14 / 57
第十四話 沼地調査
しおりを挟む
会議室のような部屋。爆破の他に、10人程度の人物がいる。大体が爆破よりも年上のように見える。
「前回の戦果を報告します」
爆破が話し出す。
「まず、被害報告から……一般人の被害者数0名。狩人隊員の死者16名」
「今度は狩人から死者が出たのか」
「おいおい、ただでさえこの支部は100人程度の場所なのに、多すぎやしないか?」
部屋の中はざわつき始めた。
「申し訳ございません。全て私の不注意が原因です。ここで陳謝させて頂きます。しかし、ゾムビーについて分かったことがあります」
「ほほう、それはどんな?」
爆破の言葉に興味を示す一人の男性。
「はい、ゾムビー化した人間ですが、ゾムビー化する前の能力をゾムビーに引き継ぐことが分かりました。今回で言うと、抜群の射撃能力を誇る狩人の隊員がゾムビー化し、銃を撃つゾムビーが発生しました」
「なんと!」
「信じられん」
爆破の言葉に、再び部屋の中がざわつく。
「はい、ですので今回はそのゾムビーに対してはまず、銃器の破壊を優先して戦いに挑みました。戦いを順を追って振り返りますと……」
爆破は現場に到着してから戦いが終わるまでを順に説明していった。
――シャワー室、入り口には女性用とある。
「シャ――――」
シャワーを浴びるスレンダーな女性が一人、爆破スマシである。肢体には傷跡一つ無く、如何に今までの戦いを無傷でくぐり抜けてきたかがうかがえる。
「ふぅ。理事会への報告、毎度ながら疲れるな」
「キュ」
シャワーを止め、シャワー室を出て、バスタオルで体を拭く。
(今回の戦い、大事な隊員を16名も死なせてしまった。済まない。……これで戦力は減る一方だ。ツトムの加入が本当にありがたい限りだな)
下着を着ながら、考える爆破。
「さて、特訓の方、そろそろ大詰めになるな」
服を着て、第2訓練場へ歩き出す爆破。
――、
爆破が訓練場に着いた時には、もう既に主人公が来ていた。
「スマシさん、今日は遅かったですけど、何かあったのですか?」
主人公が問う。
「ああ、理事会への戦果報告があってな。理事会の連中の前で話すのは気苦労が絶えないよ」
爆破が答える。
「そうなんですか。お疲れ様です。サケル君と副隊長は? 見当たりませんが」
キョロキョロと周りを見渡す主人公。
「ああ、あいつらなら第1訓練場で組手を行っている。サケルが自ら志願して申し出たんだ。せっかくだから身体副隊長にお願いして、相手してもらっている」
「へぇ。サケル君も頑張ってるんだ」
爆破の言葉を聞き、顔がほころぶ主人公。
「じゃあ特訓を開始するぞ、ツトム。お前のこれまでの全力をぶつけていけ!」
「ハイ!!」
配置に着く主人公。いつものように手袋をはめる。両手をサンドバックに向ける。
(集中……集中だ……この町で、ゾムビー達の好き勝手にはさせない!!)
