α嫌いのΩ、運命の番に出会う。

むむむめ

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告白

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Ωとαが別クラスでよかった。

朝のあのαとも今日一日会わないで済んだ。

と思っていたのも束の間、寮のロビーにあのαがいた。

なんでここにいるんだ。ここはΩ寮だぞ。

間違えたんなら、さっさと帰れ。

「あ!」

素知らぬ顔で横を通りすがろうとしたが、気づかれてしまった。

「良かった。会えた」

「どちら様ですか」

こういう時は知らぬ存ぜぬが正解だ。

「あれ?今朝会ったのは君だろう?」

「目が、合っただけだろ……」

「やっぱり君だ」

クソ、抜かった。

「何の用ですか」

バレては仕方ないと、相手に向き直る。

「俺は二年のウェイン・グレイヴ。……君に一目惚れした」

「はあ?」

「よければ」

俺の嫁になれとでも言うのか?

「断る!」

そう言い放ってその場から立ち去る。

俺はお前らの言いなりになんかならない。
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