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”栄光と代償”
【最高のファンサ】
しおりを挟む「その・・・・・・えっと・・・・・・」
「・・・・・・すまねえ」
「え?」
「ちょいと前に、失礼なことを言っちまった」
「き、気にしてませんよ~!」
「それと、もうひとつ・・・・・・」
深々と頭を下げ、
「長らく待たせちまったな・・・・・・佐藤恭平のファンだと言って笑われない日を」
「・・・・・・ッ」
彼女は否定も肯定もしなかった。
きっと、思うところがあるのだろう。
苦しかっただろう。
悲しかっただろう。
自分の好きなもの・・・・・・芸能人であれアニメキャラクターであれ、プロレスラーであれ・・・・・・世間からの誹謗中傷の数々。好きなのだから見聞きしない方が不可能だ。
好きを否定される苦痛たるや・・・・・・計り知れない。
待たせてしまって、申し訳ない・・・・・・
「わ・・・・・・」
「ン?」
「私は・・・・・・プロレスラー・佐藤恭平が大好きです!! たとえチャンピオンじゃなくっても・・・・・・今までも・・・・・・これからも!!」
絞り出した心の声だった。
・・・・・・イイ最期じゃねえか。
胸がジ~ンと熱くなりやがる。
「おうっ! これからも応援よろしくな!!」
「はいっ!!」
そっ・・・・・・
肩にゴツゴツした手が置かれた。
「お時間です」
「分かってらぁ」
これで胸を張って行ける。
いや・・・・・・逝ける?
「じゃあな!」
「佐藤恭平サイコー!!」
彼女に手を振りながら、会場を去った。
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