「リジェクトォオオ!!」
「ドッガァアア!!」
物凄い勢いで吹き飛ばされるサンドバック。
「威力は!?」
表示記を見る主人公。
「ピピピピピピ……ピ」
502kgの表示。
「やった! 目標の500kg!」
喜ぶ主人公。
「パン、パン、パン」
手を叩く爆破。
「よくやってくれた、ツトム。この短い期間での特訓、ゾムビー討伐の中でよく成長してくれた。3週間にまけてやると以前言ったが、本日をもって特訓を修了とする」
「スマシさん……」
目を潤ませる主人公。
「どうしたツトム? そんなに嬉しいのか」
爆破が問う。
「はい、だって……これで、やっと宿題ができる」
「……切実なんだな」
主人公の言葉に、呆気にとられる爆破だった。
――、
夏休みが終わったある日、主人公の学校に足を運んだ爆破。そして主人公に爆破は言う。
「次の土曜日には沼地へ行ってゾムビー発見のための調査を行うことにする」
「ぬ……沼地……?」
――K県のとある沼地。主人公、爆破らを含む狩人の部隊が10名ほど、ぬかるんだ道を進んでいる。
(K県にこんなところがあったなんて……まるでジャングルみたいだ。サケル君ちもそうだったけど、意外と自然で溢れている所が多いんだな……)
そう考え事をしながら歩く。ふと、前を歩く爆破に話し掛ける。
「スマシさん。もう1時間近く歩いていますが、本当にここにゾムビーは居るのでしょうか?」
前を向き、歩きながら爆破が答える。
「分からん。……だが、調べてみる価値はあるんだ。前も言った通り、ゾムビー達は湿った場所を好みとするとされている。更には、ヘドロや腐敗物があったり、プランクトンがいる場所にも発生しやすいとされている。この前ゾムビーが発生した、ツトムの学校にある排水口も、その理由で徹底的に洗浄、殺菌を狩人で行っている。話は逸れたが、ここの沼地付近の地域に、過去8件のゾムビー発生事例があった。」
「そんなに集中しているのですか!」
主人公は驚く。
「ああ、だからこの沼地には何かあると踏んでいるんだ。……おや?」
爆破が何かに気付く。そこには大きな一本の木が立っていた。
「全員、止まれ!」
爆破の号令により、隊は立ち止った。
「全員、この木の周りに集まれ」
続けて爆破は言う。
「フム、丁度いいところに、こんな大きな木があったな。これより、探索の効率を上げるため、3つに隊を分ける! この木から見て、北東、南東、真西の方向へ進んで行く事とする! 北東へ隊員5名! 南東へは、副隊長! ツトム! サケル! 隊員1名! 真西には私一人で向かおう」
「ハイ!!」
一同が返事をする。
「コンパスは所持しているな!? それでは、散!」
隊は3方向に分かれ、進みだした。酷くぬかるんだ道無き道、草木生い茂る沼地を進む。
大木から真西――、爆破は一人、ゾムビー探索を遂行している。20分もしないうちに、爆破の目の前に3体のゾムビーが現れた。
「ゾォ……」
「ゾム……」
「ゾゾォ……」
「やはり……いたか。木端微塵にしてやる!!」
「ジリ……」
ゾムビーと爆破とで、間合いが詰められていく。
「(今だ!!)バースト!!!!」
「ゾ?」
「ボッ! ボッ! ボッ!」
ゾムビー達は一瞬にして、一気に3体同時に爆破された。
「ベシャアアア!!」
そこには、ゾムビーの残骸と体液のみが残った。
(ふむ……沼地のぬかるみと、体液……見分けがつかんな。体液に触れない様、気を付けねば……)
刹那――、
「バッシャァアアア!!」
「ゾムゥ!!!!」
「ゾムバァアア!!」
爆破の背後、沼地のぬかるみから2体のゾムビーが姿を現した。
「! ……」
しかし爆破は冷静だった。すぐに振り返り、左手をかざす。そして――、
「バースト……」
「ベシャアアア!!」
2体のゾムビーは、何もできずに、爆破のバーストの餌食となった。
(……ぬかるみからも現れるか……気を付けなければな)
爆破の探索は続く。
「前回の戦果を報告します」
爆破が話し出す。
「まず、被害報告から……一般人の被害者数0名。狩人隊員の死者16名」
「今度は狩人から死者が出たのか」
「おいおい、ただでさえこの支部は100人程度の場所なのに、多すぎやしないか?」
部屋の中はざわつき始めた。
