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”VS最強編”
【秘技・犬神】
しおりを挟む瞬間ッッ!!
ザシュッッ!!
嵐のような連撃の間隙を縫って、芥川の足が槍のように突き出された。
ブラインの首は、もちろんコンクリブロック並に鍛えられていたが、関係ない。
芥川が狙ったのは、喉仏。
一寸の狂いもなく、つま先で刺した。
「ガハッ!」
ブラインは吐血し、呼吸が苦しくなる。
「これ以上殴られるとマジガチで殺されますんで・・・・・・」
ガッ!!
芥川の足はタコの触手のように・・・・・・首に絡まった。
両太ももで首を挟み、そして三角を形作る。
「さ、三角絞め!!」
頸動脈は鍛えられない。
この太い血管を抑えられたら、たちまち昏倒する。
が・・・・・・
「ヌゥ!!!!」
ブラインはそういう普通が通じない戦士だった。
大きく仰け反ると・・・・・・
そのまま地面へ向かって芥川の身体を落としたーーーー
「そうそう・・・・・・そうするしかないですもんね」
「!?」
「たしかに、この形のチョークを解くには、相手の身体を叩きつけるのが唯一の打開策・・・・・・と言う普通の常識を、利用させてもらいます」
ドッ・・・・・・と、自分の背中が地面に接するか否かの刹那のタイミングで、芥川は目にも留まらぬ早さで上体を引き起こし、三角絞めを変化させた。
腹筋と股関節が要・・・・・・
がしっ!!
ブラインの首に全体重をかけ、そのまま腹筋運動をするかのようなポーズとなり、地面に座る。彼の首を両足で包み、その上にあぐらをかくような形。
その股間からは、ブラインの顔が地面に埋められているかのようにひょこっと確認できる。
ブラインはうつ伏せになるはずだったが、首から上は強制的に上へ固められている。
「・・・・・・ッッ」
これじゃあ・・・・・・まるで、埋められ首をはねられる・・・・・・アレみたいだ・・・・・・
「名付けて『犬神』・・・・・・どうです?」
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