にされてる感じに、ドキドキする。

「も……大丈夫、だよ。おまえ、カウパー出てんじゃん。」

俺が手を上げて先っぽに触ると、本郷がビクッとした。ちょっとびっくりした顔で見られて、そういえば俺から触ることって最近あんまりなかったかなって、気づく。
本郷のは、熱くて、ガチガチに硬くて、ムカつくことに俺のよりひとまわり……

「デカい。」

口に出しちゃってしまったと思ったけど、本郷はぶはっと吹き出した。

「お前のそのムードないとこ、案外好きだよオレ。」

そんで調子に乗って、余計なことまで言ってきた。

「ちょっと小さめな方がさ、前立腺で感じやすいんだって。だから、よかったんじゃん?」
「よかってねぇ。つうか小さめ言うな。普通だろ俺のは。」

デカいのから離そうとした俺の手を、本郷の手が上から包んだ。

「な、デカいの好き?オレのこれ、挿れてほしい?」
「そ…… っ」

…… おゆうこと、言わせようとすんなって。尖らせた俺の唇に、本郷がチュッとキスをした。

「そのうち、そういうのも言えるようになろうな?」
 
返事は、しないけど。
そのうち言わされるんだろうなって、なんとなく、そんな予感はした。

「もう少し濡らすから、しごいてて。海老沢の手、気持ちい。」

本郷は俺の手を離すと、また指先に唾液をつけた。
本郷の指が、俺の中を濡らす。浅いところに塗り込んで、ちょっとだけ前立腺に触る。抜いて、戻ってきて、また濡らして。
チュク、チュクって、小さな水音がしてきた。

俺は手の中の凶暴なのがしごくとビクビクするのがなんか可愛くて、でもこれが今からナマで俺ん中こするんだなって思うと、腰の奥がギュッてなった。

着けずにしたことがないのは、本郷が、俺とちゃんとパートナーになる時までとっとこうと思ってたのかなって、気づいたら。
ただの薄いラテックス一枚だけど、それなしで挿れて、中で射精されるのって、すごい特別だし、なんか恥ずかしいなって…… 今さら変かもだけど。

「海老沢、も…… 、挿れていい?」
「…… うん。」

体勢を整えて、本郷が濡れた先っぽを入り口にそっとつけた。
挿れる前から、息がちょっと上がってる。初めてするみたいに、本郷が緊張してるのがわかった。

「ゆっくりするけど、もし痛すぎたら、言って。」

だからそこ、痛かったらじゃねえのかよって思ったけど、俺は素直に一回頷いた。

「それから、もしオレがすぐイっても、許して。たぶん殺人的だから」
「おま、前置きが長ーー あ…… っ!」

ゆっくり、熱に身体が拓かれていくのを感じた。何度もしたことなのに、伝わってくる熱と質量が全然違う。 スムーズにいかない分、ずず、ずずって奥に進む感じが、身体に響くみたいで。

「ん、んぅーー っ」

指の届かない奥まで来たとき、濡れてない肉が擦れる感じに、少しの痛みと背徳的な快感があった。
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