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異種格闘技トーナメント篇
【動き出す本物たち】
しおりを挟む「にーちゃん・・・・・・佐々木はんやんな?」
狭い路地から声が聞こえてくる・・・・・・
ビルとビルの間で陰になっており、姿は見えない。
しかし・・・・・・ピリピリと伝わってくる・・・・・・
底知れぬ・・・・・・敵意がッッ!!
「ちょいと、顔貸してや」
声の主が路地の奥に行った。
無視することもできた。
タバコの吸い殻に砕けた酒の瓶・・・・・・ゴキブリとネズミがうろうろしているようなこの路地裏にわざわざ入らずとも、清潔で心地良い自宅がある。
だが・・・・・・
「・・・・・・」
ズイッ・・・・・・
一歩踏み入れてしまえば、あとはスタスタと奥へ奥へと進んで行ってしまった。
十メートルも歩くと、急にパッと開けた空間が現れた。
違法な取引などには持って来いの、人目につかない、こじんまりとした二坪ほどの空間。
地面は土。
そして、視線の先にはーーーー
「ワシが誰だか・・・・・・分かるなぁ?」
「・・・・・・暴力団仁侠会会長・・・・・・丹波 市郞ですね」
「正解・・・・・・」
真っ赤なスーツに黒のワイシャツ。
ピンクのネクタイに金縁のサングラス。
坊主頭をシャカシャカするのは、きっと癖なのだろう。
「あんさんにの・・・・・・ちょいと頼みがあるンや」
「・・・・・・反社会的組織とは一切の関わりを持たない」
「テレビみたいなつまらんコメント吐くなやぁ~」
丹波はタバコを吸って、煙をポッポと吐き出していた。
「それに・・・・・・ワシからのプレゼントはもう開けてもうた・・・・・・アンタからのお返し貰わにゃいけんわなぁ」
「プレ・・・・・・ゼント?」
「このご時世に、あんな捕まえてくれって言ってるような場所でシャブの取引すると思うンか?」
「・・・・・・あの半グレたちを集めたのは、お前か!」
「またまた正解・・・・・・アンタたち警察のお手柄や・・・・・・我ながら趣味のいいプレゼントやろ?」
「・・・・・・何が目的だ」
丹波がニヤリと笑う。
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