「申し訳ございません。全て私の不注意が原因です。ここで陳謝させて頂きます。しかし、ゾムビーについて分かったことがあります」
「ほほう、それはどんな?」
爆破の言葉に興味を示す一人の男性。
「はい、ゾムビー化した人間ですが、ゾムビー化する前の能力をゾムビーに引き継ぐことが分かりました。今回で言うと、抜群の射撃能力を誇る狩人の隊員がゾムビー化し、銃を撃つゾムビーが発生しました」
「なんと!」
「信じられん」
爆破の言葉に、再び部屋の中がざわつく。
「はい、ですので今回はそのゾムビーに対してはまず、銃器の破壊を優先して戦いに挑みました。戦いを順を追って振り返りますと……」
爆破は現場に到着してから戦いが終わるまでを順に説明していった。
――シャワー室、入り口には女性用とある。
「シャ――――」
シャワーを浴びるスレンダーな女性が一人、爆破スマシである。肢体には傷跡一つ無く、如何に今までの戦いを無傷でくぐり抜けてきたかがうかがえる。
「ふぅ。理事会への報告、毎度ながら疲れるな」
「キュ」
シャワーを止め、シャワー室を出て、バスタオルで体を拭く。
(今回の戦い、大事な隊員を16名も死なせてしまった。済まない。……これで戦力は減る一方だ。ツトムの加入が本当にありがたい限りだな)
下着を着ながら、考える爆破。
「さて、特訓の方、そろそろ大詰めになるな」
服を着て、第2訓練場へ歩き出す爆破。
――、
爆破が訓練場に着いた時には、もう既に主人公が来ていた。
「スマシさん、今日は遅かったですけど、何かあったのですか?」
主人公が問う。
「ああ、理事会への戦果報告があってな。理事会の連中の前で話すのは気苦労が絶えないよ」
爆破が答える。
「そうなんですか。お疲れ様です。サケル君と副隊長は? 見当たりませんが」
キョロキョロと周りを見渡す主人公。
「ああ、あいつらなら第1訓練場で組手を行っている。サケルが自ら志願して申し出たんだ。せっかくだから身体副隊長にお願いして、相手してもらっている」
「へぇ。サケル君も頑張ってるんだ」
爆破の言葉を聞き、顔がほころぶ主人公。
「じゃあ特訓を開始するぞ、ツトム。お前のこれまでの全力をぶつけていけ!」
「ハイ!!」
配置に着く主人公。いつものように手袋をはめる。両手をサンドバックに向ける。
(集中……集中だ……この町で、ゾムビー達の好き勝手にはさせない!!)
「リジェクトォオオ!!」
「ドッガァアア!!」
物凄い勢いで吹き飛ばされるサンドバック。
「威力は!?」
表示記を見る主人公。
「ピピピピピピ……ピ」
502kgの表示。
「やった! 目標の500kg!」
喜ぶ主人公。
「パン、パン、パン」
手を叩く爆破。
「よくやってくれた、ツトム。この短い期間での特訓、ゾムビー討伐の中でよく成長してくれた。3週間にまけてやると以前言ったが、本日をもって特訓を修了とする」
「スマシさん……」
目を潤ませる主人公。
「どうしたツトム? そんなに嬉しいのか」
爆破が問う。
「はい、だって……これで、やっと宿題ができる」
「……切実なんだな」
主人公の言葉に、呆気にとられる爆破だった。
――、
夏休みが終わったある日、主人公の学校に足を運んだ爆破。そして主人公に爆破は言う。
「次の土曜日には沼地へ行ってゾムビー発見のための調査を行うことにする」
「ぬ……沼地……?」
――K県のとある沼地。主人公、爆破らを含む狩人の部隊が10名ほど、ぬかるんだ道を進んでいる。
(K県にこんなところがあったなんて……まるでジャングルみたいだ。サケル君ちもそうだったけど、意外と自然で溢れている所が多いんだな……)
そう考え事をしながら歩く。ふと、前を歩く爆破に話し掛ける。
「スマシさん。もう1時間近く歩いていますが、本当にここにゾムビーは居るのでしょうか?」
前を向き、歩きながら爆破が答える。
「分からん。……だが、調べてみる価値はあるんだ。前も言った通り、ゾムビー達は湿った場所を好みとするとされている。更には、ヘドロや腐敗物があったり、プランクトンがいる場所にも発生しやすいとされている。この前ゾムビーが発生した、ツトムの学校にある排水口も、その理由で徹底的に洗浄、殺菌を狩人で行っている。話は逸れたが、ここの沼地付近の地域に、過去8件のゾムビー発生事例があった。」
