死が二人を分かつまで

KAI

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”アイドル篇”

【参考資料】

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 例を挙げる。



「そうですねぇ・・・・・・台本を拝見すると『校内に突入してきた不良グループを地の利を活かして圧倒する』シーンがありますよね?」


「はい・・・・・・」


「丹波さん。たとえば、学校の校舎内でケンカするとなったら、どうします?」


「あぁ? ンなモン、廊下は狭いから数の有利は働かんわ。壁も左右にあることやし、足場として利用しながら殴ってくかのぅ」


「だそうです」



 それと・・・・・・



「さきほど私が見せた『跳び蹴り』を、実戦で使うレベルでなくとも、身につけてもらいましょうか」



 三人は顔を見合っていたが、芥川は本気だった。



「アドリブ力に映える戦闘技術・・・・・・この一週間で基本を身につけた三人なら確実に、ものにできます・・・・・・私がそれを請け負います」


「・・・・・・やってみます! なあ! レン・ゴウ!」


「ま、テコンドーで跳ぶ練習なら死ぬほどやってきたし・・・・・・いいんじゃね?」


「俺もやってみたい」


「じゃあ決まりですね」



 とーーーー



「なあ! ワシを忘れンでくれや~!! まだケンカできるンやろぉ? そうでないと股間がカチカチのままで帰ることになってまうでぇ!?」


「若い方々の前で下ネタはやめてください・・・・・・ですが、丹波さんもお忙しい身・・・・・・お言葉に甘えて、もう何回か、やりましょうか」


「イ~ヒヒ!! ガッカリさせんなやぁぁぁ!!」



 そこから五回・・・・・・



 思う存分ケンカを披露した。



 芥川はあえて丹波に彼お得意のとんでも戦闘法を出させ、最終的には自分も見栄えのする技で倒していった。



 何度も殴られ蹴られ投げられ捻られた丹波。



 しかし、彼にとって痛みとはケンカの妙味そのものーーーー



 アドレナリンが全開になり、最後には芥川も命の危険を感じるほどの激闘を魅せて、失神した・・・・・・



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