クラッシュゼリー

さほり

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ウィダニー

6.

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反射的に目を向けた俺は、信じられないものを見た。今までの17年間、何物をも受け入れたことのないはずの俺の鈴口が、ゼリー飲料の飲み口をすっぽり咥えこんでいる。

やだ…… なんだこの、犯され感…… っ

「うん、入った入った。」

本郷の頬が、俺の横髪にすりすりとこすりつけられた。頭を撫でられているような錯覚に、訳もわからずじんわりと満たされたような安心感に包まれる。

「じゃあ、最初だから少しだけね。オレには加減がわかんないから、ちゃんとどんな感じか自分で言えよ?」



「あ…… あぁ、なんか、入ってる…… 入ってくるぅ…… っ!」

初めての感覚に、声が震える。今までそこに何かが入ってきたことなんかない。
しかも液体じゃなく、異物感をありありと感じるゼリーがゆっくりと、俺の尿道を侵していくのだ。

本郷がパックを握る手に力を込めるたびに、冷たいゼリーが少しずつ、奥へ奥へと流れ込んでくる。

「どう?気持ちいい…… ?」

「…… く、ない…… 」

俺は正直に言った。
ものすごい背徳感がある。尿道を逆流する異物感に、少し痛みもある。
でも、本郷とのいつものエッチで感じるような快感は、全くない。

「…… 痛みは?」

「…… ちょっと…… 」

本郷は小さく息を吐いた。

「わかった。じゃあ、一回出そうか。今のでどのくらい入ったのか、見たいし。」

そう言って本郷は、俺の先っちょにはまっていたゼリー飲料の飲み口を外した。
栓が外れて流れ落ちるかと思ったのに、俺のちんこはすっかり萎えてこいつの左手の上でくたりと横になり、その先からゼリーが垂れることはなかった。

ゼリーは中に入っているはずなのに、尿意みたいなものがないことで、俺はちょっと怖くなった。

「で…… 出ないよ…… ?」

「 …… そうだな。」

「そうだなって…… っ、これ、出なかったらどうなんだよ…… っ?!」

「落ち着けって。ひねり出すつもりで、いきんでみろ。」

右手で俺の頭を撫でながら、本郷が耳元でささやく。

そうされると不思議と気持ちが落ち着いて、俺は言われたとおりにしてみようと息を吸い込んだ。息を止め、グッと身体に力を入れる。尿道から何かを出そうとしたことなんかない。それでも、そこに圧を加えられていることを、身体で感じた。

ジュル、ジュルル……

先っちょから排出されたゼリーは、ほんのちょっとだった。まだ入っているだろうと思ってもう一度いきんだけど、がんばってももう何も出ない。

「なんで?もう、出ないんだけど…… 」

「まぁ、こんなもんだろう。飲み口は完全にはまってたわけじゃないから、おまえが動くたびに押し出されてこぼれてたし。」

そう言われて見ると、尻の下にこぼれたゼリーの水たまりができている。

結構な量が入ってきたように感じていたのに、実際には少しだけだったわけだ。よく考えてみれば、狭く細い尿道に入れる水分量なんかたかが知れている。

俺が、安心したような拍子抜けしたような気持ちでため息をつくと、本郷は左手を濡らすゼリーをペロリと舐めた。

「ちょ、おま、何やってんだよっ!?」

「あ?」

「あ?じゃねえよ!そ…… っ、それがどっから出てきたのか、わかって んのかよっ!?」

俺は呆れるやら恥ずかしいやらで、信じらんねぇ、とつぶやいた。本郷は不敵に笑う。

「今度おまえが『出てこねぇっ』って泣き出したら、オレが直接吸い出してやるよ。」

「な…… 泣いてねぇし!」

「……そうか?」

「そうだよ。…… つかやめろ、その口でキスすんなっ!」

俺は唇を寄せてきた本郷の胸を肘で押し返した。

「じゃあ、もう一回、がんばろっか。」

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