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”VS最強編”
【初体験】
しおりを挟む「・・・・・・OK・・・・・・準備ハ出来タ」
「そうですか」
中央に二人が集まる。
この度、ボクシングの流儀に則って、ボクシングシューズを履く許可を出していた。
普通は靴のまま道場を踏むなど言語道断だが、足場が慣れていないと不自由だろうと、芥川が承諾したのである。
「ルールは・・・・・・ボクシングで行きまし・・・・・・」
「ノンノン・・・・・・全力ノアナタト戦イタイ」
「・・・・・・では、やりますか」
芥川は手を開いたまま上下に構えた。
天地上下の構え。
打撃戦に適した、姿勢だった。
・・・・・・
芥川の黒いボサボサの髪から、一滴の汗がツゥッと流れてきた。
(これは・・・・・・すごい)
芥川の目には・・・・・・映っていた。
三メートル・・・・・・もっとか?
巨人と化した、ブラインの姿。
気迫だけで、足が後ろへ逃げそうになる。
「素晴らしい」
「レディー・・・・・・」
・・・・・・
ファイッッ!!
「シィィ!!」
「・・・・・・フッ」
コツン・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
「・・・・・・リー! ・・・・・・フォー!! ファイブ!!」
!?
ガバッ!!
ブラインは膝で立ち上がった。
何が起こった!?
感じるのは・・・・・・痺れるような痛みの糸・・・・・・
向かい合っている芥川が、右手の拳を妙な形にして立っていた。
握っているが、人差し指の下に親指を置き、指関節を鋭利に尖らせているのだ。
「人中・・・・・・効きますでしょ?」
まずは・・・・・・ダウン!!
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