異世界転移体質少女

双眼鏡から異世界転移

たった一週間とはいえ、カノジョに会えないのは寂しいな。
毎日電話しているけれど、やっぱり直接会って話をしたいと思っちゃうよ。

でも、そんな我儘でカノジョを困らせたくない。
あと数日でカノジョは帰ってくるし、ここは大人しく我慢だ！

とはいえ、家でじっとしていてもモヤモヤするだけ……。
だからぼくは、気分転換をするべく、前から興味があったバードウォッチングをしてみることにした。

必要な物は図鑑と双眼鏡だけだから、お金は掛からない。
それに自然とも触れ合えるから、いい趣味になると思うんだよね。
なんてことを思っていると、近くで鳥の鳴き声が聞こえた。

よーしっ！
さっそく父さんに借りたこの双眼鏡で――。


って、目の前が虹色に染まったんだけど……。


なんか、前にも似たようなことがあった気がする……。