「そんなに集中しているのですか!」
主人公は驚く。
「ああ、だからこの沼地には何かあると踏んでいるんだ。……おや?」
爆破が何かに気付く。そこには大きな一本の木が立っていた。
「全員、止まれ!」
爆破の号令により、隊は立ち止った。
「全員、この木の周りに集まれ」
続けて爆破は言う。
「フム、丁度いいところに、こんな大きな木があったな。これより、探索の効率を上げるため、3つに隊を分ける! この木から見て、北東、南東、真西の方向へ進んで行く事とする! 北東へ隊員5名! 南東へは、副隊長! ツトム! サケル! 隊員1名! 真西には私一人で向かおう」
「ハイ!!」
一同が返事をする。
「コンパスは所持しているな!? それでは、散!」
隊は3方向に分かれ、進みだした。酷くぬかるんだ道無き道、草木生い茂る沼地を進む。
大木から真西――、爆破は一人、ゾムビー探索を遂行している。20分もしないうちに、爆破の目の前に3体のゾムビーが現れた。
「ゾォ……」
「ゾム……」
「ゾゾォ……」
「やはり……いたか。木端微塵にしてやる!!」
「ジリ……」
ゾムビーと爆破とで、間合いが詰められていく。
「(今だ!!)バースト!!!!」
「ゾ?」
「ボッ! ボッ! ボッ!」
ゾムビー達は一瞬にして、一気に3体同時に爆破された。
「ベシャアアア!!」
そこには、ゾムビーの残骸と体液のみが残った。
(ふむ……沼地のぬかるみと、体液……見分けがつかんな。体液に触れない様、気を付けねば……)
刹那――、
「バッシャァアアア!!」
「ゾムゥ!!!!」
「ゾムバァアア!!」
爆破の背後、沼地のぬかるみから2体のゾムビーが姿を現した。
「! ……」
しかし爆破は冷静だった。すぐに振り返り、左手をかざす。そして――、
「バースト……」
「ベシャアアア!!」
2体のゾムビーは、何もできずに、爆破のバーストの餌食となった。
(……ぬかるみからも現れるか……気を付けなければな)
爆破の探索は続く。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
異世界×お嬢様×巨大ロボ=世界最強ですわ!?
風見星治
SF
題名そのまま、異世界ファンタジーにお嬢様と巨大ロボを混ぜ合わせた危険な代物です。
一応短編という設定ですが、100%思い付きでほぼプロット同然なので拙作作品共通の世界観に関する設定以外が殆ど決まっておらず、
SFという大雑把なカテゴリに拙作短編特有の思い付き要素というスパイスを振りかけたジャンクフード的な作品です。
うちのペットはもしかしたら地球を侵略するかもしれない。
ハコニワ
SF
※この作品はフィクションです。一部、残酷描写が含まれてます。苦手なかたはご遠慮を……。
ある日、両親がゴミ箱に捨てられていたペットを拾った。でも俺から見れば、触覚の生えた人間!? 違う、宇宙人だ。
ペットは地球を侵略すると宣言。ど天然彼女たちの地球侵略が始まった。
100000累計pt突破!アルファポリスの収益 確定スコア 見込みスコアについて
ちゃぼ茶
エッセイ・ノンフィクション
皆様が気になる(ちゃぼ茶も)収益や確定スコア、見込みスコアについてわかる範囲、推測や経験談も含めて記してみました。参考になれればと思います。
グラッジブレイカー! ~ポンコツアンドロイド、時々かたゆでたまご~
尾野 灯
SF
人類がアインシュタインをペテンにかける方法を知ってから数世紀、地球から一番近い恒星への進出により、新しい時代が幕を開ける……はずだった。
だが、無謀な計画が生み出したのは、数千万の棄民と植民星系の独立戦争だった。
ケンタウリ星系の独立戦争が敗北に終ってから十三年、荒廃したコロニーケンタウルスⅢを根城に、それでもしぶとく生き残った人間たち。
そんな彼らの一人、かつてのエースパイロットケント・マツオカは、ひょんなことから手に入れた、高性能だがポンコツな相棒AIノエルと共に、今日も借金返済のためにコツコツと働いていた。
そんな彼らのもとに、かつての上官から旧ケンタウリ星系軍の秘密兵器の奪還を依頼される。高額な報酬に釣られ、仕事を受けたケントだったが……。
懐かしくて一周回って新しいかもしれない、スペースオペラ第一弾!
関西訛りな人工生命体の少女がお母さんを探して旅するお話。
虎柄トラ
SF
あるところに誰もがうらやむ才能を持った科学者がいた。
科学者は天賦の才を得た代償なのか、天涯孤独の身で愛する家族も頼れる友人もいなかった。
愛情に飢えた科学者は存在しないのであれば、創造すればいいじゃないかという発想に至る。
そして試行錯誤の末、科学者はありとあらゆる癖を詰め込んだ最高傑作を完成させた。
科学者は人工生命体にリアムと名付け、それはもうドン引きするぐらい溺愛した。
そして月日は経ち、可憐な少女に成長したリアムは二度目の誕生日を迎えようとしていた。
誕生日プレゼントを手に入れるため科学者は、リアムに留守番をお願いすると家を出て行った。
それからいくつも季節が通り過ぎたが、科学者が家に帰ってくることはなかった。
科学者が帰宅しないのは迷子になっているからだと、推察をしたリアムはある行動を起こした。
「お母さん待っててな、リアムがいま迎えに行くから!」
一度も外に出たことがない関西訛りな箱入り娘による壮大な母親探しの旅がいまはじまる。
仕合せ屋捕物控
綿涙粉緒
歴史・時代
「蕎麦しかできやせんが、よございますか?」
お江戸永代橋の袂。
草木も眠り、屋の棟も三寸下がろうかという刻限に夜な夜な店を出す屋台の蕎麦屋が一つ。
「仕合せ屋」なんぞという、どうにも優しい名の付いたその蕎麦屋には一人の親父と看板娘が働いていた。
ある寒い夜の事。
そばの香りに誘われて、ふらりと訪れた侍が一人。
お江戸の冷たい夜気とともに厄介ごとを持ち込んできた。
冷たい風の吹き荒れるその厄介ごとに蕎麦屋の親子とその侍で立ち向かう。
富嶽を駆けよ
有馬桓次郎
歴史・時代
★☆★ 第10回歴史・時代小説大賞〈あの時代の名脇役賞〉受賞作 ★☆★
https://www.alphapolis.co.jp/prize/result/853000200
天保三年。
尾張藩江戸屋敷の奥女中を勤めていた辰は、身長五尺七寸の大女。
嫁入りが決まって奉公も明けていたが、女人禁足の山・富士の山頂に立つという夢のため、養父と衝突しつつもなお深川で一人暮らしを続けている。
許婚の万次郎の口利きで富士講の大先達・小谷三志と面会した辰は、小谷翁の手引きで遂に富士山への登拝を決行する。
しかし人目を避けるために選ばれたその日程は、閉山から一ヶ月が経った長月二十六日。人跡の絶えた富士山は、五合目から上が完全に真冬となっていた。
逆巻く暴風、身を切る寒気、そして高山病……数多の試練を乗り越え、無事に富士山頂へ辿りつくことができた辰であったが──。
江戸後期、史上初の富士山女性登頂者「高山たつ」の挑戦を描く冒険記。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる